FIRE ファイアを目指すと7つの富を破壊するFIRE①
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FIRE・ファイアとは
最近、流行りのF.I.R.E.(Financial Independence Retire Early・経済的に自立した早期退職)という概念があります。
FIRE・ファイアとは何かをFIREブームの火付けになった書籍から引用します。
「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」 グラント・サバティエ. 朝日新聞出版
FIRE・ファイアの定義
雇われ仕事をすることなく、不労所得だけで
毎年の生活費を賄えるように貯蓄と節約に励み
できるだけ早くリタイアしようとする考え方。
お金の悩みから解放され、お金のために働く必要がなくなること。
FIREをしたい人の多くは次のような考え方をしています。
・仕事とは生活費を稼ぐためのものなので早くリタイアしたい
・お金ではなく自由こそが最も重要だ
これに対して疑問を持たない人が多いと思います。
しかし、この本に「お金や仕事、リタイアに関する従来の考え方のほとんどが間違っている。」と書いてあるように、人にとって大事な分野「仕事・お金・成功」には間違いが多いです。
FIREを目的にしない方が良いと思います。
理由は、FIREした人が、また仕事に戻ってくることが多いからです。
FIREした人が仕事に戻っている
FIREを目的にしない方が良いと思っている一番の理由は
FIREした人が、また仕事に戻っていることが多いからです。
仕事をしなくなった最初は良かったものの、だんだん次のような状態に陥るからです。
・無価値観に襲われる
・ウツになる
・仕事をしたくなる
仕事をしないことで、その人の社会的存在価値は激減します。
自然界の生物は存在価値が無くなると死んでいくのが自然です。
サケは産卵すると社会的に存在価値が無くなるので死にます。
人間も仕事をしないで遊んで暮らそうとすると衰退します。
早期リタイアして南の島のシンガポールに行って遊んで暮らしていたらウツになったり、仕事を再開することを聞くのはそれが理由です。
前提が間違っている?
物事を判断する時に、前提の理解が大切です。
前提の多くは無意識なので、しっかり考えることが少ないです。
現状から逃げたいに目が向き、本来、仕事とはどういうものかという前提の認識がないことが多いです。
仕事とは本来楽しいものであり、遊びと社会貢献が一体となったようなものです。
仕事は悪いものではない
厚労省の働き方改革でも
・仕事は悪いもの
・時短をして、仕事時間外で好きなことをしましょう
という考え方が根底にあります。
FIREを目指す人も次のように考えている人が多いです。
・仕事をしたくない・仕事が嫌い
・仕事は苦役
・早くリタイアしたい
・南の島でのんびり過ごしたい
・世界中をきままに旅したい
しかし、仕事は、本来、自分のユニークな性格、役割、才能などを発揮するためにあると考えています。
それゆえ、仕事をすることが楽しく、社会貢献にもなるものです。
実は先のFIREの本にも次のように書いてあります。
「FIREの目標は若くして仕事を辞めることではない。本当に人生でやりたかったこと、心から意味があると思えることを実行するために、貴重な人生の時間を取り戻すことだ。」
本当に人生でやりたかったこと、心から意味があると思えることがないままFIREをすることで無価値観に陥ることになります。
仕事は楽しいもの
自分の使命に合った仕事、つまり自分のユニークな性格、役割、才能などを発揮する仕事は楽しいです。
あるビジネスマンが言っていた言葉が印象的でした。
「週末、丸2日間、ずっとパソコンの前に座って徹夜で仕事をしました。
新しい発想などが次々沸いて、それが楽しいので、寝るのも食事するのも忘れていました。」
これは極端ですが、自分に合った仕事は寝食を忘れるほど楽しいのです。
自分の性格、役割、才能に合致した仕事は楽しく、その人の使命の方向の仕事です。
仕事が辛いと思っているとしたら、自分に合った仕事ではないと思います。
仕事の選択の間違い
仕事を選択する時に次のような基準で仕事を選択することが多いです。
・給料が高い・報酬が高い
・休みが多い
・交通の便が良い
これらも大事な視点ですが、もっと大事な視点は自分のユニークな性格、役割、才能などを発揮できる仕事かということです。
FIREを目指す前に、自分の性格、役割、才能などの自己認識を深めることが大事だと思います。
仕事に対する考え方を見直す
