同時多発する異常事態 世界の金融危機3つのトリガー

3つの金融危機のトリガー
現在、金融には2つのバブル相場があります。
AIバブルと中央銀行バブルです。
この金融バブル崩壊の予兆が現れていることを書きました。
https://real-int.jp/articles/3046/
現在、バブル崩壊の予兆として3つの国に異常事態が発生しています。
米国の異常事態
米国では国債の利払いが年間1兆ドルを超え、最大の支出項目になっています。
米国の社会保障費より、軍事費より、国債の利払いの方が多い状況は異常です。
利払いができなくなると米国のデフォルトです。
2025年10月1日から米国政府予算が失効し、史上最長となる43日間の全面的な政府機関閉鎖がありました。
2026年2月25日現在、国土安全保障省(DHS)の政府機関閉鎖が続いています。
米国デフォルトの予行練習のようなものです。
日本の異常事態
2026年1月20日、突然、日本国債の暴落という異常事態が発生し、各国の国債が誘発されて暴落する懸念から世界中に激震が走りました。
政府もマスコミもスルーしていますが重大な通貨危機の予兆です。
日本国債暴落はダボス会議でも重要な議題となりました。
日銀が買えばよいという意見がありますが、日銀くらいしか日本国債の買い手がいないことが暴落の原因です。
具体的内容は今後、記事にしたいと思います。
中国の異常事態
中国経済や中国の貴金属市場で異常事態が多発しています。
マスコミや専門家も気づいていない人が多いですが2026年1月30日からのゴールド暴落時に通常起きない大きな市場の歪が現れました。
今迄、中国が金融危機になっても世界に与える影響は小さいと言われていましたが、そうではなさそうです。
マスコミでは報道されない中国の異常事態や市場の歪を解説します。
中国投資家が爆買いから投げ売り
日本の不動産バブル崩壊開始の原因の一つとして中国人投資家が爆買いしていた日本の不動産を投げ売りしだしたことを書きました。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/3052/
中国経済が悪化し、中国地方政府が懲罰的な罰金を課すようになったことから中国の経営者が保身のために海外保有の不動産・日本のタワーマンションなどを換金しています。
すでに、日本の不動産バブル崩壊のトリガーになっています。
過去、何度も中国経済破綻が懸念されても、破綻せずに乗り越えてきましたが、今回は異常事態が続いています。
マスコミでは報道されない中国の異常事態
中国の状況については、マスコミは報道しませんが異常事態が多発しています。
・中国経済の悪化
・軍トップの粛清
・中国金融の闇
中国経済の悪化
不動産市場の長期低迷
新築住宅が売れないだけではなく不動産デベロッパーの資金繰り悪化により、代金を支払ったのに家が完成しないという社会問題が発生しています。
若者の高い失業率
都市部の若者(16~24歳、学生を除く)の失業率は16%〜18%。
デフレ
消費の冷え込みにより物価は下がり、賃金低下、デフレに陥っています。
地方政府の財政難
不動産不況で地方政府の主な収入源である土地使用権の売却収入が激減し、財政を圧迫しています。
財政の穴埋めのため、地方政府が管轄外の企業や富裕層に対して強引に罰金を課したり、資産を凍結・没収したりする事例が相次いでいます。
地方政府が税外収入を得るためです。
外需への過度な依存と貿易摩擦
内需の弱さを輸出で補うため、ダンピングして輸出しています。
軍トップの粛清
軍も不安定になっています。
2025年から2026年初頭にかけて、中国における「粛清・反腐敗キャンペーン」は、過去にないほど激化しています。
特に人民解放軍の最高幹部層が主な標的となり、軍最高幹部たちが相次いで汚職や規律違反で調査・処分され軍内部では混乱と萎縮が広がっています。
高官だけではなく100万人近い小規模な汚職・規律違反者が処分され、取り締まりは末端まで広がっています。
汚職が無くなることは良いことですが異常事態といえます。
中国の金融の闇
中国の金融システムは現在、次のような問題を抱えています。
①不動産バブル崩壊
②地方政府の隠れ債務
③シャドーバンクの投資商品デフォルト
④ゴールド・シルバー市場の歪と詐欺
①不動産バブル崩壊
不動産セクターは中国のGDPの約3割を占めてきましたが、不動産バブル崩壊により大手開発業者も経営破綻しています。
住宅ローンの支払い停止や開発業者への融資焦げ付きにより、銀行の不良債権が増大し、2025年だけで300行以上の中小銀行が姿を消しました。
②地方政府の隠れ債務
地方政府がインフラ投資のための膨大な債務のデフォルトが懸念されています。
隠れ債務を含む地方政府の債務は対GDP比で80%に達しているとの試算もあります。
③シャドーバンクの投資商品デフォルト
中国のシャドーバンキング・影の銀行において、信託商品や高利回りの資産運用商品「理財商品」のデフォルト・債務不履行が続く懸念があります。
④ゴールド・シルバー市場の歪と詐欺
これが一番の闇かもしれません。
2026年1月30日からゴールドやシルバーが過去最大の暴落となった時に通常では起こらない異常事態が発生し、中国の貴金属取引の歪が露呈しました。
また、巨大詐欺も立て続けにありました。
中国の投資資金が不動産からゴールドやシルバーに移動しています。
特にシルバー現物投資が過熱しています。
中国のシルバー市場だけストップ安が続いた
2026年1月30日から世界のゴールドやシルバー暴落時に中国市場だけシルバーのストップ安が続きました。
暴落直前、中国国内のシルバー価格は国際価格に対して20%~30%の高いプレミアムが付く異常事態だったのです。
通常、市場間の価格差が多少あっても裁定取引・アービトラージですぐに埋まるので20%~30%の高いプレミアムが付くことは異常事態です。
世界的な価格調整が始まった際、積み上がった割高分が一気に剥落し、中国のシルバー市場は猛烈な暴落となり、世界のシルバー市場もその暴落の影響を受け下落しました。
そして暴落後ゴールドはすぐに反転上昇したのに、中国市場のシルバーは下落を続け、その影響でゴールドが足を引っ張られる局面もありました。
ピンクの枠で囲ったところです。

