FXの必勝法を見つけるには?トレードで勝つために実践したいこと
今回のポイント!
- トータルで勝てる勝ちパターン
- 手法こそが「必勝法」
- 資金管理ルール作りや通貨ペア
- FX会社の選択は必勝法の一部
- 過去チャート検証やトレード日誌の復習で自分なりの必勝法を構築しよう
FXの必勝法を見つけるために必要な3つのこと
FXは正しい努力のポイントを押さえ、自分なりの「必勝法」を見つけられれば、口座資金は増えていくものです。ここでは、そのために必要な3つの重要ポイントを紹介します。
トータルで利益を狙うこと
FXではすべてのトレードで100%勝てる方法はありません。しかし、勝ったときの利益に対して負けたときの損失を押さえることにより、トータルで利益を得ることが可能です。
利益に対して小さな損失で口座資金を増やすには、技やテクニックを習得する以前に、確率的に優位性のある売買ルールが必要です。また、トータルで勝てる「必勝法」だと思えることが、メンタルコントロールの支えになります。
勝ちパターンを見つけること
FXで勝つためには、トレードの勝率を上げることも重要です。先ほどの例では、いくらリスクリワードを2(利益:損失=2:1)にしても、3回に1回以上負けるとトータルで資金は減っていきます。
勝率を上げるためには、自分なりの勝ちパターンを見つける必要があります。とはいえ、オリジナル手法を開発しようとするのは無謀すぎるのでおすすめできません。これは「聖杯探し」と呼ばれる行為で、報われることのない努力を意味します。
投資本や、投資スクール、メルマガなどから、自分にあった投資スタイル・手法・テクニカル指標などを選んでいきましょう。
このサイトを運営しているエフピーネットでは、銀行の元チーフディーラーなど、プロがリアルタイムで発信している情報がありますので参考にしてください。
また、学んだことを自分の道具にアレンジして使いこなすのは時間がかかるでしょうが、一度それを見つけられたら、あとは同じことを繰り返すだけです。自分の勝ちパターンで着実に利益を積み重ねていきましょう。
仮説と検証を繰り返すこと
勝ちパターンを見つけるには、仮説と検証を繰り返すことが大切です。投資スクールや投資本で勝率や収益などの統計データが出されていたとしても、自分で検証しましょう。この作業は優位性のない売買シグナルや手法を採用してしまわないために必要ですが、自信を持ってトレードするためにも大切です。
過去チャートで仮説を立てたら、次にデモトレードや少額取引で検証してみましょう。ありがちな失敗例は「テクニカル指標を複数組み合わせた勝ちパターンを見つけたものの、現場レベルでは複雑すぎて判断できない」などです。
「チャート監視の負担が大きすぎる」「判断要素に裁量の余地がありすぎる」なども、実際にトレードしてみないとなかなか気づけません。「シグナル発生頻度が少なすぎて退屈」などメンタル面もチェックします。
過去チャート・実践トレードにかかわらず、最低20回程度は成績を検証しましょう。トレードはトータルで勝てる手法・ルールが「必勝法」なのであって、負けトレードがあることは全く問題ありません。何度か検証してみて、トータルで勝てる見込みがあるものを勝ちパターンとして採用していきます。
FXトレードを続けるには資金管理が必須
自分なりの必勝法を見つけるには、実践トレードでの経験が欠かせません。資金管理は命綱のような役割を果たすため、FX初心者は初めに取り組みましょう。著名投資家のジョージ・ソロスは「まず生き残れ、儲けるのはそれからだ」と述べています。ここでは資金管理について解説します。
取引金額を決める
FXで投資をする場合は、損失が出ても生活に影響が出ない余裕資金で行うことが基本です。初心者のうちは、あらかじめ取引金額を決めておくことをおすすめします。というのも、FXではレバレッジという仕組みがあり、口座資金の何十倍もの通貨ポジションを持つことができてしまうからです。慣れないうちは、取引金額に換算して考え、現実感覚をキープするように心がけましょう。
FX初心者は少額投資で試運転ができるFX会社を選んでみてはどうでしょうか。具体的には1,000通貨取引ができる業者です。1,000通貨の取引では、大きく失敗しても数千円程度の損失で済みます。FX会社によって最低取引単位が異なるため、口座を開く前に確認しておきましょう。
損切りを徹底する
