寒い雨の日に備える・被災した局面を想定して準備する
防災対策
今年は特に防災対策をしっかりする必要があると思っています。
寒い雨の日に地震等で交通機関が動かず徒歩で帰宅しなければならない状況に備えることが大切だと、昨年から気になって書いていたのですが、まとめ直しました。
先日の福島沖の地震でも広域にわたり停電したので、役立った人もいらっしゃったかもしれません。
地震後などで足元が悪いところで傘を差すと、歩行が不安定になるので危険です。
大地震などに被災した時に帰宅しようとしても電車が止まっている状況では、人が集まる駅などに行くと大混雑に巻き込まれて大変なことになるので、安全なところに留まることが大切です。
しかし、どうしても徒歩で移動しなくてはいけないこともあります。
その時、寒い日で雨が降っていたりすることも考えられます。
長時間の雨の中だと、普通のコートは防水していないので、ほとんど役に立ちませんし、ダウンジャケットも防水性がなく、ダウン(羽毛)が濡れると防寒性がなくなります。
普通のダウン(羽毛)は濡れやすく、ダウン自体まで濡れると全く保温機能がなくなります。
撥水加工してあっても、最初は水を弾いてもすぐに浸透してきます。
防災対策としてはコートやジャケットの防水性が大切となるわけですが、一般のコートやジャケットは防水性がありません。
究極の過酷な状況は戦場なので、極寒の戦場で兵士が着ているものを応用すると良いことになります。
1985年迄は、一着で防寒を目指していましたが(フライトジャケットなど)
1985年から、重ね着でそれぞれの場所に対応していくレイヤリングシステム
ECWCS(エコワックス)Extended Cold Weather Clothing System(拡張式寒冷地被服システム)
というシステム着になりました。(冬山登山で着るものを参考にしたようです)
極寒や状況変化に対応できるように重ね着をするわけですが、防災上一番大事なものは外側に着るもの(シェル)であり、防水性が高く透湿性のあるゴアテックス(GORE-TEX)を使ったシェルが最高といわれています。(レインコートのようなもの)
防水性があっても透湿性がないと汗でビッショリになるので透湿性も大切です。
シェルが一番大切なので、ECWCSといえば、シェルを指すことが多いです。
シェルさえしっかりしていれば中に着るものは保温性だけ考えれば良いことになります。
ダウンジャケットやコートの材質がゴアテックス(GORE-TEX)のような防水性が高く透湿性のあるものであれば、一番良いことになります。
マウンテンパーカのようなものでビジネスでも使えるようなデザインのものもあります。
例えばユニクロでは、ブロックテックという商品になっています。(ブロックテックコート)
ビジネスでも使えるコート・ダウンジャケット等でも防水性・透湿性を備えたものはあります。
コートもボタン止めではなくジップが防水上良いです。(ジップから浸水しないように止水ジップ仕様もあります)
現在、各社が防水性・透湿性を持つ布を開発しています。
大きく分けてゴアテックスが採用しているテフロン系と、その他多くのポリウレタン系があります。
ポリウレタンは、ストレッチ性を持たせたり、風合いを良くすることができますが耐久性が落ちたり、劣化が早いです。
機能としては、ゴアテックスGORE-TEXが一番良いとされていますが価格も高価です。
(ゴアゴアしている感があります)
消耗品として考えて安いもので良しとしたり、雨の日はレインコートを持っていくというのも良いです。
ゴアテックスなどと比べると機能は落ちますが、防水・透湿性があるレインコートは、ワークマン等で手ごろな価格(上下セットで5000円程度)で売っています。
防災用としては十分なので、そのようなものを防災用品として、職場・車に置いておくと良いと思います。
備えること
・ダウンジャケットやコートを買うのであれば、ゴアテックスなどの防水・防湿機能がついたものを買う(ダウンジャケットがそのままレインコートとなる)
・寒い日の雨の時はシェル(ジャケット・コートなど一番外側)は防水・防湿機能がついたものにする
・職場や車の中に、防水・防湿機能がついたレインコートなどを用意しておく。
・防水スプレーは効果があまり持続しないですが、かけておいた方が良いです。
自衛隊でも使っているという強力タイプもあります。
・雨の日は特に体を冷やさないことを意識する(コロナ渦ではなおさら大切)
防水・防湿機能と撥水機能は別物で、強力撥水程度だと、長時間の撥水にはなりません。
GORE-TEX(ゴアテックス・黒いラベル)が最強といわれていますが、GORE-TEX INFINIUM(ゴアテックス インフィニアム・白いラベル)の防水性は、通常の7割程度とのことでした。その分、風合いはゴアゴアしないで柔らかくなります。
パンツ(=ズボン)
ジャケットがしっかりしていれば、それでかなり防げますが、完全防備となるとパンツも考えておく必要があります。
ゴアテックのパンツは生地が硬いので、いかにも防水ズボン(レインコートのパンツ)という感じになりますが登山用で、ある程度の撥水機能がついた登山用のパンツを雨の日に利用するという手があります。
また、ワークマンでは、防水・防湿機能を持ったジーンズも売っています。表面は濡れても、内側まで浸水しないものです。
いずれにしても、地震・雨・寒さ・コロナが重なった時にも対処できるようにしておくと良いです。
一番大切な投資は自分に投資することですが、自分の身を守ることは投資より大事なことです。
コロナも含めて災害は無駄に怖れるのではなく、想定して準備しておくことが大切です。
具体的に災害に遭遇した時の場面を頭に描いて、何が必要か、どうすれば良いかを考えて対処することが大切だということです。
これは投資でも、ビジネスでも同じです。
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東日本大震災の40日前に発行したメルマガ 「地震対策についての緊急配信」 にて、準備しておく一覧を掲載してあり、現在でも有効です。
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