ホルムズ海峡再封鎖で原油価格はどうなる?

年末にかけて原油市場は大幅な供給過剰になるという予想が多かったが…
6月18日、米イランが紛争終結とホルムズ海峡開放のための覚書に署名し、ホルムズ海峡の通航は徐々に回復する兆しがあった。
だが、7月6日、イランはホルムズ海峡を通っていた船舶を威嚇攻撃、これに対し、米国は報復措置として、イランへの攻撃を再開した。
ホルムズ海峡は再び封鎖され、世界の原油供給の先行きへの不安が高まっている。
IMFポートウォッチによれば、ホルムズ海峡を通過する船舶は、イラン戦争前の2月以前は1日当たり100隻前後だったが、3月以降はゼロ近くになった。
覚書署名で6月に入ってからは緩やかに増加し、6月下旬には一時50隻程度まで回復する日もあったが、直近7月12日は10隻と再び減少している。
国際エネルギー機関(IEA)が7月10日に発表した、7月の“Oil Market Report”は、以下のように述べた。
「ホルムズ海峡を通じた原油の流通は6月に部分的に回復した」「世界の原油市場のバランスは年末に向けて再び供給超過に戻る見込みだ」としたが、「この予測は、海峡を通るタンカーの流れが徐々に回復し、生産者が中東や他の地域の油田や製油所を再開して製品の出荷を再開できるという前提に基づいている」「7月に入ってからの戦闘行為の再燃が見通しを不透明にしており、2027年の供給過剰への回帰という見通しを狂わせる可能性がある」
同様に、米イランの緊張が再燃したのとほぼ同時の7月7日に、米エネルギー情報局(EIA)が発表した7月の短期エネルギー見通しによれば、「海峡を通る交通量の増加を受けて、世界の原油生産が増加し、来年は原油生産の増加により、市場は紛争前の供給過剰状態に戻る(見通しの数値をみると、今年10月以降、世界の原油需給は供給超過になるとの予想になっている)」
「今後数か月の原油在庫減少幅は縮小していく。世界の原油在庫は第2四半期に1日当たり500万バレルと大幅に減少したが、第3四半期は同220万バレル減と減少幅が縮小する(前6月の予測では第3四半期の減少幅は700万バレル以上と予想されていた)」と予想されていた。
IEAも米EIAも、6月18日の米イラン間の覚書によって、ホルムズ海峡の通航が徐々に回復していくと予想していた。
ホルムズ海峡の通航が可能になることで、大きく減少していた世界の原油生産も7月以降、急回復し、今年秋頃ないし来年初めには、供給過剰になると予想していたわけだ。
原油WTI価格は、7月初めに68ドル台と米イスラエルによるイラン攻撃が始まった2月末の水準(67.0ドル)近くに下落した。
原油市場が近いうちに供給過剰になるとの予想が、原油価格をイラン戦争前の水準に下落させた。
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2026/7/20の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
ホルムズ海峡の再封鎖によって、市場が期待していた「年末の供給過剰シナリオ」は大きく揺らぎ始めています。
「イーグルフライ」掲示板では、IEA・米EIAの見通しがなぜ修正を迫られるのか、湾岸諸国の供給能力や石油備蓄放出の限界を踏まえながら、年末にかけた原油価格の行方を詳しく解説しています。
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