底で買って天井で売る 時間分析

日本人にピッタリな時間分析
投資・トレードで日本人は「底値で買って天井で売る」もしくは「天井で売って底値で買う」という逆張りが好きという特徴があります。
プロは逆張りではなくトレンドフォローが多く、逆張りするのは素人といわれることもありますが、近年の相場はトレンドフォローでは損失ばかりで逆張りの方が利益になることが多くなっています。
日本人の思考にピッタリな「底で買って天井で売る」ために最適な分析手法が時間分析です。
時間分析はトレンド反転か加速
時間分析とは一定の時間が経過すると相場トレンドが反転、もしくは加速することです。
動意付くポイントになることも多いです。
つまり、一定の時間が経過すると
下落トレンドの相場が目先の底値をつけて反転し上昇トレンドに転換
もしくは、加速して下落。
上昇トレンドの相場が目先の高値をつけて反転し下落トレンドに転換
もしくは、加速して上昇。
相場は人の心理で動いており、人は一定の時間が経過すると本能的に変化を求めるので、一定の時間下落トレンドが継続したら下落に飽きて上昇トレンドに転換するのです。
もちろん、株だけではなく、為替、商品、暗号資産(仮想通貨)などの相場全てに適用できます。
メリマンサイクルは精度が低い
一般に世界的に有名な時間分析といえばレイモンド・A・メリマン氏のメリマンサイクル理論です。
メリマンサイクル理論とは、天体の動き (アストロロジー )と過去の金融市場の動きを照らし合わせて、相場の底や天井や導きだすサイクル理論ですが、精度が低く、どんどんタイミングが遅れる傾向があります。
精度が低いゆえ、メリマン氏自身が「メリマンサイクルだけで取引することはできない」と公言しています。
海外ではメリマンサイクル以外の時間分析は見当たりません。
日本では精度の高い時間分析手法が2つあります。
日本の精度の高い時間分析
世界で最初の先物取引は、日本の江戸時代の米相場であり、私たちが普段使っているローソク足も日本のものです。
日本は、もともと相場の本質を理解し活用する能力が高く、その日本の象徴的な分析手法が世界的にも有名な一目均衡表です。
一目均衡表とは細田悟一氏、ペンネーム一目山人(いちもくさんじん)が、1936年に発表したテクニカル分析指標で海外でも「Ichimoku」として活用されています。
一目均衡表には時間分析という概念が組み込まれているのですが、一目均衡表は、とても奥が深いテクニカル分析指標のために、これを熟知している投資家は日本においても数名しかいないとも言われています。
また、何月何日に反転すると明確に表現されているわけではありません。
日本で、何月何日という明示の仕方で時間分析を研究し提供しているのが次の2人だけだと思われます。
柾木利彦(まさきとしひこ)マーフィー氏の
アクテイベート時間分析
伊藤寿彦(いとうとしひこ)氏の
伊藤式タイムサイクル
2人ともエフピーネット株式会社だけで助言をしています。
これら時間分析だけで取引されている方もいらっしゃいます。
首相退任で株価急騰したのはなぜか?
9月3日に菅義偉(すがよしひで)首相が自民党の総裁選挙に立候補せずに退任すると報道されたことで日本株(日経225)は急騰しました。
その後、ニューヨークダウやS&P500などの米国株市場が下落しても日経225は下落せずに上昇を続けました。
通常は、米国株価が下落すると日本株も連動して下落するのですが、ほとんど影響を受けずに上昇トレンドが継続したのです。
この時、一般の報道は菅首相の退任で株価急騰した理由が
「新しい内閣が大型の経済対策を打ち出すことを期待されたから急騰」
という内容でした。
多くの人は、これで納得したのかもしれませんが、これはおかしいと思います。
なぜなら、新しい内閣がどうなるかは不明ですし、首相が退任という材料は、株価の下落材料にもなるからです。
報道は後付けで、もっともらしい理由を付けているために大衆はそれを信じてしまいます。
これが大衆心理を形成していくことになるわけですが、投資・トレードにおいて大衆心理は危険です。
大衆心理は損をする心理だからです。
時間分析的に日経225は、下落トレンドから上昇トレンドに転換の時間(タイミング)になっていたことをお伝えしていたのですが、その直後に菅首相の退任の報道がされました。
つまり、日経225が急騰した理由は下落トレンドから上昇トレンドに転換したタイミングで菅首相の退任という材料が出て急騰したと判断しています。
下落トレンドで同じ発表があれば、急落していたと思います。
相場では、同じ材料が上昇要因にも下落要因にもなるのです。
また、市場には常に株価上昇材料と株価下落材料があるので報道では
株価が上昇したら上昇材料を伝え、
株価が下落したら下落材料を伝える
ことになるので、常にもっともらしい解説になります。
投資・トレードでは一般の報道が有害であることが分かりにくいのですが、時間分析を知っておくことでこれが明確になります。
時間分析の相場の奥深いところであり、実用性が高いところです。
時間分析の不思議
さらに興味深いことがあります。
これは科学的には全く説明できないことなのですが、時間分析的に相場が反転するような時に、まさしく反転する材料が出ることがあるのです。
つまり、時間分析的に
下落から反転上昇するポイントで大きな上昇材料
上昇から反転下落するポイントで大きな下落材料
が出るのです。
時間分析を知ることは相場の本質を理解する投資の王道の1つです。
参考
時間分析の一部の情報は、イーグルフライで、お伝えしています。
日々の時間分析の情報を得たい方はこちらです。
柾木利彦さんのアクテイベート時間分析
マーフィーの実践トレード・コーチング
https://www.eagle-fly.com/mur/
伊藤寿彦さんの伊藤式タイムサイクル
シンプルトレードPLUS
https://www.fire-bull.info/nip/
時間分析の記事は
時間分析と価格分析をトレードに応用した「アクティベート時間分析」とは
https://real-int.jp/articles/845/
時間分析をじっくり学びたい方は
伊藤式タイムサイクルWEB動画
https://www.xfine.info/dvd/i001/
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