エコノミストとして、シンクタンク、投資顧問会社などで経済分析、資金運用とアセットアロケーション業務に携わる。
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利下げで米経済のリセッション入りは回避可能か?
FEDが政策金利を5.25~5.5%と高いまま据え置いたことで、景気は崖っぷち状態にあり、インフレも落ち着き始めた。だが、FEDがその手綱を緩めてしまうと、インフレが再燃する可能性は高い。さらに、もし大幅利下げが実施されれば、大幅なドル安につながり、それが輸入インフレにつながるおそれもあるだろう。
日本の物価上昇は続き、年内追加利上げへ
8/5の日経平均株価の急落について日銀の利上げが原因とする見方が多いが間違いだろう。新NISAで国民に「投資」を勧めようとしてきた政府にとっては、日銀に責任を転嫁する必要があったのだろうが、筋違いだろう。追加利上げは早ければ10月、遅くとも年内追加利上げがあると予想される。
米国の個人消費は堅調?低調?
2021年以降、個人消費の勢いを後押ししていた、給付金による過剰貯蓄は、今や払底している。株高で潤う富裕層を除けば、多くの家計のバランスシートは悪化しており、これが消費のモメンタムを弱くしていることは明らかだ。米国の個人消費がこのまま堅調に推移するとみるのは、やや楽観的だろう。
AIバブル崩壊によるリセッションか?
景気指標がさほど悪くなっていないにもかかわらず、リセッション懸念が高まっているのはなぜか?答えは定かではないが、AIバブル崩壊による株価下落の懸念が高まっており、それがリセッションにつながるおそれがあることについて、市場が意識し始めたことが一つの理由ではないかと思われる。
日銀はタカ派に転換したのか?
植田総裁はより明瞭な表現で市場関係者の思い込みを修正する必要があった。修正しなければ、円安が止まらなくなり、それが物価を押し上げるリスクが高まったからだ。次回利上げは早ければ10月になるだろう。
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