使命経営とは
何が違うか?使命経営の特徴
使命経営の特徴は4つです。
① 使命
② サーバント・リーダー
③ マインドセット
④ 社員一人ひとりの個性を発揮(性格・才能・役割を重視)
この4要素は一体であり、従来の経営スタイルとは明確に異なります。
それぞれ詳しく見ていきます。
① 使命
使命経営は会社の「使命」と「使命の本質」を具現化した経営です。
経営では使命が最も重要です。
ピータードラッカーは
「ミッション(使命)」
「ビジョン」
「バリュー」
の3要素に分け、その中で一番大切なものを「ミッション(使命)」としました。
本来、経営理念は「ミッション(使命)」そのものです。
しかし、経営理念が使命的ではないために迷走することが多いです。
使命の本質が理解されていないからです。
たとえば経営理念に次のような具体性がないものが見受けられます。
・目標を設定して頑張る
・顧客満足度の向上
これらに違和感がないかもしれませんが、決定的に欠けているものがあります。
「世の中を本質的に良くすること」です。
これは使命経営の1番大きな特徴です。
いくら目標を設定して頑張って達成しても、
いくら顧客満足度を向上させても、
世の中が良くならない事業は使命ではありません。
顧客満足度の向上は経営理念としてふさわしくないのです。
これは別の記事で解説します。
経営者、起業家の使命が重要
使命経営の2番目に大きな特徴は、
社長の使命を実現するために会社があるということです。
(大企業の場合はこの限りではありません)
それゆえ、次のステップで使命を実現化していきます。
① 社長の使命を明確化
② 社長の使命を実現する会社組織を構築
・ビネスモデル
・リーダーシップ形態
・戦略
多くの場合、社長の使命が不明確であることが多いです。
社長の使命が明確だとしても会社組織とズレがあることも多いです。
それぞれ確認・修正することになります。
社長が、自分の使命と使命の本質を、正しく理解できていないと、充分に力を発揮することができないばかりか、会社の衰退にもなります。
使命を明確に打ち出すことで
使命に賛同する人が集まり、
使命的ではない人が離れていくので
会社にとって適任者だけの組織になっていきます。
これは極めて大事なことです。
② サーバント・リーダー
一般の会社では、ワンマン社長、カリスマ・リーダーが多いのですが、その反対がサーバント・リーダーです。
ワンマン社長、カリスマ・リーダーの組織は社長に依存していることから、社長がいなくなると会社が回らなくなります。
また、社長が幅広い業務を執行するため、社員は社長の命令だけ聞いているような奴隷タイプ、思考停止タイプの社員ばかりの組織になりがちです。
サーバント・リーダーの組織は、社員全員がナンバー2という組織です。
チームで仕事をするので、誰かが抜けても、社長がいなくなっても会社がまわる組織になります。
サーバント・リーダー型組織においては、一人ひとりに次の要素が必要です。
・自発性(自分で考える)
・自己責任
・役割を全うする
一般的なサーバント・リーダーとの違い
一般的、世の中的にいわれているサーバント・リーダーと、使命経営でいうサーバント・リーダーは少し異なります。
まず、使命経営においては次のものを優先します。
・使命
・マインドセット
・個性
・自発的な思考
そして、一人一人が、
組織において
自分の役割を全うし
正しいマインドセットで、
自発的に考えて動いた場合、
自然にサーバント・リーダー型の組織になるイメージです。
ガチガチに組織を作るのではなく、マインドセットから改善することで自然発生的なリーダーシップ構造です。
正しいマインドセットが、サーバント・リーダーの基本だからです。
どのように考え、行動するかについては
スキルやテクニックではなく、
正しいマインドセットを育成することになります。
③ マインドセット
使命経営においては社員一人ひとりの「マインドセット(考え方)」を重視します。
マインドセットを重視する経営は今まで無かったと思います。
会社で仕事をする「動機」を何より重視します。
生活費を稼ぐためだけに仕事をするのではなく、
会社の使命に賛同し、
一緒に仕事をしたい
という動機が大切です。
どんなにスキルが高くても、
使命に賛同せずに、
自分の金銭欲や承認欲求が動機では
会社にとっても本人にとってもリスクが高いのです。
マインドセットを重視するには、正しいマインドセットの概念を理解する必要があります。世間のマインドセットは、学校の教育から始まって間違ったマインドセットばかりだからです。
従って、使命経営を導入する社員研修ではマインドセットに関する学習内容が充実しています。
④ 社員一人一人の個性を発揮(性格・才能・役割を重視)
使命経営では、社員一人ひとりの個性、つまり性格・才能・役割を発揮することを目指します。
そのために性格・才能・役割を最大限に発揮できる具体的なツールを使った研修をします。
今までも社員一人ひとりの個性を活かすという視点はありましたが、具体性が乏しく、運用担当者の能力に依存しているのが現状です。
担当者の能力に依存するのではなく、普遍的なツールを使用することが大切だと思います。
そのようなツールは大企業では一部使われていますが、大企業は誰が欠けても回るような組織を基本にしているので、個人の個性を活かす意識は低いです。
また、先に書いたように中小企業でも、ワンマンなカリスマ社長の組織では個性を活かすのではなく隷属する組織になりがちです。
つまり、社員一人ひとり個性を活かすことは
・サーバント・リーダーの組織
・使命経営
それぞれ一体となって初めて効果を発揮するのです。
以上が使命経営の概略です。
使命(ミッション)の基本概念は「世の中を本質的に良くすること」だけではなく真の富(7つの富)を拡大することでもあるので、次の記事も合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/841/
参考
使命経営を導入されたい方はこちらから
使命経営コンサルティング概要
https://www.eagle-fly.com/fp/mscns/
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