オリンピックの光と影
オリンピックの問題点
コロナ渦のオリンピック開催が一部で問題視されていますが、個人的にはそこに興味はありません。それ以前にもっと大事な根源的な問題が4つあります。
① 金儲け主義
オリンピックは、巨額なスポンサー料・放映料・商標料などで金儲け主義、つまり拝金主義に陥っています。拝金主義は多くの問題点の原点です。 国際オリンピック委員会(IOC) は「TOKYO 2020」 「五輪」 などを商標登録し、厳しく利用制限をし、商売のネタにしています。
大金が動くだけではなく今回、開催予算が当初から1桁大きくなっており、大幅に予算オーバーしています。当初の予算が約3000億円以下から現在の予算は3兆円ともいわれています。
オリンピックを東京に誘致するため、当初は
国民負担の軽減のため既存施設を活用し、
世界一コンパクトで
世界一お金がかからないを
主張して開催地に選ばれたのです。しかし、フタを開けたら、1桁多くなりオリンピック史上最大の費用となっているのは、やりすぎというか、嘘つきのレベルです。
予算を国民が監査することなく、やりたい放題にしていたことが大幅予算オーバーの一番の要因です。コロナで延期している期間も、過大な人件費を払い続けていますし、中抜きが問題になったりしました。利権問題もあるのでしょう。
その開催費用の赤字は最終的には税金を充当することになります。増税は不況をもらたします。
② 愚民政策
為政者が国民を政治的無知状態に陥れ、国民から政治についての正しい判断力を奪おうとする政策が愚民政策です。
古代からパンとサーカス(見世物)という言葉があります。古代ローマ社会の世相を揶揄する言葉で、食べ物と娯楽を無償で与えることで市民を政治から目をそらすことを意味します。
市民を政治的盲目にし、自分たちが好き勝手をするためです。
民主主義の基本である主権在民とは反対です。
テレビ番組でも大事な法案の審議については報道せずに、バラエティ番組ばかりを放映しているため、テレビはサーカス(見世物)化しています。
③ 国の威信に利用
スポーツ観戦は感情的になることから愛国心を高めるためや、国の威信のために利用されたり代理戦争的なこともありました。
日本を含め、多くの国の政治家が愛国心の養成や国の威信のために、オリンピックを利用してきました。
ヒトラーもオリンピックを利用したのは有名です。旧東ドイツやソ連も冷戦時代に国の威信をかけてメダル獲得を目指し組織的に選手にドーピングをしていました。
日本でも国の威信のために参加とメダル獲得を強要され自殺した選手もいます。
ここで大事なことは、愛国心が高いことは良いことですが、国が嫌いで国に批判的な姿勢は問題になるということです。スポーツ観戦が感情に支配されることが問題視されるように感情的な批判になりやすいからです。
④ スポーツは見世物ではない
人が健康な生活をするには、
・適切な運動
・適切な食物
・適切な思考が必要です。
現代人は運動不足が問題となるケースが多いですが、運動しすぎも体を壊します。
長距離マラソンは運動のしすぎです。
そもそも自分の体を動かすのではなく、スポーツ観戦をしても意味がありません。スポーツを見世物にしてしまうことが、様々な問題を生み出します。
オリンピックが拝金主義に陥っていることが、最大の問題なのですが、オリンピックは歴史的にも多くの問題を生みだしていますので、しっかりオリンピックの本質を理解することが大切です。
正しいリテラシーを身に付けることが大事な時代です。