
イスラエルによるヒズボラ、ハマスの要人殺害 ~中東地域紛争への拡大はあるか~
7月30日、31日の24時間のうちに、中東地域で2件の要人殺害が起きた。殺害されたのは、ファド・シュクル氏とハニヤ氏だ。この2人は、ガザ紛争の停戦後も、イスラエルの安全保障上の脅威となる人物だったといえる。2件の要人殺害に関する詳細は未だ明らかになっていないが、以下では、これらの出来事に関する現時点で分かっていることを検討し、地域紛争へとエスカレートする蓋然性について考察する。

イランの新大統領ペゼシュキアン氏への期待~社会の分断の修復と国際協調への転換~
現在も続くロシア・ウクライナ紛争とガザ紛争という2つの紛争のカギを握る国の1つであるイランに焦点を当てる。イランでは、今年3月1日に国会議員選挙で保守強硬派が勝利する一方、6月28日の大統領選挙を経て7月5日の決選投票では改革派のペゼシュキアン氏(元保健相)が当選した。そのイランにおける政治的変化の分析を通し、国際政治の変化の波について考察する。

イランのライシ大統領の死去とその影響
イラン政府は、2023年5月20日、ヘリコプターの墜落によりライシ大統領が死亡したと発表した。ライシ大統領の死亡により体制が動揺することはない。しかし、ライシ大統領、アブドラヒアン外相が中心であった行政分野においては、何らかのほころびが生じる可能性はある。以下では、今回の事故の影響について考察する。

大統領選挙に縛られるバイデン政権の中東和平政策
4月23日で200日を超えたガザ紛争に、停戦へのほのかな明かりが見えている。アラブ和平イニシアティブが動き出したことで、今後の中東和平にどのような変化がもたらされるだろうか。以下では、米国の中東和平政策の変化を振り返りつつ、この問いについて考えてみる。

イランがイスラエルへの報復攻撃を実施
4月13日、イランのイスラム革命防衛隊が、被占領パレスチナ地域のイスラエルの陣地に向けて数十発の無人機とミサイルの発射を開始したと発表した。空爆の実行者は確定できていないが、ニューヨーク・タイムズ紙は、イスラエル政府の4人が同国による攻撃を認めたと報じている。

紛争のエスカレートが懸念されるイスラエルのシリア攻撃
中東地域では、間もなく半年をむかえる人道危機にあるガザ地区での紛争に関連し、紅海での戦闘に加え、イスラエル・レバノン国境での戦闘、そして、シリアを舞台とする戦闘が続いている。今回は最近のイスラエルによるシリアに対する攻撃について分析し、今後のイスラエル・イラン関係の展開について考察する。

エネルギーシフト下のUAE、カタール、サウジとガザ紛争
現在のUAE、サウジ、カタールの政治指導者は、いずれもイスラエル・パレスチナ紛争に政治的に関与した経験を持っていない。こうした3人のガザ紛争への対応は、他のアラブ諸国、イスラム諸国から注目されるものとなっている。その中、イスラムの聖地マッカ、マディーナの守護者であり、エネルギー大国であるサウジの紛争解決向けて果たしている役割が小さく、国益優先となっていることに、厳しい評価が向けられることが懸念される。

紛争の火薬庫に火がつくか
ゴールドマン・サックスは、紅海のチョークポイントであるバブ・エル・マンデブ海峡(狭いところで幅30km)の自由航行がイエメンの反政府勢力フーシ派により疎外されている上に、ペルシャ湾のチョークポイントであるホルムズ海峡が封鎖される状況を想定している。仮にそうなると、短期的には、天然ガス、原油ともに価格が上昇するというシナリオである。その可能性について、考察する。

2023年の国際情勢とその影響
2024年も国際社会の分断を深める要因であり続けるとみられるイスラエルとパレスチナの対立の動向およびその影響について考察する。

イスラエル・ハマス紛争鎮静化後のガザ地区のシナリオ
今回のイスラエル・ガザ紛争により、「ひとつの地に2国家共存」という国際社会が抱いてきた和平の理想が、武力により打ち砕かれつつあることといえる。そして国際社会にパレスチナ問題に関する政策の大きな見直しを迫っているといえる。

パレスチナ武装勢力ハマスのイスラエル攻撃
10月7日早朝、パレスチナ自治地区のガザを実効支配しているハマスが、イスラエルに対し大規模な軍事作戦「アル・アクサの洪水」を実施した。現時点でのハマスとイスラエル間の軍事衝突について概観し、今後の展開および影響について考察する。

脱米ドル化に動くBRICS カギを握る中東産油国の加盟
BRICSの拡大プロセスを踏まえ、BRICSが開発途上国のみならず国際金融分野などにどのような影響を与えるかについて考えたい。

湾岸アラブ産油国をめぐる動き
近年、サウジを中心に、GCC諸国は多元的な経済的つながりを積極的に構築している。こうした湾岸アラブ産油国が今後、米国との関係をどうするのか、国際社会の勢力バランスを見る上で、これまで以上に注目される。

注目される最近の中東情勢
中東地域で、米国のバイデン政権の中東政策の評価がまた低下しつつあるということである。その一方、中東各国と中国とは、経済的にも政治的にも関係を深めつつある。中東地域でのこの変化が、国際社会全体の秩序にどの程度影響を与えるのか、今後も注視していく必要がある。

最近の中東情勢 OPECプラス,イスラエル,トルコ
5月17日にイランとロシアが、ラシュト・アスタラ間(162km)の鉄道建設敷設に合意している。こうした新たな動きは、米国の対中東外交の失敗と見ることもできる。中東諸国は、米国が維持していた秩序から脱する方向に動いているが、今後その動きがどこまで顕著になるか注視する必要がある。

米ドル離れの動きと中東諸国
4月27日、ブルームバーグは2023年3月の国際貿易における対中国貿易での決済通貨について、人民元の使用割合が米ドルを初めて上回ったと報じた。人民元の国際化は着実に進んでいるように見える。今後、SCO、BRICS、ASEANなどの経済圏で自国通貨使用の通商取引がどの程度拡大するかが注目される。

中国の仲介によるサウジ・イランの国交正常化の影響
現在、湾岸地域のエネルギー資源国は脱炭素化に向けて産業構造の転換を進めており、その原資となる原油価格の下落は防ぎたいところだろう。3月10日、こうした状況にある湾岸地域のエネルギー資源国に大きな変化が起きた。敵対的関係にあったサウジアラビアとイランが、中国の仲介で国交正常化に合意したのである。

ウクライナ戦争が高める中東の紛争リスク
ウクライナ戦争にも関連し、イスラエルとイランとの間での緊張が紛争へと発展するリスクの高まりがみられている。

イスラエルのネタニヤフ新政権のしたたかな対外政策
今後、ネタニヤフ首相は、外交政策として、米国のトランプ前政権が仲介役となったUAE、バーレーン、モロッコとのアブラハム合意を、バイデン政権とともに推し進め、さらなるアラブ諸国との国交正常化をはかろうとするのではないか。

原油価格の変動がサウジに与える影響
国際的に協調がはかり難い状況の中、EU諸国内でも国益優先の政策をとる国が増えつつある。 世界経済の悪化が予想される中、この傾向は強まっていくだろう。天然ガス価格が安定するのは2020年代の半ばになるとの見方もある。


























