レバナスとは?
1.レバナスとは?
「レバ」=レバレッジをかけた
「ナス」=ナスダック指数運用
を意味する造語です。
2.レバレッジって?
「レバレッジ(leverage)」とは直訳すると「てこの作用」ですが、金融の世界では「借入金などを用いて少ない資本で利益率を高める投資手法」を意味します。
FX取引のような証拠金取引もこれにあたり、投入資金を超える元本金額の運用を可能にする手法です。
3.ナスダックとは?
「ナスダック」はアメリカの全米証券業協会が運営している株式市場の名称で、米国の代表的な株式市場の一つです。
「National Association of Securities Dealers Automated Quotations」の頭文字をとってNASDAQと呼ばれています。
ちなみに、2021年末時点のNASDAQ市場で時価総額のTOP10は
1.Apple Inc.
2.Microsoft Corp.
3.Amazon Inc.
4.Tesla Inc.
5.NVIDIA Corp.
6.Alphabet Inc.
7.Meta Platforms Inc.
8.Adobe Inc.
9.Netflix Inc.
10.Comcast Corp.
となっています。
レバナスにはこのような銘柄が取引されているNASDAQ市場の指数を用いています。
4.ナスダック指数とは
ナスダック市場では約3,000種類の株式が取引されていますが、指数には次の2つがあります。
NASDAQ100指数:
ナスダック市場上場企業のうち、時価総額上位の約100銘柄を指数化したもの。
NASDAQ総合指数:
ナスダック市場に上場しているすべての銘柄約3,000を指数化したもの。
このうちレバナスの対象になっているのは、実は時価総額の大きな銘柄を集めたナスダック100指数の方なのです。
なぜか?ナスダック100指数が使われている理由はズバリ上昇率の速さです。
昨年末まで過去5年間の主要な株式指数の上昇率を比較すると、
日経平均:約50%
NYダウ:約84%
S&P500指数:約110%
ナスダック総合指数:約190%
これらに対して、
ナスダック100指数は約235%
といった具合に圧倒的な上昇率を誇っているのです。
つまりはここ最近で最も上昇率が高かったマーケット指数に、さらにレバレッジをかけて投資しようというのがレバナスという事になります。
5.レバナスしたいときは何をすればよいか?
次に、「具体的に何に投資すればレバナスの運用が可能か」と言うと、通常は日本国内で販売されている以下の2つの投資信託のいずれかを利用することとなります。
iFreeレバレッジ NASDAQ100 (運用委託会社:大和アセットマネジメント)
楽天レバレッジNASDAQ-100 (運用委託会社:楽天投信投資顧問)
いずれもレバレッジ倍率は2倍程度に設定されていて、ハイリスク・ハイリターンとなる投資信託となります。
6.すぐに買っても大丈夫?
先ほど、ハイリスク・ハイリターンと言う言葉が出てきましたが、それを含めて注意するべきポイントは以下の通りです。
1.いずれの投資信託も2倍程度のレバレッジを利かせているので、上昇時のパフォーマンスは市場の2倍となるが、下落時も市場の2倍程度の価格下落がある。
2.信託報酬がそれぞれ0.99%や0.77%と高い。(インデックス運用は0.2%以下の信託報酬のものが多い)
3.レバレッジ型の投資信託は、レンジ相場に弱い傾向がある上に信託報酬が高いので長期運用に向いていない。
4.いずれの投資信託も為替リスクはフルヘッジとのことなので、円安進行による追加収益は見込めない。
という事で、基本的にはNASDAQ市場の上昇が見込まれる時期に短期集中的に運用するのに向いていそうな手法ですね。
レバナス投資を始めるには、個別の商品のリスク内容をよく吟味する必要があるのは当然として、何よりもタイミングよく買う必要があると思います。