物価高止まりのなか米景気は急減速のおそれ
4月に始まった消費などの需要減少がこの先も続けば、米国経済は、物価がさほど落ち着かない状況で、景気は予想外に急速に悪化する可能性がある。そうではなく、この需要減速が一時的なものであれば、景気はさほど悪くならないが、物価上昇はかなりのテンポで続く可能性がある。
日銀は今後3か月に1回程度のペースで利上げか
現在の円安が6月の次回政策決定会合での追加利上げの可能性を高めていることは確かだろう。5月の連休明けには、労働組合の賃上げ要求を集計する連合が「中間とりまとめ」を行う。高い水準の賃上げ率が確保されれば、基調的物価上昇率が2%に届くという見通しの確度が上がり、追加利上げのための一つの重要な判断材料になるだろう。
対日投資ブームは一時的か
現在の対内投資ブームと言われる状況は、日本政府の補助金などによるもので必ずしも、海外企業による自律的、主体的な動きとは言い難い。政府による補助金増額や円安といった、一時的なインセンティブが変化すれば、すぐにブームも終わってしまう恐れがある。
日本の物価は今後も持続的に上昇していく
食品メーカーは、ここまで原材料コストなどを製品価格へ転嫁することに成功した実績から、今後も値上げを続けそうだ。食料を自給できない日本の状況から言えば、大幅円高にならない限り、日本の食料価格の割安な状況が続くとは考えにくい。日本の食料価格に対する上昇圧力は続くだろう。
パウエル議長の「なにがなんでも利下げ」の姿勢は「謎」
マーケットは早期利下げを今のところ歓迎している。だが、インフレ沈静化が進まないのに利下げを強行すれば、短期金利は低下しても長期金利は上昇するだろうし、ドルは信頼低下から下落するだろう。
日銀のこの先の利上げはどうなるか?
基調的な物価上昇率は目標の2%に向かって上昇していくのか。今春闘の大幅賃上げで基調的な物価上昇率が2%を超える可能性は高まっている。
日本株の特性 ~長期投資が報われず分散効果も小さい~
為替相場を通じて、日本株の価格と外国株、外国債券の価格が連動する形になっている。このように、現在の日本の状況を考えると、日本株と他の資産の動きの連動性は大きい。つまり、分散投資によるリスク低減効果は小さなものになる可能性が高い。
「賃上げによる景気の好循環」は実現しない
賃金上昇とともに物価が上昇し、日銀はそれによって金融正常化を進めるだろう。だが、賃金上昇とともに物価が上昇しても、日本経済が長期停滞から脱却するわけではない。賃上げだけで日本経済は長期停滞から脱却できない。
NVIDIAへの熱狂は続くのか?
エヌビディアが現在の熱狂的なAIバブルの中心的な位置にあることは明らかだ。「AIは労働生産性を高め、それが経済全体の高成長を実現するはずだ」という楽観的な見方がAIバブルを生んでいるのだとすれば、AIバブルはいずれ弾けることになるだろう。
1989年当時に比べ現在の日本の株価は割安か?
1989年当時と比較すると、現在の株高が異常に低い実質金利によって支えられていることは明らかだ。だが、金融政策が徐々に正常化されていくにつれ、株価は調整を余儀なくされる可能性が高い。
米国のインフレが再燃
現在のFF金利は、問題になっているサービス価格の上昇を抑えるには十分でない。インフレを抑えるためには、スピード違反で過熱気味になっている景気を減速させる必要があるだろうし、 景気を減速させるためには、より強力な引き締めが必要とみるのが自然だ。
停滞感強まる中国経済
中国経済と習近平政権への信頼感低下により、今や、中国からの資金逃避が起き始めているようだ。これは、世界的な株高のなかで、中国株が独歩安になっている点に表れている。
米国の一人勝ちが続く世界経済
IMFが予想するように、2024年のユーロ圏の経済が1.5%程度に上向く理由として、ECBの金融緩和に期待しているとすれば、期待外れになる可能性がある。ユーロ圏の景気低迷も予想以上に長期化する可能性がある。米国経済の一人勝ちが続く一方、ユーロ圏の経済停滞は続く。だとすれば、当面、ドルは対ユーロを中心に上昇する可能性が高い。
トランプ再選なら世界はどうなるか?
トランプ再選となれば、法人税率引き下げ、関税引き上げや政治的圧力による金融緩和など、短期的な景気刺激、株価押し上げ要因がある。だが、長期的にみると、潜在経済成長力低下、インフレ加速やデカップリングによる世界経済の悪化などが米国経済を悪化させる可能性が高い。
賃金とともに物価が上昇しても「好循環」は実現しない
賃金上昇とともに物価上昇が実現するかどうかは、日本経済の好循環で低迷から脱するかどうか、とは全く別問題である。
米国株のバブル化が強まる
最近の米国企業利益の伸び悩みは、実質賃金増加の半面、労働生産性が低下したことが原因だ。マクロ経済が堅調ななかにあっても、こうした構造に変化がなければ、企業の利益が伸び悩む状況は続くだろう。
賃金上昇でインフレ懸念が再燃へ
欧米同様、賃金上昇は日本でもコスト面から物価を押し上げるだろう。賃金上昇とともに物価も上昇することが、「経済の好循環」につながるかどうかは、また、別の問題だが、賃金と物価のスパイラル的な上昇によって、日銀も利上げが必要になるだろう。
今後のドル円をどうみるか?
今後は、行き過ぎた米利下げ期待の反動による米10年国債利回りの反発から、短期的に円安に振れる可能性がある。だが、購買力平価などからみた円の過小評価状況は強まっているうえ、日米金利差が縮小傾向を辿り、これがドル円の下値を支える力も低下していくとみられるため、基調は円高・ドル安となるだろう。
はじめての方はこちら
大事な記事
全ての金融危機と災害を利益にできた奇跡の秘訣公開
2025年トランプ大統領就任で金融危機スタート?
投資環境が変わり、投資常識も変わった
本来の投資スタイル プロに任せてはいけない
金融危機はいつ来るかではなく なぜ来るか 人類初の中央銀行バブル
リーマンショックは終わっていない 投資前提8つの崩壊
情報が使えない・プロの信頼度低下の時代
金・ゴールド重要記事まとめ
金融危機グレートリセットを利益にする重要記事まとめ
金融危機や災害を利益にする投資手法イーグルフライとは
リアルインテリジェンスの使い方
最初に読む一番大事な投資の極意
成績が良いと褒め悪いと叱る教育を受けたAIが投資で破綻 AIへの教育
理想の投資教育 投資知識5段階
日本の使命が世界を救う
お金と使命
使命は人類最大の富
4人の元チーフトレーダーから学ぶ
マーフィー流トレードの基礎
教育で一番大切な3原則
YouTubeチャンネル
by Real Intelligence