原油高下で日本経済が好調を維持しているのはなぜか?

原油高で消費マインドは落ち込んだが、実際の消費は極めて好調
米イラン戦争による原油高は日本経済を窮地に陥れるとみられていたが、AIブームによる一部半導体関連株の高騰に加え、ここへきての停戦によるホルムズ海峡の通航自由化への期待もあってか、日本経済への見方は楽観的なものに変わっている。
1~3月のGDP統計によれば、実質GDP成長率は前期比0.5%となり、昨年10~12月の同0.2%から伸びが加速した。
3月以降の原油高の影響が十分に反映されているわけではないが、景気の堅調さを示す数値だったと言える。
需要項目別にみると、食料品価格の上昇が幾分落ち着いたことが影響したためか、個人消費が前期比0.3%増と10~12月の同0.1%増から伸びが加速した。
一方、設備投資は前期比0.7%減と、10~12月の同1.2%増から減少に転じた。1~3月の設備投資減少は前期の増加の反動もあるだろう。
ただ、データセンター建設などAI関連投資が設備投資のけん引役になっている米国と違い、日本企業の設備投資が盛り上がりに欠けていることを示す。
原油高の悪影響が顕在化してきたはずの、続く4月のデータをみると、個人消費は1~3月に続き予想外の堅調さを維持した。
販売サイドの統計から消費動向を推計する日銀、消費活動指数によると、直近4月の実質消費指数は大幅に上昇し、2019年9月以来の高水準になった(図1参照)。

食料品価格の高騰により、2025年の消費デフレーター(名目消費指数を実質消費指数で割ったもので消費者物価に相当)の前年比は高止まりしていたが、2026年になって物価は落ち着いた。
それが2026年1~3月の実質消費を押し上げ、4月にはガソリン補助金の効果や先行きの物価高を見越した駆け込み消費で、実質消費は大幅増加となったのではないかとみられる。
消費者態度指数(2月の39.7から3月33.3、4月32.3、5月33.6に低下)などからみると、米イラン戦争を契機に消費マインドは冷え込んでいたはずだが、実際の消費は極めて好調に推移していることを示す。
4月は企業の投資活動も活発で、設備投資の先行指標である機械受注(船舶、電力を除く民需)は1~3月の平均水準に比べ6.0%増加した。
4月の消費、投資活動の活発化は、物資不足になることを見越した、駆け込みあるいは前倒しの消費や商品発注などによるものだった可能性もあるが、当初、原油高によって予想されていたシナリオとは違うものになっていることは確かだ。
予想されていた「原油高による所得の海外流出増加」はなかった
当初予想されていた「原油高が日本経済に及ぼす影響」は以下のようなものだった。
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2026/6/29の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
なぜ「原油高=景気悪化」という予想は外れたのでしょうか。
「イーグルフライ」掲示板では、その背景にある「所得の海外流出」と「ガソリン補助金」の影響をデータを交えて解説します。
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