主要中央銀行の金融政策会合予想

今週は主要中央銀行の金融政策会合が続きます。
地政学リスクが火を噴き、予測不能なデータが並ぶ今、中銀総裁や理事という職務は「不可能なミッション」に近いものとなっているはずです。
先週、ウォーラーFRB理事が「次から次へとやってくる一時的なショック(one transitory shock after another)」と題して行った講演は、まさにその焦りを物語っていました。
今回のコラムでは、中央銀行理事たちが直面している「2つのジレンマ」から、今週の政策決定の行方を読み解いてみたいと思います。
ジレンマ1 : ノイズに満ちたデータ
かつては中央銀行の金融政策決定における羅針盤だった経済指標は、今やノイズに満ちています。
インフレ率は上昇していますが、その主因はガソリン(原油)価格であり、2022年のエネルギー危機時と違い天然ガス価格が比較的落ち着いているので、「利上げを急ぐ必要はない」という強力な論拠となっています。
そんな中、消費者のインフレ期待は高まる一方で、景況感は冷え込んできました。
この根底にあるのは、コスト高に苦しむ企業が、それを製品価格に転嫁できていないことが挙げられます。
このようにチグハグなデータが積み重なっており、中銀関係者としては判断に苦しむ局面であることは、間違いありません。
ジレンマ2 : 市場という「無視できない観衆」
中央銀行にとって、市場との対話は非常に重要ですが、上手くできているかと言われれば、答えはNOかもしれません。
例えば「織り込みの利用」に目を向けてみると、マーケットが「次は利上げだろう」と予想して金利が上がれば中央銀行にとっては「自分達では手を下さずに金融引き締めができる」という利点があります。
しかし、市場の利上げ期待に反して実際の利上げを先延ばしにしすぎれば、投資家から「口先だけだ」と見限られ、インフレ期待の抑制が効かなくなるリスクを孕んでいます。
日銀がその典型的な例かもしれません。
主要中銀からの発表予想
こうした混沌とした状況下で、今週の「ビッグ・ウィーク」ではどのように動くのでしょうか?
米FOMC
パウエル議長にとって最後の会合となる予定ですが、今回も金融政策を据え置く見通しです。
前回の議事要旨では、FOMCメンバーの「大多数」が雇用リスクを下振れ方向に見ており、中東情勢による経済的逆風の影響でインフレ抑制の進展は鈍化する可能性が高いと考えていることが示されました。
今回のFOMCでもこの状況認識を維持する可能性が高く、予想外の政策変更が実施される見込みは薄いと私は考えています。
英中銀
英中銀も据え置き予想です。
ただし、気になる投票配分は、8対1という予想が出てきました。
果たしてこの数字がコンセンサスと言えるのかは不明ですが、9名の理事の中で最もタカ派であるピル英中銀主席エコノミストが利上げ票を入れ、残りの8名が据え置き票という予想です。
ベイリー総裁は4月初旬、市場の利上げ期待は先走りすぎていると語っていますが、市場を取り巻く不確実性は依然として高く、理事会内の意見の相違が再び表面化する可能性もあるでしょう。
8対1ではない予想外の投票配分となれば、一気にボラティリティが上昇しますので、そのリスクには気をつけて下さい。
欧ECB
木曜日のECB金融政策会合の直前に他の重要データ発表が重なるため、ECB関係者にとっても今週は重要な一週間となりそうです。
具体的には、・・・
続きを読みたい方は、「イーグルフライ」よりご覧ください。
2026/4/27の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
関連記事
各講師のオンラインサロンや有料サービスもございます。詳しくは商品一覧ページをご確認ください。



























