【FX初心者講座】第三章 メンタル編
FX初心者向けに書いた分かりやすい講座。FXを始めたい方はまずコチラから。
まずは正しい知識から。
1.心構えの大切さ
2.恐怖と欲のコントロール
3.戦略を持とう
4.パフォーマンスとロスカット
5.レバレッジ・コントロール
6.メンタルの大切さ
1.心構えの大切さ
富とは何か
私たちは富を増やそうと思って、投資やビジネスを成功させようとします。それ自体は良いことです。
しかし、とても大事なことですが、お金を目的にすると貧困を招きます。意外かもしれませんが、このシンプルな原理原則を知らないことが、人を富から遠ざけてきました。
富とは、お金・有価証券・不動産・金(ゴールド)・宝石・有形無形の権利などの 資産だけではなく、才能・能力や家族などの人間関係、環境なども含まれます。さらには、私たちの周りを良い環境に変革することや、自分自身の内面を磨くこと、 私たち自身も富に含まれます。
お金を増やすことや利益を得ることを目的にすると、一時的には大きな利益を生むかもしれませんが、長い目で見た時に、それ故に大変なことになったり、富を大きく増やせなかったりする原因になります。
準備ができていない(器ができていない)ところに大金が入ると、破綻する危険性も高くなります。例えば、宝くじに当たった人の中には、その後の人生が大変になったり、破産したりする人も多いのです。
それは、大金を受け取る心構えができていなかったため、豪華な家や高級車などの分不相応な買い物に費やし、お金がなくなっても使いグセが残ってしまうためです。
マインドセットとセルフコントロール
富は、自分の使命に向かって使うために与えられるものです。 お金を目的にすることは、使命を無視することなので、貧困の元となります。 ですから、投資やビジネスをする前に、マインドセット(心構えをしっかり会得すること)が大切になります。この大事なマインドセットが、王様マインドです。
私たちは、それぞれ与えられた領域において、天から任命された王であり、権威を持っています。この王であるという認識が、王様マインドです。
王というと、高慢で横柄なイメージもありますが、ここで言う王は、謙虚で、愛を原動力にし、平和を愛する、気品高く使命に生きる王です。そして、それが使命(自分の目的)の本質です。
このことを良く理解している人は、しっかり富を得ていくことになります。
富を使って使命を全うしていくからです。活用すればするほど富は増えます。富の本質を理解することが、投資やビジネスをする前に必要です。
投資では、欲をコントロールすること(セルフコントロール)が大切ですが、この ことは広い意味で、富を増大させるための訓練になります。大きな利益を得た場合でも、大きな損失を出した場合でも、どちらも、あなたにとっ て意味のあることです。
その意味を理解しないことが、一番の損失です。つまり、投資は人生の縮図であり、豊かな人生を送るための訓練でもあるのです。
★王様マインドや富の本質についての詳細は、次の書籍をお読みください。
「王様マインドと奴隷マインド」サンマーク出版 松島修著
https://www.the-status.com/pr4/
2.恐怖と欲のコントロール
相場は恐怖と欲で成り立っている
投資では、恐怖と欲のコントロールが大切で、それは人生においても同じです。 人は、恐怖と欲に支配されやすいものです。 これは、人の感情と行動の原動力となるものに、恐怖と欲があるからです。
相場の力学も、相場に対する恐怖と、利益を出したい欲、損をしたくない欲で形成されています。人の感情が集まったものが相場なので、人の恐怖や欲の度合いで、相場がどのように動くかが分かります。
恐怖については、恐怖指数(VIX指数)というものがあり、これは、市場に参加している人の恐怖を数値に置き換えたものです。乱高下する相場、つまり、ボラティリティが大きい相場は、人に恐怖を与えます。 それを数値化したものがVIX指数です。これを見て人々の恐怖の度合いを知ることで、相場の底などを知ることも可能です。
暴落する相場では、人は恐怖を感じて、全てのポジションを手放したくなります。身の危険を感じて自己防衛本能が働き、このポジションを手放して生きていきたい という恐怖、さらに、これ以上損をしたくないという欲から、恐怖のピーク(大底) で売ってしまいます。
この現象をセリングクライマックスといいます。売りが売りを呼び、その急落でピー クをつけた次の瞬間に、相場は大きく反転上昇していき、結果、多くの人が大底で売っ てしまうことになります。
反対に、相場のピーク(天井)で買う人も多いです。これは、上昇する相場に置いていかれたくないという恐怖と欲からくるものです。
つまり、ポジションを持っていないため、相場に置いて行かれる恐怖と上昇についていきたいという欲から、わざわざ一番の高値で買ってしまうのです。つまり、恐怖と欲に支配されてトレードをすると、天井で買って、大底で売ることになります。
大衆心理は、確信を持って間違え、大きな損失を出します。欲と恐怖で行動する人は、大衆心理に陥るために、大きく損をします。恐怖と欲で動く人がいるので、損をする9割の大衆と利益を出す1割の人に分かれ、 相場が成り立つと言っても良いでしょう。
