OPECプラスはサプライズの協調減産
市況と雑感
OPECプラスは5月から日量100万バレルを上回る減産を実施すると発表。
市場の安定を維持するために供給を据え置くとこれまで約束していたため、「協調減産」は意表を突く格好でサプライズ。
サウジアラビアは日量50万バレルの供給削減を表明。クウェートやUAE、アルジェリアなども続いています。
一方、ロシアは3-6月に実施する減産を年末まで続ける方針を示したようです。これにより市場に供給される原油は、5月から従来想定よりも日量約110万バレル、7月以降は日量約160万バレル少なくなる見通し。
呼応して、資源国通貨である、カナダドルやノルウエークローナが上昇。豪ドル円も再び89.00円台を回復し、現在89.00円レベル。ドル円は133.25円。
一方、Citibankのストラテジストは、債券のボラティリティー指標は最近の高水準を離れたものの、なお2008年の金融危機後では際だって高い水準にあるとし、「金融市場にはようやく静けさが戻ってきたが、ボラティリティーがまた爆発しかねないとし安全を宣言するのはまだ早いとみている。」と警戒を緩めていないスタンス。
ドル円のドライバーは米金利。米2年債利回りは、3月24日に一時3.5531%まで急落するも、先週金曜日にあっというまに4.1587%まで急反発。
FF誘導金利が4.75%~5.00%の時に、2年債利回りが3.5531%というのは低すぎるため、反発を警戒していたのですぐ切り替えしたのですが、反発のスピードもはやい。
2年債利回りが低すぎると想定していたのであれば、最初からドル円をロングにすればいいともいえるのですが金融危機のようなものがあれば、FRBは1.00%ほど一気に利下げすることも想定されるため、その場合は3.50%も低いともいえません。どうしても当局の対応を確認する必要があるため、仕方のないところ。
本日から本邦企業は新年度が始まります。通常、本邦機関投資家の新規投資の噂も出やすいため、そうした動きを確認したいところ。
米2年債利回りの上値は限定的だと想定しているため、ドル円が135.00円に向けて反発すれば、ショートを構築する予定です。Swingはスクエアなまま。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
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