FIREを目指す人には仕事をせず遊んで暮らすことを目指す人が多いと思います。
しかし、人には与えられている使命があり、それはほとんどの場合、仕事です。
人にとって、とても大切な使命の本質をわかりやすく書いたので、是非お読みください。
「ビジネスと人生に飛躍をもたらす使命の本質」(幻冬舎)
https://www.real-mission.com/amazon1/
そして使命に進むことが7つの富をバランスよく拡大していきます。
7つの富とは
①お金などの資産
②才能
③知恵
④愛情(家族・友人・人間関係・人脈)
⑤環境(生まれ育ち・経験・職場)
⑥自分(正しいマインドセット・品性・品格・健康)
⑦使命(自分の内面と自分の周りを本質的に良くしていく)
FIREを目指すことは使命から外れることになりがちです。
使命から外れると7つの富を破壊することになりますが、それに気付いている人は少ないです。
7つの富については、この記事に詳しく書きました。
https://real-int.jp/articles/841/
FIREを目指す人の中には次のように考える人も多いです。
・今の仕事は仮で、本当にやりたいことをしたい
・本当の自分の生き方をしたい
本当にやりたいこと、本当の自分の生き方が使命だといえます。
日々の歩みが使命なので「リタイアしたら使命に進む」というのもおかしいです。
楽しく仕事をする人は魅力的
知人が、「FIREに賛同する人が増えているけど人間的に魅力的な人がいない」と言っていました。
その理由はその人たちが「生活費を稼ぐためだけに仕事をしているから」で、生き生きと仕事をしていないからだと思います。
そう語っていた人は、新入社員時から毎日会社に行くのが楽しいという人でした。
魅力的な人で「生活費を稼ぐために仕事をしている」と言っている人を見たことがありません。
生活費を稼ぐための仕事をしない
多くの人が生活費を稼ぐために仕事をしていることが一番の問題です。
FIRE はお金の奴隷から解放されることを目的にしていて、それはとても大事なことですが、
「生活費を稼ぐための仕事」も
「資産を大きくすることを目的にして生活すること」も
お金の奴隷になってしまいます。
お金の奴隷にならないために一番大切なことは
「仕事の自立」と
「お金・投資に対する自立」です。
雇われているのであれば会社に依存するのではなく会社に与える者になるということです。
投資に対する正しい情報と知識を身に付け、本質を理解し、投資リテラシーを高めることも大事です。
誰かがいうとおりに投資するのではなく自分の頭で考えることが自立です。
FIRE目的にすると投資が偏り、硬直化する
投資は、その時々に最適な投資先に投資することが基本ですがFIREを目指す人は配当狙いで米国株インデックスに投資する人が多いです。
米国株インデックスはタイミングによっては良いものですが配当狙いだけだと投資バランスを崩すことになります。
一番有望な投資先と考えられる金・ゴールドは配当がないので真っ先に投資対象外とされてしまいます。
配当があるから、インフレになるからと、すぐに大金を株につぎ込む人もいらっしゃいますが、株を天井圏で買うのは危険です。
長期投資は底値圏で買うのが基本です。
さらに米国株は今までは右肩上がりでしたが今後も同様に上昇し続けるとは限りません。
ダボス会議では大ドンデン返しのグレートリセットがあるともいわれているので、今後の投資環境や常識が突然大きく変化する可能性もあります。
激動の時代の投資は、その時々の状況を見て臨機応変に柔軟に対応することが大事なのに、FIREを目指すことで投資対象が長期固定化・硬直化しやすいです。
いわれた通りに投資方針を何十年も変えない決断をしてしまう人が多いのです。
少なくても投資先を固定化するリスクを取っていることを認識しておく必要があります。
富が移動する時代
激動の時代は、準備していない人から、知識を得て準備していた人に富が移動する時代だと認識しています。
刻々と変化していく投資環境に追従することが大切です。
また、節約は良いことですが、自分への投資をおろそかにする傾向もあります。
自分への投資は極めて大切です。
知恵が富の源泉だからです。
必要なこと
人が仕事や投資をする上で大事なことは次のようなことです。
・前提をしっかり考える
・正しいマインドセット
・正しい使命の理解と使命に進むこと
・稼ぐ能力を高めること
・正しい投資情報
・正しい投資インテリジェンスを高めること
・各種インテリジェンスを高めること
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