自由に売れなくなった基軸通貨アメリカの国債

今回の日米協調による円買い介入について、先週からセミナーやコラム記事で配信してきましたが、ここに自分の考えをまとめてみようと思います。
最初の部分は、先週のコラム記事と被る内容ですが、是非お読みください。
米国が助けたのは「米国自身」
今回の日米協調介入については、センセーショナルなタイトルの記事が出たり、「日本の行き過ぎた円安を米国が助けた」というような報道を目にしましたが、私は少し違うと考えています。
むしろ今回の介入で私が強く感じたのは、日本の問題と同じくらい米国側の問題も浮き彫りになったという点です。
7月29日のFOMCでのウォーシュ議長の記者会見に失望した市場では、米国の長期金利に強い上昇圧力がかかりました。
インフレへの警戒や金融政策への不透明感が重なるなかで米国債が売られれば、住宅ローンや企業の資金調達コストだけでなく、巨額の財政赤字を抱える米国政府自身の利払い負担も増えていきます。
そこに円安問題が重なりました。
日本が円を買うためにドル売り介入を実施するのであれば、外貨準備として保有している米国債を売ってドルを調達する可能性が高まります。
ところが、今の米国にとって、世界一大量に米国債を保有する日本が米国債を売ることは、決して容認できません。
それは、日本が円を守ろうとして米国債を売れば、米国の長期金利をさらに押し上げる可能性があるからです。
日本が円を守ろうとする以上に、米国は米国債を守らなければいけないという事です。
ユーロ売り
そこで今回、米国が選んだのが、非常に興味深い方法でした。
それは世界の基軸通貨であり自国通貨でもあるドルではなく、ユーロを売って円を買いました。
建前上、「強いドル」を支持している米国がドルを売って円を買えば、市場では「米国自身がドル安を望んでいる」というメッセージとして受け取られる可能性があるため、ユーロを売ることで、円を支えたのでしょう。
ところが驚くことに、この「ユーロを使った円買い介入」は、欧州にとっては寝耳に水だった事が判明しました。
報道によれば、米国は取引を実行した後にECBへ伝えており、ECB側の一部関係者は、これを長年の中央銀行間の協調慣行に反する異例の行動と受け止めたということです。
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続きは、「イーグルフライ」よりご覧ください。
今回の介入の背景にある「売らないドル」と「売れない米国債」。
その意味を、FIMAの仕組みから考えていきます。
本記事は、2026/8/11の「イーグルフライ」掲示板より抜粋しています。
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