ゴールドは価格ではなく文明の温度計

ゴールドの本質を理解する
投資では投資対象の本質を理解することが必要です。
ゴールドの本質を理解するには、
まず、ゴールドは紙幣、債券、株、商品、銀、プラチナなどとは全く違うものだと認識することです。
そして複数の見方で捉えることが大事です。
次の記事を合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2946/
高い視点を持たずに大衆と同じ低い視点だとゴールドのメリットを享受できません。
ゴールドの価格だけを見て売買する人は、美味しい買い時、売り時が分からないからです。
ゴールドの本質を理解し、ゴールドを保有する意味を理解しましょう。
さらに黙示録の時代になって文明の変化も加速しているので、意識のずれが大きいです。
意識のずれが大きい時は投資チャンスでもあります。
文明の温度計とは
ゴールドは単なる「価格」で測る資産ではなく、社会の安心感や不安度、制度・権力への信頼といった「文明の体温」を測る指標として捉えることができます。
つまり、ゴールドの価格変動は単なる相場の市場原理だけでなく、
人類の文明全体が抱える不安や希望、社会の安定度を映し出す指標だということです。
「ゴールド価格は中央銀行の通信簿」という言葉もありますが、それよりかなり高い視点です。
具体的には
「ゴールドは文明の温度計」とは次のようなことです。
①文明の不安や混乱を映し出す指標
戦争、不況、経済不安など地政学的な緊張が高まると、人々は紙幣、債券、株などの信用資産ではなく、価値の安定したゴールドに資産を移します。
ゴールド価格の上昇は、社会が不安定であることを示します。
②富の移動の指標
大航海時代には、植民地から新大陸のゴールドがヨーロッパにもたらされ、当時の文明の勢力図や交易の歴史をゴールドが支えていました。
③文明の発展や文化の指標
古代メソポタミアや古代エジプトでは、ゴールドは通貨だけではなく、王族の装飾品や芸術、宗教儀式で使われ、文明の発展の象徴でした。
④技術や芸術の成熟さの指標
金細工の技術水準の高さは、その文明の技術を示す尺度です。
⑤文明の未来を映し出す指標
不安定な時代には、通貨の信頼が低下し、人々がゴールドに頼ることで、その文明の向かう先を示唆します。
信頼のバロメーターといえます。
このようにゴールドは、古代から現代まで、人類の歴史における欲求、繁栄、争いの背景に存在し文明の動向を示してきました。
価格変動要素
現代のゴールドの価格変動要素をまとめると次のようになります。
①不安時の資金逃避先
歴史的に、戦争・金融危機・インフレ・政情不安などが起こると、人々は法定通貨よりもゴールドを選びます。
これは「安全資産」としてのゴールドの性質によるものです。
つまり、社会に不安や混乱が広がっているとゴールド価格が上昇します。
②安定時はゴールド低位安定
文明の安定時は社会が安定し、経済が順調となるので、ゴールド価格は低めで安定化します。
人々がリスクを取って株式や事業に投資する傾向が強まるためです。
③ゴールドは信頼を映し出す
ゴールドの価値は、中央銀行や政府への信頼が低下したときに上昇します。
ゴールドは「制度・権力への信頼度」を測るものだからです。
「ゴールド価格は中央銀行の通信簿」はこの意味です。
温度変化例
ゴールド価格
1980年~2000年 文化の安定期 長期低迷
2008年 リーマンショック 急落後上昇
2020年 新型コロナ 急騰
2025年 米国政府混乱 急騰
最後に
多くの人が単純にゴールド価格だけを見て売買しているので、美味しい買い時、売り時が分かりません。
ゴールドを保有する意味を理解することは黙示録の時代の大事なリテラシーです。
世界の混乱は今後も激しくなると判断しており、ゴールド価格の上昇は始まったばかりだと認識しているからです。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2930/