上 ゴールド/円 日足
下 シルバー/円 日足
貴金属詐欺多発
さらに中国ではオンラインでゴールドやシルバーを購入させ保管や運用するという詐欺事件が複数発生しています。
100万人規模の巨額詐欺事件も発生しています。
大手貴金属会社の刻印を偽造したゴールドやシルバーのインゴットも多数流通しています。
日本国内でも、この手口で約95億円分の偽造ゴールドが売却された疑いがあります。
83トンの偽ゴールド
ナスダック上場もしていた宝飾品メーカー「武漢金凰珠宝 Wuhan Kingold Jewelry 」が、約83トンもの偽造ゴールドインゴットを金融機関に差し入れ、約200億元(約3,000億円以上)の融資を調達していたことが発覚しました。
中国の貴金属マーケットは歪と詐欺で危険な状態です。

Wuhan Kingold Jewelry 月足
次の信用収縮(=金融危機)はゴールドやシルバーなど貴金属市場からくるのかもしれません。
ゴールド偽物が世界に激震?
米国財務省が保有するゴールド準備金、特に最大保管場所であるケンタッキー州のフォートノックス(米国地金預託機関)については1953年以来、70年以上にわたって公的監査が行われていません。
それゆえ、昔からゴールド準備金が偽物だという懸念があります。
2025年に米国の政府効率化省(DOGE)の責任者だったイーロンマスク氏が監査予定だったのですが立ち消えになりました。
中国のゴールドやシルバーの偽物インゴット事件から、今後偽物疑惑が世界に飛び火していく可能性があります。
恐れない・一喜一憂しない
このようなことを知っても恐れたり、一喜一憂しないことが大切です。
次の金融危機は金融崩壊の崩壊、つまり文明構造の崩壊になると思いますが、それは社会システムが正常化する通過点だという認識です。
これが、今の黙示録の時代の役割です。
これは先読みできればチャンスの時であり、
資産防衛が最大の投資になる時です。
知恵を得て準備した者に富が移動する時だからです。
ゴールドで資産防衛
ゴールドは政府に依存しない資産です。
カウントパーティリスク=相手の債務不履行リスクがゼロの資産です。
文明構造の崩壊に備える最強の資産といえるでしょう。
どのように対処するか?
資産防衛として金融危機でゴールド下落時に長期保有用のゴールドを買うと良いでしょう。
それとは別に短期中期用の買いポジションを持つのもアリです。
長期用ゴールド購入の注意点
・現物なら、田中貴金属から直接買う
(偽物を買わない)
・ゴールドETFなら、現物の裏付けのある1540ETFを買う
短期中期用ゴールド購入の注意点
押し目でストップロスを入れてゴールドCFDを買い、
天井を打ったらトレールで売り抜ける戦略が良いです。
https://real-int.jp/articles/2208/
ゴールドの上昇要因
ゴールドの上昇要因は次の3つで、これらがある限り、長期上昇相場です。
①中央銀行のゴールド買い
②ドルの信認低下・インフレ
③地政学的リスク
今の激動の時代(=黙示録の時代)はこの3つの状況が長期に続くと判断しています。
関連記事
https://real-int.jp/articles/3033/










