FXを学ぶ資金も準備のひとつ
アマチュアトレーダーに必要なこと
個人投資家でありながら、FX関連の書籍を多数出版している田向宏行が、10年以上前に自分がトレーディングを始めた頃に読んだら、参考になるだろうなというコラムをお届けしていきます。
あなたはFXの資金をどれくらい用意していますか?
10万円?100万円?もっと多い人もいらっしゃいますよね。
ではFXを学ぶ資金はどれくらい準備していますか?
負けトレードを「相場への授業料」と言う人もいますが、初心者の場合は合理的とは思えません。これは中上級のある程度収益のある人が言う言葉です。
どんな事でも始める時にはそれなりの準備やコストが必要です。ゴルフを始めるならゴルフクラブを買いますし、スクールや練習場にも行くでしょう。
それと同じようにFXでもスタート前に口座に入れる取引資金とは別に、スキルアップのための資金も用意しておくことが大切です。
見落としがちなことですが、もし準備なしで勢いだけで始めるのならば、あなたのFXは一時的なお遊びやギャンブルの意識ではないでしょうか。遊びやギャンブルで資産を増やした人はいません。
投資としてのFXか、遊びのひとつかを自分の中でハッキリ決めておく必要があります。
儲かっている個人投資家は、FXで「生きよう」と思っているわけです。全力で相場の理解に努めますし、様々な準備もします。FXでトレード生活する個人投資家と話すと、多くの人が同じ書籍やメルマガを読んでいました。
つまり相場で生き残っている人、収益を得ている人たちは結果として共通する本やメルマガを読み、目先のテクニックや手法ではなく、もっと深い相場に対する理解を持っていることになります。こうした書籍の1冊に拙著も加えて頂ければ大変うれしいです。
こうした普遍性に注目することが、目先の手法を追って収益が残らない人との大きな違いなのかもしれません。私は特に長く使えるトレード技術としての普遍性を重視しています。
みなさんも年間5万円か10万円ぐらいを毎年の勉強代として準備してはどうでしょうか。ひと月で換算すれば1万にもなりません。取引でこれくらいの損失を出すのはあっと言う間でしょう。
闇雲に取引して相場で失うか、1年の勉強代として使うのかで、翌年の収益に差がついてきます。
就職活動を開始する大学生が日経新聞の購読を始めるように、1年ぐらいの時間をかけて学びながら、相場の世界を理解しつつトレードを実戦して行く方が、自分の資産を増やす未来設計としても合理的だと思います。