グレートリセットとは?ダボス会議のテーマ
最近、グレートリセットという言葉を聞くようになりました。6月3日、世界経済フォーラム(WEF)は次回の年次総会「ダボス会議」のテーマを「グレート・リセット」にすると発表しました。
世界経済フォーラム(WEF)を創設したクラウス・シュワブ会長は、新刊書籍「グレート・リセット ダボス会議で語られるアフターコロナの世界」(日経ナショナル ジオグラフィック社)でグレートリセットについて解説しています。
ここでいうグレート・リセットとは、世界的な新型コロナウイルス騒動により、第二次世界大戦以降の社会経済システム・働き方・生き方は持続性に乏しく、時代遅れが顕著なので、人々の幸福を中心とした社会経済システムにするため、全てリセットし、持続できる新しい社会経済システム・働き方・生き方にするということです。
新しい社会経済システムとは、国と国の関係、通貨システムなどを再構築することです。世界中で無制限の金融緩和や、国が巨額な借金をしてコロナ給付金を支給したり、借金をして経済を回すことが加速したことから、現在の社会システムは持続しないと判断しているので世界各国が協調して、しっかり見定めていくということです。
グレート・リセットには次のようなキーワードが登場します。
- グローバリゼーションとナショナリズム
- 米国と中国
- 地政学的リスク
- 紛争の拡大
- 気候変動などの危機への対応
- 自然との調和
- 食料危機
- 持続可能な社会(SDGs・ESG)
- 新技術の発展に向けた枠組み
- テクノロジーのリセット
- デジタルトランスフォーメーション
- 失業
- 仕事のやり方
- ライフスタイル(生き方)
- 人間らしさの見直し
- 心身の健康
- マインドセット
- 恐れや不安のコントロール
- 創造性
- イノベーション
つまり、全分野でのリセットが必要ということです。
特に私たちが直接影響を受ける部分として大きく次の3つがあります。
- 働き方・生き方の大変革
- 金融システムの大変革
- 国と国の関係の再構築
それぞれ簡単に見ていきます。
1.働き方・生き方の大変革
突然、リモートワークの導入で働き方が変革しましたが、その程度の変革ではありません。働き方・生き方についてはクラウス・シュワブ氏に対する「リセット後の資本主義はどうなるか」への回答が興味深いです。
「資本主義という表現は適切ではない。金融緩和でマネーがあふれ、資本の意味は薄れた。今や成功を導くのはイノベーションを起こす起業家精神や才能で、才能主義と呼びたい」
才能主義とは、お金ではなくイノベーションが主導する世界であり、成功を導くのはイノベーションを起こす起業家精神・創造性・才能だということです。このグレートリセット後の働き方・生き方については、私の新刊書籍に書いたこと、そのものだったので、少し驚きました。
「ビジネスと人生に飛躍をもたらす 使命の本質」幻冬舎
https://www.real-mission.com/amazon1/
まだ読んでない人は是非、お読みください。すでに読んだ人は、グレートリセット後の世界は、こうなると思って再度お読みいただくと、今まで読み取れてなかったものが読み取れていくと思います。
2.金融システムの大変革
グレートリセットは金融の大変革でもあるので、投資の世界ではこれに上手に立ち回ることができるかどうかが大切です。以前よりお伝えしているとおり、知識を持って準備している人に富が移動する時代だという意味だからです。
グレートリセットという言葉とセットになって出てくるキーワードには次のようなものがあります。
- 預金封鎖
- 資産税
- ハイパーインフレ
- 仮想通貨
これらのキーワードがでてきたら、まず危険と思うことが大切です。このような変革の時代には恐れと不安を与えて、好ましくない金融商品などを売るケースが増えるからです。また、お金の正しいリテラシーを持つことは、働き方・生き方・使命へ進むための試金石ともなります。
ちなみに、危険な人を見分けるためには次のことはあまり参考になりません。
×才能がある
×肩書きが凄い
×メディアに頻繁に出ている
見て分かる部分としては次の要素です。
顔
声
笑い方
特に笑い方は、その人の品性などが現れやすいです。
3.国と国の関係の再構築
この部分は、陰謀論がはびこる世界です。ある意味、陰謀論的なことが正しいこともありますが、多くは混在型であり、正しいことと、間違ったことが混在しています。
どうしても恐れと不安を与えて、金融商品など売ることや、大事なことだからと善意で皆に伝えたいと思うものの、間違った情報であることも多く本質的な内容ではないことがとても多いです。一つ言えることは、世界統一の方向は危険な方向だということです。