インフレによる企業の業績拡大は持続しない

企業業績の急速な盛り上がりが続いている
9月1日に発表された法人企業統計によれば、今年4~6月の金融、保険を除く全規模・全産業の売上高は季節調整済み前期比で2.7%増加した。
前年比でみた4~6月の売上増加率は5.9%増と、企業の前年比売上高としては、きわめて高い伸びになった。
売上高の伸びは、2025年4~6月にトランプ関税と円高の影響で季節調整済み前期比1.6%減少したが、続く7~9月には同0.3%増とプラスに転じ、10~12月同0.8%増、26年1~3月同1.8%増となり、4~6月は2.7%増と一段と伸びが加速した。
一方、企業のコストは思ったほど増加しなかった。
変動費の動きを示す売上原価は、4~6月の前年比で4.5%増と売上の前年比(5.9%増)を下回った。
米・イラン戦争から原油価格上昇によるコスト増加が心配されたが、実際にはコストは抑制されており、売上増のほとんどが利益拡大要因になった。
原油高によって懸念された「コスト増加が利益を圧迫する」構図にはなっていない。
経常利益は、25年4~6月に季節調整済み前期比2.0%減とやはり落ち込んでいたが、続く7~9月は同6.2%増、10~12月同3.7%増、26年1~3月同5.9%増となり、4~6月は同11.0%増と2桁増まで伸びが加速した。
前年比でみた4~6月の経常利益増加率は21.6%増と、2割超の大幅増となった。
そして、日本企業の利益増加が日本の株高の要因になっていることも確かだろう。
ただ、利益増加にもかかわらず、企業の投資活動は低迷したままだ。
前述した通り、4~6月時点で売上の前年比が5.9%増、経常利益の前年比が21.6%増となっているのに対し、設備投資の前年比は同1.6%増とほとんど伸びていない。
日本経済が長期にわたって低迷し、「失われた30年」となったのは、設備投資が伸び悩み、生産性が向上しなかったためだ。
現在もその状況が変わっていないことを示す。
足元で利益が高水準であっても、投資が伸びなければ利益の成長は見込めない。
そして、利益の成長が見込めなければ、PER(株価収益率)は高まらない。
・・・
企業業績を押し上げているのは、果たして本当の成長なのか。それともインフレによる「見かけの増益」なのか。日本でも始まりつつあるホームメイド・インフレの実態と、それが日銀の利上げ、そして今後の企業利益に及ぼす影響を分析する。
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本記事は、2026/9/7の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
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