円買いが止まらない
日銀政策修正の余波は大きく、USDJPYは8/2以来の130円台まで急落。来週前半の流動性の急低下には要注意。異次元緩和の出口、市場が期待するのは早くも次の政策変更。
トレードポイント
「市場機能を回復させる」という大義名分からの政策変更ですが…。
確かにイールドカーブ(金利曲線)でみれば、10年のところにこれまで0.25%という上限が設けられ、7年、8年などの短い年限がその水準を上回りゆがんでいました。
ただ、異次元緩和から10年近くが経過、黒田総裁の任期が来年4月に迫り、年度(3月)の政策修正は無理、さらに日本政府からのプレッシャーもあったのだと思います。
今年半ばには、黒田総裁は最近の物価上昇に関し「家計は受け入れようとしている」と発言、批判を浴び、この発言を撤回する羽目となりました。
要は時間の問題であったわけで、であるなら、USDJPYがもう少し高い水準にある時に政策変更すれば、より国民には理解が得られたはずでしょう。
いずれにしても、出口へ向けた政策修正ですから、市場はどん欲ですので、次は何?とおかわりをせがんでくるはずです。
バンドを0%をはさんで上下0.50%に政策修正しても、依然YCCという政策を撤廃したわけでもないので、次は再び(1)年限の短期化、(2)全廃を市場は期待します。
2013年4月以降の流れの逆が始まったと考えると、非常に分かりやすいと思います。
年末にかけての日程
さて、年末年始が迫ってきましたが、欧米のクリスマス休暇の日程と市場の流動性に関してご質問を頂戴していますので、ここでシェアしておきます。
まず、12/26-27がこれに該当し、12/26は東京市場以外のてのセンターが休場、グローバル展開する金融機関は顧客の注文をロンドンに渡すことなく、翌朝まで保持します。
実質、17:00-18:00位には流動性の供給は止まりますので、多くの外国為替証拠金会社もこの時間までに取引を打ち切るはずです。
流動性は、東京市場だけですので、大幅に低下、さらに東京仲値も建ちません(東京仲値は当日決済=Value Today、米国市場休場でドルの決済ができないから)。
12/27はアジアでは、シドニー、香港、東京は開きますが、シンガポールは休場、欧州でも英国市場は休場、米国は開きますが、本格的に市場参加者が戻るのは翌12/28からでしょう。
8/2の安値130.41に迫りますが、この時は、FOMCで利上げペースの減速が示され、米Q2(4-6月期)のGDPがマイナスとなりドル売りが進んだ局面で、状況は全く異なります。
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