ところで、投資をする理由が、 「資産を増やさないといけないという恐怖」「儲けたいという欲」が原動力になっている人が多いようです。この 2 つに動機づけられると、恐怖と欲に縛られ、高値で買って大底で売ることになります。
相場に飲み込まれないために必要な考え方は、その時々に一番美味しい分かりやすい投資をすることです。底で買って、その後上昇していく相場で、買値の上にストップを置いておくと、損をするリスクが無くなり、お気楽に楽しい投資ができるようになります。
また、自分には投資の才能がないと思う人が多いですが、それは間違いです。 投資に必要なのは、才能ではなく、訓練です。 利益を出すためには、相場観は不要です。感情で行動するのではなく、機械的に判断できるようにするだけです。恐怖や欲に動かされて売買しないことは、訓練の一つです。
投資では、お金を稼ごうと強く思う人ほど、利益を出せません。これは、投資の才能が無いのではなく、訓練が足りないということです。
性格タイプ別に注意点が違う
人には大きく分けて4つの性格があります。この4つの性格タイプ別に、投資での成功法や注意点が異なりますので参考にしてください。
性格ドットコム
https://www.seikaku.com/
性格タイプ別に成功法や注意点が異なることを理解し、自分に的確なアドバイスを得ることで、遠回りを避けることができます。
3.戦略を持とう
戦略とは
短期トレードでも長期投資でも、戦略を持つことが大切です。戦略とは、いくらで買って、いくらで決済して、損切り(ストップロス)はいくらと決めることです。
ストップロスとは、例えば、上昇すると判断して 100 円で買ったけれど、下落し ても大丈夫なように、99 円になったらポジションを手仕舞いするということです。
FXでは、ストップロスオーダーを入れておくことで、自動的に手仕舞いすることができます。
このストップロスは命綱ですので、必ず設定しましょう。 (ただし、レバレッジ 1 倍で、ストップロスを入れないで底近辺で買う、などという戦略もあります)
ストップロスの価格を決めないでポジションを持つのは、戦略なしでポジションを持つことであり、やってはいけないことです。 特に、出口戦略、いくらで、もしくはどのタイミングで手仕舞いするかを考えないで取引をされる方が多いので、ご注意ください。 (ストップロスについては、4-5.ストップロスで説明します。)
投資スタンスに応じた戦略
投資スタンスが異なると、戦略も変わってきますので、自分に合った戦略を持つことが大切です。
- 個性や性格、考え方
- 資金量の大小
- 資金の性質(余裕資金か、そうでないか)
- リスクが取れるか、取れないか
- 年齢や職業
- 時間がどれだけ割けるか
- 短期的な取引をしたいか、中長期的な取引をしたいか
- 積極運用したいか、安定運用したいか(高レバレッジ~レバレッジ1倍以下)
- 取引口座に資金を少しだけ入れているか、多く入れているか
スタンスの基本は以下のように分類されます。 (スキャルピングなどの手法については、4-8.スキャルピングで説明します。)
短期から入って、資金ができたので中長期運用に切り替えるケースや、長期投資を メインとして短期トレードもするというケースもありますが、大切なことは、短期・ 中期・長期の戦略を混同しないことです。
短期と中長期は、投資スタンスを明確に分けて考える必要があります。特に、短期取引でストップロスを置かずに、想定以上に下げたので、ずるずると長期保有に切り替えてしまうケースが一番危険です。レバレッジが高いために、強制ロスカットになるケースが多いためです。
中長期投資では、イーグルフライ(https://www.eagle-fly.com/mm/)の長期 特別号や通常のメルマガ等で、買いゾーン・売りゾーンと表現しているところをご参考にしていただくと良いでしょう。イーグルフライの長期特別号は、資金が少なくても、ローリスク・ハイリターンのポイントでレバレッジを上げることで、大きな利益を得るチャンスですので、短取引をされている方でも有効です。
なお、ポジションは、分かりやすい動きをしている時に持つことが大切です。予測通りに動いている相場で取引することが、一番の利益になります。つまり、ローリスク・ハイリターンを実現できるポイントです。分かりにくい相場の時には休む、積極的に取引しないというスタンスが大切です。
手法的には、買って上昇し始めたら、買値の上にストップロスを入れる(売って下 落し始めたら、売値の下にストップロスを入れる)ことで、リスクを下げながらレバ レッジを上げていくことも推奨しています。
また、口座の資金が倍になったら半分出金するのも良い方法です。一つの口座で、短期・中期・長期の戦略が異なると混乱するので、戦略別に口座を分けることも大切です。
短期~長期の4つの取引スタンス
4.パフォーマンスとロスカット
資金管理で大切なことは、負けた時のパフォーマンスを抑え、損失をできるだけ小さくすること
勝ち負けの確率が同じでも、損になる?
