後退する米利上げ観測と変わり始めた市場の視線

予想を下回る経済指標
最近発表された米国の経済指標を見ると、雇用・インフレ・小売売上高などで、相次いで市場予想を下回る結果が出ました。これを受け、米FRBが今後さらに利上げを進めるとの観測が後退。
ドルを支えてきた「米国の景気は順調で、他の主要国よりも高い金利を維持する」というシナリオに、少しずつ変化が表れてきました。
こちらのチャートは、今年に入ってから現在までのドル・インデックスの日足です。

チャート:TradingView
これを見ると分かりますが、ドルは6月の水準まで下落。市場での次回FOMCでの利上げ確率も、低下しています。
こうした動きについて、某大手銀行は、現在の市場の利上げ織り込みは「依然としてタカ派的すぎる」と指摘。
つまり、今のドル相場では、「これから利上げが何回あるのか?」よりも、「本当に追加利上げが必要なのか?」という点が問われ始めているという意味にも受け取れます。
今後の指標には注意!
もちろん、ドルがこのまま一方的に下落すると決まったわけではありません。
米国経済が再び強い数字を出せば、「やはり米国の成長力は強い」との見方から、ドルが買い戻される可能性は十分にあります。
その意味では、今週水曜日に発表される前回のFOMC議事要旨や、今後発表される米国の経済指標などは、その確認材料になりそうです。
地政学リスクでも買われなくなったドル
経済指標以外で気になっているのが、地政学リスクに対する市場の反応です。
イラン情勢やロシアでの戦争被害など、世界では依然として不安定な状況が続いています。
今までのマーケットであれば、こうした緊張が高まると「安全資産」としてドルが買われる場面を多く目にしました。
ところが最近は、戦争や地政学的な緊張が続いているにもかかわらず、ドル買いの動きは目立っておらず、逆に売られる局面も出てきました。
もちろん、地政学リスクが完全に相場から無視されているとは思っておらず、たぶん市場参加者がこうしたニュースに慣れてきたので、それだけでドルを買うという反応が以前ほど強くなくなっているのかもしれません。
もしこの考え方が間違っていなければ、現在のドル安は単なる一時的な値動きというより、「米国の金利」と「米国経済の強さ」を改めて見直す最初の一歩かもしれません。
これまでドルを支えてきたのは、米国の比較的高い政策金利水準と強い経済でした。
しかし、雇用・インフレ・消費の数字がそろって弱含み始めれば、その前提も変わるのは当然です。
そうなると、ドル相場を見るうえで今後ますます重要になるのは、「米国経済がどこまで減速するのか?」、そして「FRBが本当に利上げを再開する必要があるのか?」という点になりそうです。
ドル安の流れが一時的な調整なのか、それとも大きな方向転換の始まりなのか。
その答えを探る局面に、いまの為替市場は入っているように思います。
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続きは、「イーグルフライ」よりご覧ください。
ドル安は一時的な調整なのか、それとも大きな方向転換の始まりなのか。
チャートから今後のドルのターゲットと注目すべき水準を見ていきます。
本記事は、2026/8/18の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
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