「バビロン大富豪の教え」は滅びの法則 常識の間違い
バビロン大富豪の教えは滅びの法則
歴史を知る人は「バビロン大富豪の教え」というタイトルを聞いただけで、それは滅びの教えだと推測することができます。なぜなら、バビロンの歴史は次のような滅びの歴史だからです。
「拝金主義に走り」
「一時的に繁栄したものの高慢になり」
「バベルの塔を建て」
「滅ぼされた」
バビロンは繁栄したものの滅ぼされ荒廃し残っていないのです。
自己中心が動機だと貧困を招く
世の中には多くのお金持ちになる成功法則がありますが、その多くは一時的にお金持ちになっても突然、貧困に陥るようなものが多いです。なぜならば、一般の成功法則は「拝金主義」つまり、自己中心的にお金持ちになりたいという考え方(間違ったマインドセット)だからです。お金を求めることによって一時的にお金が増えたり成功したように見えるものの気付くと大変なことになっていることが多いです。
世の中は拝金主義が当たり前、常識になっているので間違いに気付くことがほとんどありません。「バビロン大富豪の教え」も成功の法則ではなく「滅びの法則」でした。
動機が「愛」が正しい考え方(正しいマインドセット)なのですが、成功したい、お金持ちになりたいという動機は「愛」ではなく自己中心的な思いがほとんどです。動機が愛ではなく自己中心的であるとお金を得ると高慢になります。高慢になると人は堕落してくことになります。これは、バビロンだけではなく拝金主義の成功法則が陥っている姿です。不幸なお金持ちがいる原因がこれです。
バビロンの大富豪の教え自体が悪いことを教えているわけではないのですが、一番大事な「動機」が「お金持ちになりたい」という自己中心なのです。自己中心が一番の問題です。
もちろんお金持ちになることは良いことですし、お金持ちになることが問題ではありません。
しかし、私たちが何かを成そうとする時に動機が
「お金持ちになりたい」
「見返したり」
「負けたくない」
「一番になりたい」
であればそれは自己中心的な間違った動機であり、間違ったマインドセットです。
バビロンの法則の最初が間違っていた
間違った動機は悪い結果を生みだします。バビロンの大富豪の教えの最初は
「まず、収入の1割を自分のために貯蓄すること」です。
これは、一般のFP(ファイナンシャルプランナー)たちもお勧めしていることでもあり、何も問題がないように見えます。
ところが、聖書では
「まず、収入の1割を天に返すこと(寄付すること)」としています。
全ての富は天から預かったものだからです。この収入の最初の1割をどうするかがバビロン大富豪の教えと聖書の原則では全く逆なのです。この最初の考え方「動機」は極めて大切です。
実際の例から検証してみると分かりやすいです。投資とトレードで100億円の資産を達成した凄い方がいらっしゃるのですが、その方の成功の秘訣は
「利益の半分を寄付する」
でした。
「与える者は与えられる」
「天の祝福が人を富ます」
という基本原則があり、この原則を使っているのです。
「利益の半分を寄付すること」はバビロン大富豪の教え「収入の1割を自分のために貯蓄すること」とは全く逆のことです。「収入の1割を自分のために貯蓄すること」は大切ですが、もっと大事なことはその前に、「収入の1割を寄付すること」であり、それを超えて「収入の5割を寄付したら、もっと富を拡大する」ことになるのです。
バビロン大富豪の教えの問題点は動機が「お金持ちになる」であり、自己中心的なマインドセットに陥っていることです。これは多くの人が認識できていない大事なことなのです。
人は高慢になると高い塔を建てたくなる
人は繁栄してくると高慢になり、驕り高ぶり、高い塔を建てたくなるようです。
「自分を高めたい」
「一番になりたい」
「高い地位に上り詰めたい」
という思いは常識では良いこととされていますが、この思い(マインドセット)が実は問題です。本人は無意識ですが自己中心だからです。
自己中心は高慢になり、最終的には世界で一番高い塔や建物を建てたいという思いになっていきます。その最初の塔が「バベルの塔」でした。このバベルの塔は高慢の象徴として滅ぼされてしまったのです。バベルの塔を作ったためにバビロンは滅ぼされて散らされてしまったのですが、この歴史は繰り返されることになります。
ドバイに超高級ホテルで7つ星と言われるホテルがあるドバイブルジュ・アル・アラブ、日本語にするとアラブの塔という意味の建物が建設されました。アラブの塔といわれるようにエッフェル塔よりもさらに高い地上321mの建物はホテルの建造物として世界最高峰です。
全室スィートルーム、地上200mの階にプールがあるという超豪華な不動産投資バブルを象徴する塔のような建物です。地上200mにプールがある想像しただけでもかなりのゴージャスさであり、これはドバイのバブルの象徴的な建物です。実は、このバブルを象徴するアラブの塔が建てられたドバイの地は、昔、バベル(混乱)を象徴する高い塔であるバベルの塔が建てられた地域だったのです。
バベルとは混乱という意味です。何が正しいか何が間違っているか分からない状態が混乱です。私たちはずっと混乱に陥っているといえるでしょう。
このアラブの塔ができてから不動産投資バブルは崩壊しドバイショックといわれました。これだけではなく世界で高い塔を建築する時には事件が起きるといわれています。
世界で一番高い塔を目指すと事件が起きる
1929年 ニューヨークのエンパイアステートビル(443m)の建設が始まった年であり、第二次世界大戦のきっかけにもなった世界恐慌の年です。
1970年 ニューヨークのワールドトレードセンター(米国同時多発テロの現場・528m)の建設時期はオイルショックの時でした。
1997年 マレーシアのペトロナス・ツインタワー(452m)の建設中にアジア通貨危機が起こりました。
2011年 東京スカイツリー(634m)建築中に東日本大震災が発生し、上から数メートルの部分が曲がりました。
企業でも利益が大きくなり自社ビルを建てるとそこが業績のピークになり衰退が始まることが多い、ともいわれています。歴史を知ることは未来を知ることにもつながります。
バビロン大富豪の教えは「警告」?
バビロン大富豪の教えは「長年語り継がれてきた教え」だと思われているかもしれませんが、実際には「近代になって再発見された教え」です。
バベルの塔の崩壊の大惨事を繰り返さないよう「警告」のために再発見されたのかもしれません。つまり、真意を間違って受け取っているようにみえます。
「混乱」は常に大きな失敗につながりますので「混乱を解消すること」「間違ったものを正しいものにしていくこと」が大切です。それは私たちの使命の本質の1つです。
「成功の本質」である「使命の本質」の理解を深めたい方はこちらをお読みください。
「ビジネスと人生に飛躍をもたらす使命の本質」(幻冬舎)
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