公開日 2026年6月23日

外資が日本国債を買っている?プロが確信を持って間違える

日本の財政の話になると投資のプロまで大きな間違った判断をします。
外資が日本国債を買っている?プロが確信を持って間違える

外資は日本国債を買い支えていない

先日、次のようなことを言う人がいてびっくりしました。
世界中の投資家が、今日も日本国債を買い続けている。
外資が日本国債を買い支えている。

現在、日本国債の海外保有率は6~7%となっています。
しかし、日本国債の保有統計が映す数字は一部なので実態を表していません。

海外勢が日本国債を買い支えているわけではありません。

世界的に超低金利の日本国債は、今、 日々下落していると同時に 日々円安です。
海外からみたらダブルで価格を下げている日本国債を 長期保有することはありません。

日本国債を大量保有している日本の金融機関は 円ベースで膨大な含み損で大変なことになっています。

海外勢が持っている日本国債のポジションは裁定取引などの 短期のトレードポジションです。

そして日本国債の最大の買い手は日本銀行です。
長期国債の約半分を、日銀だけで保有しています。
買手がいないからです。
低金利の正体は、世界からの信認ではなく、 中央銀行がお金を刷って買い支えているからです。
この低金利ゆえに売られまくって大変なことになっています。
こちらの記事をお読みください。

ヘッジファンドは裁定取引

ヘッジファンドは、基本、裁定取引(売りと買いを同数持つ取引)を行います。 両建てです。
日本国債の方向性を取りにいく空売り(=ショート)の多くは、 大阪取引所の日本国債・JGB先物で行われます。
JGB先物の売買シェアは海外勢が圧倒的です。(近年で7割前後)

この日本国債の先物ポジションは、現物の保有者別統計には、まったく載りません。
海外勢が最も活発に取引している空売りポジション(=ショート)が、 保有統計の外側にあるわけです。

加えて、海外勢が持つ現物日本国債・JGB(その大半が短期の国庫短期証券)も、 為替スワップとセットになった裁定取引であることが多いです。

国庫短期証券とは
日本政府が資金不足を補うためや既存の国債の借り換えを行うために発行する短期の国債(割引債)

短期の国庫短期証券も、見た目は買い(=ロング)ですが、日本の信用力に賭けた買いではありません。
つまり日本国債の保有統計は買い(=ロング)側ばかりを映し、売りポジションを見えにくくしています。

厳密には

厳密には、次のとおりです。
①日銀自身の保有報告には外資は出てこない
②資金循環統計においては建前上ショートはマイナス計上で相殺されうるが、 トータルとしてのポジションの方向性の把握には向かない
③外資のショートが最も集中する先物は、そもそも現物の保有統計に載らない

騙されないように。

日本財政の問題

日本の財政問題と、その解決策はこちらにまとめました。
財政問題になると、
金融のプロも
学者も
政治家も
官僚も
一部正しく一部間違っています。

財政問題については正しい情報がほとんどないのでこちらにまとめました。参考にしてください。

自分の頭で考える

プロや学者の言葉を鵜呑みにしてはいけません。
大事なことは耳障りの良い情報ではなく 正しい情報と自分の頭(思考)です。

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プロフィール

松島修

松島修

エフピーネット株式会社 代表取締役 投資助言・代理業 関東財務局長(金商)第1898号、インベストメントアドバイザー、経済コンサルタント、ベストセラー作家

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