ゴールドを買いそびれている人が多い理由

ゴールドの高値更新
現在、株が下落する一方でゴールドの高値更新が続いています。
2000年以降、S&P500よりゴールドの方が上昇パフォーマンスは高いのですが、投資家の多くは株を買っていて、ゴールドはあまり買っていません。

ローソク足がゴールド/ドル 月足
折れ線がS&P500 2000年以降の上昇比率の比較
プロを含めて多くの人はゴールド投資に出遅れています。
なぜゴールド投資に出遅れているのか
ゴールド投資に出遅れている理由は次の通りです。
①ゴールドはずっと投資の脇役だった
ゴールドは何十年も前から投資の脇役でした。
「資産の10%をゴールドに」と、いわれ続けていました。
10%は、おまけ・保険のようなものです。
②平和な安定した時代にはゴールドは低迷
ゴールドは政治や経済などが安定した平和な時代は低迷するものです。
冷戦時代以降、ロシアのウクライナ侵攻前までは大国の戦争はありませんでした
③ドルの価値を下げないようゴールド価格が抑えられてきた
ドルが強い時はゴールドが下がる時です。
そして、ドルを強くするためにゴールド価格を抑えようとする力が働きました。
④金利が付かないものは投資対象にされなかった
ゴールドには金利が付かないので、投資家の多くはゴールドを魅力が無い投資先だと認識していました。
ウォーレン・バフェットも金利が付かないゴールドは買いたくないという認識です。
プロもゴールド投資を無視していた時代が長かったのです。
⑤ゴールドの量は限定的なので注目して欲しくない
ゴ-ルドの量は限定的なので一般投資家に注目して欲しくないということもあったと思います。
ゴールドの何が変わった
ゴールドの環境が次のように大きく変わりました
①激動の時代になったのでゴールドが主役になった
現在、激動の時代となり、戦争、パンデミック、政治や経済の不安、トランプ政権のような改革機運が世界的に高まっている時代なのでゴールドは上昇する時です。
ゴールドの保険としての機能を発揮し始めたということです。
②米国がゴールド価格を抑える力がなくなった
米国の覇権が低下してきたこともあり、ゴールド価格を抑えることがなくなっています
③中央銀行バブルで通貨価値下落
巨大な中央銀行バブルで通貨価値が低下しているので、ゴールドが上昇しています。
現在、インフレではなく、スタグフレーション(不景気のインフレ)なので株価は上がりにくいですが、ゴールドは上がりやすいです。
ゴールド価格の上昇は中央銀行の弱体化を示す指標といえます。
中央銀行の信任回復のために新金本位制が導入されると、ゴールド高が加速します。
人の意識変化は遅れる
激動の時代となったことでゴールドが主役になりました。
しかし、人の意識変化は遅れるのでゴールド主役になった認識は、まだまだ低いです。
現在でも「資産の20%をゴールドに」といわれるレベルです。
2001年春のゴールドの大底から「金融資産の50%をゴールドに」とお伝えしてきました。
https://real-int.jp/articles/2072/

ゴールド/ドル
矢印のところが2001年春です。
それゆえイーグルフライの会員の方々は資産を大きく拡大してきました。
プロほど、「金融資産の50%をゴールドに」と聞いても無視してきたのはゴールドがここまで上昇するイメージがわかない歴史だったからです。
2001年当時、ゴールドは産金コストを割るほど低迷していたのでゴールドを口にする人もいない時でした。
また激動の時代の本質を理解するのはまだまだ時間が必要なので、ゴールド投資への出遅れは続くと思います。
投資は時代を先読みすることが大事です。