資金管理はとても大切です。まず、利益を出せるようになる前に、損をしないという視点で考えてみましょう。例えば、分かりやすいように、毎年のパフォーマンスのプラスとマイナスが、それ ぞれ 50%だったとします。
この計算だと、4年間のパフォーマンスの平均は、単年度で0%になりますそのため、利益も損も出ていないように思えます。
これを見て、当たり前だと思った人は間違っています。 実際に、このパフォーマンスで 100 万円を運用したとして計算してみましょう。
何と4年間で、元金100万円が 56 万 2500 円に減っています。 1年目がプラスで始まる場合の計算もしてみましょう。
やはり、4年間で、100 万円が 56 万 2500 円に減ってしまいます。 4回中2回勝って2回負ける、つまり勝ち負けの確率が同じでも、プラスとマイナ スのパフォーマンスが同じ 50%では損失になります。
4年を通して利益も損失もない状態、つまりパフォーマンス0になるのは、負けの パフォーマンスが- 33.33%の時です。
勝ち負けの確率が同じでも、プラスのパフォーマンスが 50%の時には、マイナス のパフォーマンスは 33%以下に収めないと、利益を出せないのです。
ロスカットの大切さ
勝ち負けの確率が同じだと利益も損も出ないように思えますが、マイナスのパ フォーマンスがプラスのパフォーマンスよりも大きければ、損失になります。つまり、損失を小さく抑えることが大切です。
そのためには、ストップロスを適切に入れることが必要になります。目安として、1回のロスカットは全体資金の2%以内に抑えましょう。思った方向と反対に動いたらロスカットです。また、間違えたと思ったら、何も考えずにロスカットです。
なぜなら、ロスカットすべきかと考えていると、自分が望む方向に動くシナリオばかり考えてしまい、客観的に判断できないからです。
5.レバレッジ・コントロール
本能で取引をしない
脳の働きには、次のような傾向と結果があります。上記のように、損切りしないで放置したい気持ちから、含み損のままなら(決済しない限り)損ではないと思いたくなる人が多いですが、これは間違いの元です。本能のまま、感情やイメージで取引すると破綻します。
本能で取引するのを防ぐために、訓練と戦略があり、戦略の最も基本的なものが、資金管理です。中でも、レバレッジ・コントロールは大切です。
FXでは、レバレッジを上げて取引することが多いですが、これは、株式投資などに比べてボラティリティ(変動率)が小さいためです。感覚的には、株価の動きの1/5程度のボラティリティが一般的です。
例えば、株価が 100 円から 200 円になるのと、為替でドル/円が 100 円から 120 円になるのが同じ程度の値幅感覚です。 従って、為替取引を株式取引に感覚を合わせるならば、為替のレバレッジを5倍程度にすると株式と同等ということになります。 (これは、レバレッジ5倍なら安全という意味ではありません)
レバレッジを変化させる基準
レバレッジを変化させる基準には、以下の要素があります。
ボラティリティに合わせる
ボラティリティが大きい時、つまり、相場が大きく変動している時は、ポジションを小さくします。
利益が出そうな確率に合わせる
チャート等の判断から利益が出る確率が高い場合には、レバレッジを上げます。 ローリスク・ハイリターンの時はレバレッジを上げるということです。
自分のスキルに合わせる
初心者は、まずデモ取引で練習して、その後はレバレッジ 0.1倍をスタートに、スキル向上に合わせてレバレッジを上げると良いでしょう。
余裕資金かそうでないか
余裕資金で取引している場合、資金が全部なくなっても大きな問題はないかもしれませんが、なけなしの資金が全て口座に入っている場合には、レバレッジを下げてリスクを低減させる必要があります。
自分の感覚に合わせる
