ブラックスワン 灰色のサイ 金融危機に備える
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ブラックスワンとは
ブラックスワンとは黒鳥(コクチョウ)のことです。
白鳥(スワン)は白いと信じられていたのですが、オーストラリアで黒い白鳥が発見されたことで常識が大きく覆りました。
日本語だと黒白鳥となるので、特に違和感があります。
今までの常識・知識・確率論などからは予測できない極端な事象が発生し、それが人々に大きな影響を与えることをブラックスワンと呼んでいます。
相場の世界ではマーケットにおいて事前にほとんど予想できず、起きたときのマーケットへの衝撃が大きい事象を指します。
書籍ブラックスワン
投資におけるブラックスワンについては、この書籍が有名です。
ブラック・スワン 不確実性とリスクの本質 上・下
ナシーム・ニコラス・タレブ (著)
ダイヤモンド社
人間には不確実性を扱えない根本的欠陥があること
人間の思考プロセスに潜む根本的な欠陥があること
不確実性やリスクとの関係
を明らかにした経済・金融関係者のベストセラーでありロングセラー。
「サブプライムローン危機」が発生すると
「誰一人予想もしなかったインパクトのある事象」が起こる原因を原理的に明らかにした書。
全米で150万部超の大ヒットを記録。
人には認識が難しい
つまり、人には次の状態を認識するのが極めて難しいということです。
ブラックスワンの存在
バブル崩壊
激動の時代・サバイバル時代
過去の延長線上に未来がない
過去の常識が通用しない
過去の経験がアダになる
プロが確信を持って間違える
教科書が通用しない
これを認識することが大事なインテリジェンスです。
過去のブラックスワン
ブラックスワンの具体例には次のようなものがありました。
2008年 リーマンショック
2016年 英国のEU離脱
2016年 米国のトランプが大統領に
2020年 新型コロナ
今後のブラックスワン
今後、考えられるブラックスワンには次のようなものがあります。
世界大戦
次のパンデミック
中国三峡ダムの決壊
巨大隕石
大洪水
その他想定外の事件・災害
ブラックスワンはたくさんいる
想定外の災害や事件がブラックスワンです。
激動の時代は想定外の災害が多発する時なので、ブラックスワンはたくさん、当たり前にいると思った方がよいです。
近年、報道では想定外という言葉が多用されていますが想定外を想定内と認識することが大切です。
灰色のサイ(グレーリノ)とは
最近はブラックスワンだけではなく、灰色のサイという言葉も使われるようになってきました。
ブラックスワンは想定外のことが大きな問題となることですが、反対に灰色のサイは想定内のことだけど、相場が織り込んでないことが表面化して問題となることです。
サイは大きく重たい体のため普段は動きが鈍くおとなしいです。
しかし、一旦暴走し始めると誰も手を付けられない爆発的な破壊力となります。
マーケットにおいて高い確率で大きな問題を引き起こすと考えられるにも関わらず、皆から軽視されたり、考えないようにしている材料を灰色のサイと呼びます。
具体例には次のような灰色のサイがいます。
大量の国債発行のツケ
無制限の金融緩和のツケ
少子高齢化・超高齢化
貧富の差拡大
大地震
新型コロナウイルスによる株価暴落をブラックスワンと表現されましたが、その時、同時にマーケットは無制限の金融緩和のツケという灰色のサイも感じ取ったと思います。
米国が無制限の金融緩和政策を出しても最初は無視して暴落を続けたからです。
激動の時代はブラックスワンがトリガーとなり灰色のサイが暴れだしたり、一頭の灰色のサイが暴れだして他の灰色のサイを暴れさせることになるのでしょう。
現在の激動の時代はブラックスワンも灰色のサイも沢山いる状態だと理解し、備えておくことが大切です。
激動の時代は、準備していない人から、知識を得て準備していた人に富が移動するからです。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2641/
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