相場は年齢性別学歴経験不問
アマチュアトレーダーに必要なこと
個人投資家でありながら、FX関連の書籍を多数出版している田向宏行が、10年以上前に自分がトレーディングを始めた頃に読んだら、参考になるだろうなというコラムをお届けしていきます。
相場は年齢・性別・学歴・経験不問
相場は、年齢性別学歴経験不問です。
誰でも、いつから始めても、適切なトレード方法を確立すれば、利益を得られます。
相場には様々な年代の人が参加しているので、私もオフ会などでお会いする個人投資家の方と連絡先を交換して、相場について話すことがあります。
もちろん、通常はネット上でのことですが。
私はテクニカルを使うので、どんな年代であっても一定の法則やルールに基づいて話をするので、相互の年齢を気にすることはありません。
が、これがファンダや情報ベースだと違うかもしれないと感じました。
これは会社などでの世代間ギャップと同じことです。
例えば同じスマートフォンやアプリを使っていても、私の世代と若い世代では全く使い方が違ったりして驚くことがあります。
当然、私の世代が遅れているのでしょう。
これと同じことが相場情報でもあるのかもしれない、と感じます。
今、金融機関やファンドなどでトレーディングの第一線にいるのは、20代からせいぜい40代ぐらいまででしょう。
すると、これまでの経験や知識の違いから、同じ情報を取っても導くものが違う可能性があるかもしれません。
ファンダや情報は主観的判断で、ルールがあるわけではありません。
ニュースのヘッドラインへの反応も同じです。
すると、オジサン世代の私たちとは違う反応をマーケットはするのかもしれません。
社内の世代間ギャップのようなことがマーケットの反応でも起こっている可能性があるわけです。
となると、私たちオジサン世代は、現役世代との情報交換を重視した方がいいのではないでしょうか。
ついつい、昔からの友人や昔の仲間との情報交換ばかりしていると、古い価値観で相場を見ることになりかねないのではないか、という危惧を持ちました。
自分の考えとマーケットの動きが違うなら、こうした「いつの間にか歳を取っている自分」を認識しつつ、より現場に近い人の意見やコメントを探すことが大事なのかもしれません。
そうした意味でも個人投資家やトレーダーの集まりは重要で、徐々にコロナが収まりつつある今、投資家の集まりには積極的に参加する方がいいと思います。
相場の参加者が多様であるように、自分の情報も多様であることが大事なのではないでしょうか。
世代間ギャップはマーケットでもあり得るから、いろんな世代の人とコミュニケーションしよう、というお話でした。
情報の活かし方
投資の情報源として、書籍やメルマガを購読する方もいるでしょう。
そこでは、2通りの読者がいることがわかります。
まずは、執筆者を信頼している人で、大半がこうした人でしょう。
そして、もう一つは執筆者への信頼感が弱い人です。
様々にある情報のひとつとして参考程度に読んでいる方は、そもそも冷めた目線なので過剰な期待もないでしょうし、自分の求めるものと違ってもあまり大きく失望しないはずです。
ただ、初心者の方や藁にもすがる思いで情報を求めている人にとっては、自分の想定と違うと大きく失望したり、信頼をなくす人もいます。
テクニカルでもそうですが、相場において、自分が信頼できない情報源を使っても意味がありません。
これは役に立たないとか、信頼性が低いと思うツールを使う必要はないのです。
ただ、書籍やメルマガは執筆者がいるので、文句を言いたくなってしまいます。
が、文句を言ってもそれで自分のポジションが良くなるわけでもありません。
「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」と言いますが、相場はまさにこれです。
自分が選択した情報源やツールが信頼できないと思うとき、文句を言って変わるものであはありません。
相場で出来ることは、自分の考え方を変えるか、今後どう対応するか、だけです。
過去に持ったポジションは今後どう決済するか、だけですし、自分の考え方や頼るものが違うなら、自分で新しいものを探すしかありません。
相場取引は、人の根源的な問題を含有しているのかもしれません。
知識と経験の違い
11月8日は米中間選挙の日でしたが、同時に皆既月食も起こりました。
月が地球の影に完全に隠れて太陽の光を受けないため、満月で明るかった月が欠けていきうっすらと赤黒くなりました。
こうした月食や日食を恐れる現代人はいませんが、昔の人には恐ろしいことだったでしょう。天変地異の前触れや、不吉なものとして、不安を煽ったことが想像されます。
では、現代の私たちと、不安に陥った昔の人との違いは何でしょう。
それは「知識」であり、広く言えば「情報」と言うこともできます。
もうお分かりだと思いますが、相場でも同じです。
現状がどういうことか、何が起こっているか、という「知識」や「情報」を持つ人と、持たない人で、物事の見方が全く違うわけです。
ただ月食(日食もだけど)には、今回のように全部が隠れる皆既月食と、いち部分だけが欠けて見える部分月食があります。
月食(または日食)という現象があることを経験的に、または情報として知っていても、仕組みを知ららないと、自分が経験していない事態に戸惑うことも想像できます。
自分の経験が部分食だった場合、いつのまにか全部が隠れてしまうと、自分の経験と違う、未知の事態に慌てるだろうし、恐れることかもしれません。
しかし、仕組みを知っている人は、恐れることはありません。
これが知識と経験の違いです。
経験で知識を得ている人の場合、より多くの経験を積んで経験値が上がらないと、初めて起こったことへの対処方法を見いだせないことになります。
これは個々人の物事の考え方に直結しているかもしれませんが、こうした視点を持つことは、自分のお金を賭ける世界では大事だと思います。
メルマガ&掲示板「イーグルフライ」に掲載の記事より抜粋しています。
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