飲食業のビジネスにおいても必勝法と呼ばれる手法はいろいろあるでしょうが、「食材を仕入れる」ことは絶対に欠かせません。トレードにおいてはこの経費が損切りです。トータルで利益を得るために、損切りによって損失の拡大を防ぐことが重要です。
「損切りを徹底することが大切」という言葉は、ある程度、投資・トレードを学んできた人にとっては常識なのではないでしょうか。とはいえ、いざ損が出ると、そのとおり行動できないのが人間です。「損切りしてしまうと損が確定してしまう」「損切りした途端に反発しそう」など、いろいろな気持ちが渦巻き、クリックできません。
こうしたことは、あまり深く考えても意味がありません。貴重なお金なのですから、失う痛みがあるのは当たり前です。「必ず逆指値注文を入れておいて確実に損切りする」など、弱い自分が出てしまう前提で実践的なルールを作り、実行に慣れていくことが大切です。
最大損失額を計算する
トータルで利益を得るためには、負けトレードが口座資金に与える影響をコントロールすることがとても大事です。損失が小さければ、取り返すチャンスは必ず来ます。エントリーする前に最大損失額を計算しておきましょう。もし資金管理ルールの許容額を超えていれば、数量を調整するかエントリーを取りやめます。
一般的に、1回のトレードにおける損切り額は口座資金の2%程度が理想とされています。その理由は仮に10連敗したとしても、まだ資金の約81.7%が残るからです。20連敗でも約66.7%残ります。最悪の事態を想定して資金管理することは、必勝法の一部なのです。
FXのコストとなるスプレッドを意識する
スキャルピングやデイトレードなど、トレード回数が多いスタイルでは、実質的な取引コストとなるスプレッドを意識することが重要です。
FXのスプレッドとは
FXの取引画面では買値(ASK)と売値(BID)が表示されています。この2つのレートの差がスプレッドです。FX会社では通常、取引手数料が取られませんが、このスプレッドが実質的な手数料となります。そしてトレーダー側からみれば、取引コストに他なりません。
スプレッドの単位は日本円がペアのときは「銭」、海外通貨ペアのときは「pips」で表されます。たとえば、米ドル/円において買値が108.403で売値が108.400なら、スプレッドは「108.403-108.400=0.003円=0.3銭」です。
スプレッドが広がる要因
スプレッドはFX会社や通貨ペア、相場の状況によって変わります。スプレッドを「原則固定」としているFX会社もありますが、あくまで「原則」であり、広がることもあることに注意が必要です。
スプレッドが広がる要因は以下のとおりです。
流動性低下
相場参加者が少なくなるとスプレッドが広がる。多くの参加者がいれば、いろいろな注文価格が出て売買が成立するが、参加者が少ないと幅が広がりやすいため。特にスプレッド「変動制」を採用しているFX会社においては、NY市場が閉まる朝5時~8時ぐらいは注意が必要。
ビックニュース(相場の急変)
重要な経済指標の発表や自然災害などによって相場が荒れた場合。FX会社が注文を受けてから売買を成立させるまでのタイムラグに価格が動くことや、またはそのリスクを恐れたFX会社がスプレッドを広く取るため。
カバー先(取引している金融機関)が少ない
取引相手が見つからないことで、スプレッドが広がる。一般的には、規模が小さいFX会社ほどこのリスクが高くなる。
スプレッド以外のコストにも注意
FX会社を選ぶ際には、約定力の高さも重要です。約定力とは「注文価格と約定価格の差が小さい」ことを意味します。たとえば、買いの成行注文をした際に、買値(ASK)に近い値で約定することが多いなら、約定力が高いといえます。
注文した価格より不利な価格で約定する場合、差額(スリッページ)がコストです。米ドル/円など取引量が大きな通貨ペアにおいて通常の相場であれば、 ほぼ同値で約定されるためスリッページは問題にはなりません。しかし、雇用統計発表前後でデイトレードやスキャルピングをする場合などは、 相場急変や流動性の影響を受けやすく、 損切幅や利益幅に比べてスリッページが大きくなる場合があります。
「まさか」というような事態でも、約定力があるFX会社を選んでおけば、損切りの逆指値注文のスリッページが大きくなるリスクを減らせます。実績や口コミ情報などで約定力を調べてみてはいかがでしょうか。
必勝法を見つけるにはテクニカル分析が重要!
