次の金融危機は政府が救えない?社会構造の崩壊

過去の金融危機とは全く違う?
2008年、リーマンショック
2020年、コロナショック
どちらも、株式市場は金融緩和・大量の資金供給によって救済されました。
しかし、大きな副作用があります。
世界的な政府の借金の総額が、実体経済の成長をはるかに上回るペースで膨らんできたことで次の副作用が顕在化しています。
・国債の大量発行により政府利払い費の急増
・インフレ=通貨価値下落・ゴールド急騰
・貧富の差拡大・二極化
・国民が家を購入できないほど不動産価格急騰
国債利払い費が急増し、財政圧迫し、限界に達しています。
IMFデータでも、世界の公的債務総額はGDP比 95.1%~ 98.9%に達しています。
次の危機では、政策金利をゼロにできない可能性があります。
インフレ加速が懸念されるからです。
金融危機になると
過去の金融危機では、次のようなことが起こり、実体経済へ波及しました。
・株暴落
・信用収縮・融資を縮小
・企業倒産の連鎖
・不況
これは歴史的に繰り返されてきました。
次の金融危機では、これだけでは済まずに、国家破綻・中央銀行の破綻が懸念されています。
国家破綻
政府・中央銀行はいくらでも通貨を発行できるので破綻しないという意見もありますが
通貨の大量発行でハイパーインフレに陥れば国家破綻と同じです。
次の金融危機では
・大量の資金供給ができずに危機が収束しない
・大量の資金供給で国が破綻
という二択になる可能性があります。
どちらに転んでも国の危機です。
国と世界の金融システムが崩壊し、社会構造自体が崩壊する可能性があるのです。
世界の協調ができない
2008年リーマンショック後の金融危機では中国が経済危機の救済に貢献しました。
過去の危機ではG7やG20が協調しました。
しかし今は地政学リスクが高まり分断傾向なので金融危機を協力して対応することが困難です。
これも構造リスクです。
・ウクライナ戦争
・中東の緊張・イラン戦争
・台湾問題
・BRICS拡大
西側とBRICSが対立関係になっており、
イラン戦争により分断はさらに拡大方向です。
リーマンショックは終わってない
過去の金融危機は各国の政府・中央銀行が新しいバブルを発生させて危機から救ってきました。
100年に一度と言われた2008年9月のリーマンショック以降の金融危機は回避しましたが、実は中央銀行バブルをぶつけて、一時的に回復させただけです。
中央銀行バブルが崩壊する時、リーマンショック以上に大きなショックとなり、金融システムが崩壊することで社会構造自体も崩壊する可能性があります。
現在のインフレ、株高、ゴールド高は通貨の信用低下によるものです。
中央銀行バブルの正体
現在の中央銀行バブルは中央銀行が通貨を大量発行したことによるバブルです。
2008年のリーマンショックでは大規模な金融緩和=大量の通貨供給によって株価下落から反転上昇して景気も回復してきました。
米国の通貨供給量のグラフです。
2008年9月リーマンショック後から通貨供給量が急増し
2020年新型コロナのパンデミックでさらに急増しました。

米国の通貨供給量マネーサプライ マネタリーベース
現在2026年2月の通貨供給量も新型コロナショック時の高水準が継続しています。
通貨供給しないと株が暴落するからです。
中央銀行バブルの正体は壮大な官製バブルです。
現在、米国の景気は良いことになっていますが、大量の通貨供給・現金ばら撒き景気が良くなっているのです。
次の金融危機は国からくる?
現在、米国の利払いは軍事費を超えて利払い不能直前です。
国債利払いを低減するために政策金利を下げたくても下げるとインフレが進むので、硬直状態です。
そういう意味では金融危機は国から来つつあるのです。
中央銀行バブルは人類が体験したことがないバブルなので多くの金融のプロたちや政府も十分に認識できていません。
危機を先送りでショックは大きくなる
リーマンショック以降、コロナショック以外にも金融危機に陥りそうな時があったものの、中央銀行が大量の通貨供給を継続してきたことで回避・先送りしてきました。
2022年1月から1年間、AI関連株は下げ続け、金融危機に陥りそうになった時もありましたが先送りされました。
次のチャ-トは米ナスダック100の月足ですが2022年1月から12月迄、1年間で約30%下落しています。

米ナスダック100 月足
インデックスなので、まだ下げは小さかったですが、個別株の下げはもっと大きかったのです。
AIバブルの先行指標エヌビディアやアルファベット(グーグル)は大きな下げでした。
エヌビディアは69%の暴落でした。

NVIDIA NDXエヌビディア 月足
アルファベット(グーグル)は44%の暴落でした。

アルファベット(グーグル)月足
金融危機を先送りすればするほど次の崩壊ショックは大きくなります。
中央銀行が大量に通貨供給してバブルを延命してきた結果、現在、米国は国家破綻の危機に見舞われているのです。
レイ・ダリオの歴史循環モデル
世界最大のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエイツ」創業者レイ・ダリオ(Ray Dalio )は、現在の米国主導の国際秩序や経済システムが終焉に向かっており、大きな転換点に差し掛かっていることを強く示唆・警告しています。
レイ・ダリオが予測する米国の覇権終了までの大きな流れは次の図の通りです。

