プロも知らない投資の本質 第3の投資とは
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良い質問をいただきました
とても良い質問をいただいたので紹介します。
ある金融教育の勉強会で講師がトレードについて次のように言っていました。
「トレードは投資ではなく投機・マネーゲームである」と痛烈に批判。
「トレードは勝者と敗者を生み出す仕組み。
自分が勝った時は誰かが必ず敗者となり、誰かが損をした分が自分の収益になっている。
富の奪い合いであり、徳を積む生き方とは真逆なので、やってはいけない。
本来、投資は社会の発展のためにあり、敗者の上に成り立つものではないはずだ。」
この考え方に対してどう思うか、という質問です。
この講師の前提は、
株の短期売買と
株の長期保有の比較です。
投機か投資かの二元論の思考です。
投機と投資は違うものの
投機と投資の区別が難しいことと
投機と投資の良し悪しの判断も難しいです。
投資先は株だけではありませんし
徳を積む概念も明確ではありません。
投資リテラシーがなく投資するものは投機であり
短期間で回収する投資もあります。
投機か投資かの2つの比較で判断するものではなく
第3の投資という概念も必要になると思います。
徳を積む、富を拡大するという概念も含めて投資の本質について解説します。
投機とは
辞書的には「投機とは短期的な価格変動だけを狙った取引」となります。
デイトレード(1日の間に決済)は確かに投機です。
しかし、短期運用が投機で、長期運用が投資ということでもありません。
投資リテラシーがなく、専門家から勧められるままに日本株、暗号資産・仮想通貨などを買うのは投機です。
何も考えずに米国株S&P500を買うのが米国人の基本リテラシーと聞いてS&P500を買うのも投機です。
全財産を株に突っ込むのも投機です。
宝くじも投機です。
さらにいえば、超インフレ時に現金で持っている(日本円というポジションを持っている)ことも投機的になる局面もあるでしょう。
何もしないことが投機になるという考え方もあるということです。
日本の1990年以降の株の20年以上の下落相場の中で株をコツコツ買っていることは投機と思う人も少なくありません。
つまり、投機という概念は、その時々の状況や本人の状態、世界状況などによって変わってくるといえます。
投資とは
投資とは何かには金融庁のホームページには次のように書いてあります。
「投資」とは利益を見込んでお金を出すことで、株式や投資信託などの購入がこの「投資」に当たります。
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/knowledge/basic/index.html
これが投資なのかは、その時々の状況で違ってくることになります。
株の暴落や右肩下がりが見込まれる時に、株を長期保有するのは投資ではありません。
前提、その時々の状況で答えは変わる
その時々の状況で投資は変わってきます。
今はどういう時代なのか、
今後、世界はどうなっていくか予測する必要があるということです。
前提が大事だということです。
前提によって良いことが悪いことにもなるからです。
前提が右肩上がりの経済なのか、右肩下がりの経済なのかで投資の概念も全く変わります。
ほとんど全ての人は前提を考えません。
前提を考えない投資家は、投資家として失格だと思っています。
今は成長期で世界が右肩上がりの前提なのか
今は激動の時代、黙示録の時代という前提なのか
前提を認識することがリテラシーの最初の1歩です。
今後、激動、巨大な金融危機が来る?
世界最大のヘッジファンド創設者のレイ・ダリオの予測では今、米国は250年間というサイクルの末期であり米国の覇権が終わり、中央銀行が破綻するほどの巨大な金融危機がくると判断しています。
この記事も合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2359/
私も2007年6月8日がユダヤ暦6000年の分岐点であり、ここから激動の時代、黙示録の時代の時代に突入したと判断しています。
すでに投資の概念が大きく変わっていると判断しています。
一番大事なことは世界を俯瞰すること
投資で一番大事なことは、まず世界を大きく俯瞰することです。
大きく俯瞰すると、何に投資をすればよいかが見えてきます。
私は、2001年からゴールドが大きく上昇していくと判断して金融資産の半分をゴールドにすることをお勧めしてきました。
ゴールドが一番の投資先になったと判断したからです。
https://real-int.jp/articles/2072/
これは投資だと思っていますが、ゴールドの比率が半分とは高すぎるので、それは投機だという人もいるでしょう。
金利の付かないゴールドを買うのは投資ではないという人もいます。
また、ゴールドも、いつかは高値で売る時が来るので、途中から買った人は投機だと言われるのかもしれません。
第3の投資は「危機を利益にする」
投機か投資の2つだけではなく、実はもう1つの投資概念があります。
「危機を利益にする」という投資概念です。
米国の覇権の終了や巨大な金融危機に対処することが、今必要だからです。
資産防衛の1歩先の概念です。
投機や投資という概念を越えて、
「危機を利益にする」という投資スタイルは
「サバイバル運用」ともいえることです。
「保険」の概念にも近いです。
具体的には次のようなものがあります。
ゴールドや原油の買い
株の売りポジションを持つ
日経225プットオプションの買い
実は、投資の天才といわれるジョージソロスは、危機を利益にするという視点が強い投資家です。
危機を利益にするというスタンスの投資家は、ほとんどいません。
教科書的な知識だけで投資をすると、今の時代は大きな損失になる可能性が高いです。
投資はタイミングが大切
投資はタイミングが極めて大切です。
政府はNISAを税制優遇して株に長期投資させようとしていますが、今は株の長期投資を開始するのに相応しくないタイミングだと判断しています。
投機か投資かにしても、危機を利益にするにも、その時の状況、タイミングと、さらに本人のマインドセットが大事です。
お金の本質
お金の運用については根源的な本質的な認識が必要です。
それは
お金とは何のためにあるのかを知ることと
私たちの生きている目的は何かを知ることです。
お金は私たちに与えられた使命に進むためにあります。
使命とは世の中を本質的に良い方向に変革していくことです。
働かずにデイトレードで生活するのは、世の中を本質的に良くしていないので、それは使命から外れた生き方です。
世の中を本質的に良くしない仕事も、使命から外れた生き方です。
正しいトレードを人に教えることは使命かもしれませんが
間違った投資を人に教えることは使命から外れた生き方です。
次のような人は全て使命から外れていることになります。
デイトレードだけで生活している人
パチンコのプロ・仕事がパチンコ
世の中を本質的に良くしていない仕事をしている人
早期退職し遊んで暮らしている人
早期退職し遊んで暮らすことを目的に投資している人
これらは使命から外れているので、存在価値が低下していき、どんどん無価値観に陥ります。
徳を積むとは反対の生き方です。
お金持ちになったとしても不幸なのです。
世の中を本質的に良くしていないからです。
世の中を本質的に良くしていない生き方は全て使命から外れた的外れな生き方です。
お金の使い方でその人が分かる
お金は人生の試金石のようなものです。
試金石とは、人の力量を見極める試験のようなものという意味です。
今の激動の時代は与えられている「お金」を正しく管理・運用できるかで、生き方が変わるということです。
お金の使い方は、稼ぎ方より難しいとも言われます。
投資でお金を増やすという視点ではなく、
自分に与えられたお金を正しく管理、運用、活用することが大事だということです。
そして、そのお金は使命に使うためにあります。
7つの富を拡大していくことは使命の一つです。
7つの富の概念はとても大事なので、こちらを合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/841/
今回、イーグルフライ会員掲示板でいただた質問の回答の中から紹介しました。
イーグルフライ
https://www.eagle-fly.com/mm/