個人投資家が必勝法というとき、それはテクニカル分析手法を指すことが多いといえます。確かにテクニカル分析による相場分析や売買シグナルは必勝法の構築に重要な要素のひとつです。ここでは、テクニカル分析の基本を解説します。
テクニカル分析の重要性
FXの必勝法を見つけるには、テクニカル分析の勉強が必須です。もちろん、ファンダメンタル分析でも必勝法が構築できないわけではありません。しかし、チャート分析のほうが客観的なデータで分析でき、再現性を検証しやすいのがメリットです。
テクニカル分析で使われるチャートには、取引成立価格や需給だけでなく、投資家心理までも反映されます。それゆえ、売買タイミングを図る目安になるのです。テクニカル分析に慣れてくると、相場の過熱や停滞が判定できるようになってきます。そのため、たとえばスポーツ観戦のときに「ここが重要な局面」とわかるように、メリハリを付けた売買ができるようになります。
テクニカル分析指標の種類
テクニカル分析指標には、大きく分けてトレンド系とオシレーター系の2種類があります。
トレンド系は、トレンド相場においてトレンド方向の流れに乗って売買するための指標です。つまり、基本的に「押し目買い」「戻り売り」をするために使います。俗に「おしめが取れて一人前」(押し目買いで利益が取れるようになって一人前)という言葉もあります。移動平均線・MACD・ボリンジャーバンドなどトレンド系は、初心者におすすめのテクニカル指標です。
一方、オシレーター系は、ある期間の価格推移をもとに、買われすぎ・売られすぎを判断します。オシレーターとは「振り子」の意味であり、主にレンジ相場におけるレンジの上限・下限を特定し、相場の転換点で短期的な流れの逆方向にエントリーするために使う指標です。RSIやストキャスティクスなどがあります。
「トレンド相場発生を待って、押し目買い・戻り売りに徹することが必勝法なのだ」というのは広く支持されている意見です。その一方、「相場の7割以上はレンジ相場なので、オシレーター系を使った逆張りを極めることこそ必勝法なのだ」という人もいます。
どちらが正しいということではなく、自分に合ったスタイルを見つけることが大切です。初心者のうちは局面に合わせて手法を切り替えるのは難しいので、どちらかを選ぶことをおすすめします。
テクニカル分析指標の注意点
テクニカル分析指標では、買いや売りのシグナルの逆に動く「だまし」もしばしば発生します。たとえば、上昇トレンドのサインが出ているのに、価格が伸びずに下落することもよくあります。相場状況などを無視した売買シグナルだけでは、勝率6~7割を出すのもとても難しいでしょう。
自分の意志で総合的な判断をする裁量トレードでは、売買シグナルが有効になる相場環境を選びます。たとえば、トレンドフォロー系の指標ならトレンド相場を選ぶなどです。また、売買シグナルが出るチャートの時間軸より長期のチャートも考慮するのが一般的です。
しかし、それでも「だまし」は避けられません。大切なのは、大きな損失を出さないように資金管理ルールに従って損切りすることです。利益は相場次第ですが、損失は自分でコントロールできます。
自分のトレードに合った通貨ペアの選び方
FXでは、さまざまな特徴を持った通貨ペアを選んで取引できます。ここでは、通貨ペアの選び方を紹介します。
取引量
通貨ペアを選ぶ際には、取引量に注目しましょう。 取引量が多いということは市場流動性が潤沢であるということなので、 価格が安定する傾向があるため、価格変動リスクを抑えたい人に向いています。
たとえば、米ドル/円、ユーロ/ドル、ユーロ/円などは、主要通貨同士のペアなので、取引量が非常に多いのが特徴です。こうした通貨はスプレッドが狭く設定されており、スリッページも発生しにくいメリットがあります。特にデイトレードやスキャルピングなどでは、このようなコストが少ない通貨を選ぶのが利益を上げるのに重要です。
一方、南アフリカランド/円、トルコリラ/円など、取引量が少ない通貨ペアは、 流動性が低く、 価格変動が激しくなる時期があるため、大きな値幅が狙える場合もあります。ただ、この動きを狙えるのは上級者だけであり、初心者はリスクとして考えたほうがよいでしょう。これらの通貨ペアはスワップポイントが高いため、多少の値動きに動じず保有する長期投資で人気があります。
主要通貨で価格変動が激しいことから一部のトレーダーに人気があるのが、ポンド/円です。ポンドはかつての基軸通貨でしたが、現在の取引量は多くありません。ただし、投機的な動きが多く、じゃじゃ馬といわれるほど激しい動きをすることがあるため、上級者向けの通貨です。
スプレッド
スプレッドはコストなので、スキャルピングやデイトレードのようにトレード回数が多い人にとっては、重要なポイントです。取引量が多い通貨ほどスプレッドが狭い傾向があるため、このような通貨を選びましょう。特に、ユーロ/ドル、ドル/スイス、ポンド/ドル、ドル/円など、実質上の基軸通貨である米ドルと主要通貨のペアは有利です。
一方、米ドル以外の外貨と円のペアはスプレッドが広い傾向があります。たとえば、トルコリラ/円、カナダドル/円、ニュージーランドドル/円などは、トレード回数の多い投資スタイルでは向きません。