米国覇権末期に起きる事
①信用支出が拡大しすぎてバブルが発生
②バブルが弾けて金融危機
③米国が多額の軍事費を払う余裕がない時に戦争になる
④ドルと米国債に不信感
⑤ドルと米国債を持つ者が売却
レイ・ダリオは
債務拡大
格差拡大
内部分断
覇権競争
が重なると秩序転換が起きやすいと述べています。
これは予言ではなく、歴史循環モデルです。
現在はその転換期に似た特徴があるという指摘です。
まさしく現在起きていることや起きようとしていることです。
文明構造の崩壊
ジャレド・ダイアモンド氏の著書「文明崩壊」では社会構造の崩壊のことを文明構造の崩壊という言葉を使っています。
(ジャレド・ダイアモンド氏はアメリカの生物学者、地理学者、人類学者、複数の顔を持つ多才な研究者、 UCLA地理学教授 )
過去の延長線上に未来が無い世界です。
別の視点ですが、グレートリセットという言葉は、限界まできた社会構造の再構築のことを意味しています。
社会構造の崩壊とは
金融システムは現代社会構造の血管のような役割を果たしており、社会構造のOSともいえるのです。
現在のグローバル金融システムは世界各国が接続されており、一箇所の崩壊が瞬時に世界中に波及するシステムリスクを抱えています。
次の金融危機で金融システムが崩壊すると、
単に株価が暴落するだけでなく
統治、物流、社会秩序といった
現在の社会システム=社会構造が連鎖的に崩壊するリスクがあるということです。
現在の金融システム・社会構造は限界に達しており、次の金融危機では金融システム(=社会システム=社会構造)が機能しなくなる可能性が高いということです。
社会構造の崩壊の具体例
社会構造の崩壊は具体的に次のようなステップで起きると考えられます。
どこで止められるかが課題です。
ステップ1 信用の失墜
金融崩壊では、国・政府、通貨、金融機関に対する信用が失墜します。
信用がなくなると通貨は価値を失い、決済機能も機能不全となります。
通貨の信用失墜で通貨価値は急落し、ハイパーインフレ・不景気で株価もインフレに劣後する世界です。(スタグフレーション)
信用の上に成り立った通貨より現物(食料・ゴールド)が重視されることになります。
政府は金融で社会を統治・コントロールしてきましたが、政府が社会をコントロールできなくなることが一番の特徴です。
すでに中央銀行による金融政策では為替、金利、物価、景気の一部がコントロールできなくなってきています。
次の記事にも書きました。
https://real-int.jp/articles/3033/
ステップ2 社会インフラの崩壊
国が破綻し、公務員に給料が払えなくなると政府機関が停止します。
警察や裁判所や法律も信用低下し、機能しなくなっていきます。
米国ではトランプ大統領が国際法や最高裁判所の判決を無視しているのは象徴的です。
医療も不安定になり、一部崩壊もあるでしょう。
ステップ3 都市空洞化
現代文明は高度な分業体制で成り立っていますが、決済ができないと機能不全に陥り、流通機能も低下します。
物流の停滞で食料や燃料が届かなくなるレベルになると都市は空洞化します。
人々は生存のために農村部へと逃げ出します。
実際に、このステップ3までいくか分かりませんが、要注意です。
黙示録の時代の特徴
社会構造の崩壊は、今の黙示録の時代の特徴でもあります。
黙示録の時代は人類の文明の転換点だからです。
黙示録の時代は大変な時代ですが、その後には理想的な社会システムに移行します。
投資のパラダイムシフト
これまでの投資は、いかにお金を増やすかでした。社会構造の転換期における資産防衛は
いかに国や社会システムへの依存を減らし、
自立した生存基盤を作るかに変わります。
従来の金融システムにどっぷり浸かった金融のプロたちほどパラダイムシフトに乗り遅れるのでしょう。
どう対処するか?個人の防衛策
金融システム崩壊=社会システム崩壊=社会構造の崩壊に対処する防衛策は、単なる資産防衛ではなく、国や社会システムへの依存度を下げる視点が大切です。
国が破綻しても個人が破綻するわけではないので恐れる必要はありません。
① 国に依存しない現物資産への移行
通貨価値が急落し金融システムが機能停止すると通貨・紙幣は価値を失います。
ゴールドは数千年前から根源的な通貨としての信頼を維持しています。
ゴールドは誰の借金でもありません。
通貨に依存しない生活、自給自足が重要になる時代です。
不動産も国に依存する資産なので不安定です。
② 使命に生きる
一人ひとり、本来の生き方に回帰する時であり、7つの富の源泉です。
自分の使命を理解し、自分が本来やることから外れない。
唯一無二の存在になることです。
システムがなくても生きていけるサバイバル力が最大の防衛策です。
自分の性格、才能、役割と知恵を最大に発揮することが大切です。
今後、使命についても深掘りしていきます。
③共同体の構築
信頼できる隣人や友人とのネットワークを持つこと。
物々交換や相互扶助ができるローカルなコミュニティに属しておくことは、政府や銀行が機能しない局面で大きく助けになります。
ピーター・ティールなどの超大富豪も既存の国家や政治から独立した、リバタリアニズム(自由至上主義)に基づく新たな統治形態(仮想都市)を目指しています。

ピーター・ティールが提唱する仮想都市
④ 物理的な備蓄と拠点の確保
最低でも6ヶ月間、外部から供給がなくても生活できる食料・水・医薬品の備蓄や工夫が必要です。
都市部は供給断絶に最も弱いです。
地方に拠点を持つ、あるいは移動できる場所を準備しておくと良いでしょう。
知恵を得て準備した者に富が移動する
金融危機、金融崩壊、社会構造の崩壊については
先読みできれば対処もできますし、投資チャンスの時です。
資産防衛が最大の投資になる時でもあります。
知恵を得て準備した者に富が移動する時だからです。
まず本質的、実戦的な知恵が大切です。
最後に
今後、
さらなる実践的な具体策
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