少しでも損をすると嫌な人と、少しくらいの損は気にならない人では、レバレッジは変わります。
6.メンタルの大切さ
損失につながるメンタルとは
投資やトレードでは、メンタルが大切と言われます。デモトレードでは利益を出せるのに、実際のトレードでは利益を出せないことが多いのは、主にメンタル面に原因があります。
投資やトレードは、分かりやすいところで仕掛けることが大切です。これは、利益になる確率が高いところでポジションを持つ、つまり、優位性またはエッジと呼ばれるポイントでポジションを持つことです。
分かりにくい局面でトレードをすること、つまり、ポジションを持ちたくて我慢できない(待てない)ことや、冷静になれないことが、損失を生み出します。メンタルをコントロールできれば、簡単なチャート分析手法を使うだけでも、利益を出せるものです。
損失につながるメンタルは、以下の3つです。
(1)相場に勝とうとする気持ちが強すぎる
(2)待つことができない
(3)感情をコントロールできない
(3)は、(2)を言い換えたものとも言えます。
(1)の、相場に勝とうと強く思う人は、最終的には大きな損失を出しがちです。相場とは、友達になるものであり、勝つものではありません。
(2)の、待つことができない人は、始終相場に張りついていますが、これが利益 が出ない原因です。相場は、ある程度距離を置き、遠目に見ることが大切です。 なぜなら、相場を凝視すると、よけいに相場の方向性が分からなくなるからです。
例えば、犬の画像を、何の画像か分からないくらい、荒く表示します。その画像を、連続的に細かく表示していくのと、断続的にコマ送りのように表示していくのとでは、断続的に表示する方が先に犬だと認識できるそうです。
これは、断続的に見せると脳が次のコマを予測する機能が働く、つまり、変化の方向性を自然に予測する機能が働くためです。
このように、人間の脳には、遠目で見た方が良く見通せるという性質があるのです。 客観的に見ると先が分かる、ということと同じです。
相場を客観的に見ることができると、相場と友達になることができます。相場と友達になるツールとして、マーフィーさん(柾木利彦氏)のスパンモデルやスーパーボリンジャーを活用するとよいでしょう。
こちらで、スパンモデルとスーパーボリンジャー活用のための特別レポートを、無料でダウンロードできますので、ご活用ください。
https://www.span-model.com/mailmaga.html
利益は大きく伸ばし、損失は小さく抑える
また、ポジションを持つとすぐに利益確定したくなり、損切りがなかなかできないのも、メンタルが原因です。
感覚でとらえると、利益確定は好きなことです。損失確定は嫌いなことです。
人は、好きなこと(利益確定)は早くして、嫌いなこと(損失確定)は先送りしたいと本能的に思っているため、利益が小さく損失が大きくなります。夏休みの宿題を、最終日ギリギリにやる人が多いのも、嫌いなことは後回しという心理が働くからでしょう。
人には大きく分けて4つの資質があり、資質ごとに投資やトレードでの注意点が異なります。各性格タイプ別に的確なアドバイスを掲載していますので、以下をご覧ください。
性格ドットコム
https://www.seikaku.com/
上記では、人タイプは4つの中でメンタルが最も弱いですが、探究心が旺盛なので、 素晴らしい投資家・トレーダーになる資質があります。
また、各タイプ共通して、一番利益を出せない人は自己責任で取引ができない人です。
なぜなら、「利益がでたのは自分の才能」「損失がでたのは○○の責任」と考えてしまい、損失を自分のせいと受けとめないため、同じ失敗を繰り返しスキルが身につかないからです。
→【FX初心者講座】第四章 トレード手法の種類編 に続く
https://real-int.jp/articles/46/