スワップポイント
スワップポイントとは、2つの通貨間で生じる金利差のことで、金利の低い通貨を売って金利の高い通貨を買うことで利益を得られます。この利益はFX会社の手数料を引いて基本的に1日ごとに発生します。スワップポイントは「1万通貨あたり1日いくら」という形で公表しているので、FX会社を比較検討してみてはいかがでしょうか。
スワップポイントは、長期間ポジションを保有して利益を増やしたい人に向いています。金利差が変わらなければ、保有期間が長くなるほど利益が積み重なっていくからです。特に、トルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドは金利が高く、スワップポイント狙いの人に人気です。ただし、高金利の通貨は値動きが激しい傾向があります。スワップポイントをもらっても価格変動で損が発生するリスクも考えて投資しましょう。
トレード日記をつけて自分なりの必勝法を見つける
トレードは一般的なビジネスやスポーツと違い、自由度が高いのが特徴です。そのため、自分にとっての必勝法を見つけるためには、自身のトレードやメンタルと向き合うことが欠かせません。ここでは、なぜトレード日記を付けたほうがいいのか、何を記録すればいいのか解説します。
トレード日記のメリット
トレード日記の最も大きなメリットは、失敗トレードを後から復習できることです。名監督で知られる野村克也氏は「負けに不思議の負けなし」という言葉を残し、敗戦分析が重要であると述べていました。トレード日記でなぜ負けたのかを繰り返し分析できるのは大きなメリットです。日記を続けていくと自分の負けパターンがみえてくるはずです。こうした行動を一ずつ増やしていけば、損失は確実に減り、利益が残っていくでしょう。
トレード日誌を付けるときは、読む人がいなくても第三者が理解できることを意識しましょう。そうすることで、相場分析の根拠を明確にできます。この効果を期待して、トレード日誌の一部をブログにアップする人も少なくありません。いずれにしても、理のあるトレードをしていくことで、運任せではなく、勝てるという確証を持ってトレードができるようになります。
トレード日記に記録する内容
トレード日記の記録内容は以下のとおりです。
- エントリーした日、時間
- 通貨ペア
- 売りか買いか
- エントリーの日付、時間、価格
- 決済の日付、時間、価格
- 利益確定または損切りのレート
- 損益率
そして最も重要なのが、使った指標やエントリーの根拠、反省点や改善点、トレードしたときの感情などを記録しましょう。テクニカル分析メインなら、チャートのキャプチャ画像も欠かせません。インターネットでは、トレード日記のフォーマットがいろいろ無料でダウンロードできます。集計機能付きExcelファイルなどもあるので、試してみてはどうでしょうか。
冷静にトレードするためにメンタルを鍛えよう!
トレードで勝つためにはメンタル面を鍛えることも重要です。ここでは、FXで陥りやすいメンタル状態と対処法を紹介します。
ポジションを持っていないと落ち着かない(ポジポジ病)
この状態になるのは、大抵負けトレードがあったあとです。負けを早く取り返したいので、ポジションを持ちたくなります。しかし、トレードしたいときとトレードに有利な状況は全く違うので、休むことも必要です。
「優位な状況のチェックリストを作る」「エントリートリガーを機械的にする」など工夫しましょう。慢性的な症状の場合、デイトレードからスキャルピングに投資スタイルを変えるなど違うアプローチも必要です。
大きな賭に出て損失を出す(コツコツドカン)
大きな賭けに出ると、失敗した場合、口座資金が壊滅的な状態になります。そのため、いざ損失が発生すると、どう対処してよいか分からなくなり、多くの人が損切りできません。根本的にはギャンブルトレードを止めなければなりません。しかし、逆指値注文を入れて絶対取り消さないなどのルール作りでも、ある程度「ドカン」を防げます。
わずかな利益で決済してしまう(チキン利食い)
利益が出始めるとそわそわした気持ちになり、すぐに利食いしてしまう人もたくさんいます。人は利益が出ると所有欲が生まれ、それを失うことに大きな苦痛を感じる性質があります。そのため、ルールに基づいた決済注文をあらかじめ入れておき、裁量が入る余地を与えないことが重要です。
どうしてもチキンになってしまう人はストップロスを上手につかいましょう。買った後に上昇開始した場合、買った価格より上にストップロスを移動すれば、もう負けはありません。楽な気持ちでポジションを引っ張れます。
自分のトレードルールを確立して必勝法を見つけよう!
FXの必勝法はトレーダーによってそれぞれ異なります。まだ継続して利益が出せていないトレーダーの場合、まずはこの記事で紹介してきたような資金管理ルールの構築、コストがかかりにくい通貨ペアの選択など、損失・経費をいかに小さくするか学ぶことが大事です。
そのうえで、過去チャートの検証やトレード日誌の復習などを繰り返していけば、徐々に自分のトレードスタイルが固まってくるでしょう。トレードルールを確立して勝ちパターンを見つけていくことが、自分なりの必勝法を確立するカギです。