コロナ禍の実体経済と株価の連動性「懐疑的・驚き」が71.2%
調査概要
調査概要:報道に対する意識調査
調査方法:インターネット調査
調査期間:2021年1月29日〜2021年1月31日
有効回答:30~59歳の経営者・役員・会社員111名
新型コロナの影響により、「実体経済が厳しくなった」と感じる人は81.1%
「Q1.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比べ、実体経済はどのようになっていると感じていますか」(n=111)と質問したところ、「とても厳しくなっている」が32.5%、「厳しくなっている」が48.6%という回答となりました。
Q1.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比べ、実体経済はどのようになっていると感じていますか
- とても厳しくなっている:32.5%
- 厳しくなっている:48.6%
- 変わらない:18.0%
- 上向いている:0.9%
- とても上向いている:0.0%
日経平均株価についてコロナ前より「下がっている」と「上がっている」が混在する結果に
「Q2.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比べ、日経平均株価はどのようになっていると思いますか。調べずに直感でお答えください。」(n=111)と質問したところ、「10%~19%上がっている」が20.7%で最多、「10%~19%下がっている」が14.4%、「30%以上下がっている」が9.1%という回答となりました。
Q2.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比べ、日経平均株価はどのようになっていると思いますか。調べずに直感でお答えください。
- 30%以上下がっている:9.1%
- 20%~29%下がっている:3.6%
- 10%~19%下がっている:14.4%
- 1%~9%下がっている:6.3%
- 1%~9%上がっている:7.2%
- 10%~19%上がっている:20.7%
- 20%~29%上がっている:7.2%
- 30%以上上がっている:3.6%
- わからない:24.3%
71.2%の人がコロナ禍の経済の実情と認識に「疑問や驚き」を示す
「Q3.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比較すると、現在日経平均株価は約10%~20%上昇しています。この状況について、どのように思いますか。」(n=111)と質問したところ、「懐疑的な印象を持つ」が39.7%、「驚いている」が31.5%という回答となりました。
Q3.新型コロナ流行前の2019年12月と現在(2021年1月)を比較すると、現在日経平均株価は約10%~20%上昇しています。この状況について、どのように思いますか。
- 懐疑的な印象を持つ:39.7%
- 驚いている:31.5%
- 妥当だと思う:11.7%
- 特に何も思わない:17.1%
47.7%の人が報道の真偽の検証について「何もおこなっていない」と回答
「Q4.あなたは経済や政治に関する報道を見て、それら報道が正しいかどうかについて調査・検証をどの程度行っていますか。」(n=111)と質問したところ、「特に何も行っていない」が最多で47.7%という回答となりました。
Q4.あなたは経済や政治に関する報道を見て、それら報道が正しいかどうかについて調査・検証をどの程度行っていますか。
- 気になった・違和感があるニュースについて、ほとんど調査・検証している:11.8%
- 気になった・違和感があるニュースについて、少し調査・検証している:40.5%
- 特に何も行っていない:47.7%
91.0%の人が 「報道に対する調査・検証が必要だ」と回答
「Q5.あなたは、報道されるニュースに対して調査・検証をすることは重要だと思いますか。」(n=111)と質問したところ、「非常に大切だと思う」が48.7%、「少し大切だと思う」が42.3%という回答となりました。
Q5.あなたは、報道されるニュースに対して調査・検証をすることは重要だと思いますか。
- 非常に大切だと思う:48.7%
- 少し大切だと思う:42.3%
- あまり大切だと思わない:5.4%
- 全く大切だと思わない:3.6%
68.5%の人が「個人の考えが社会的風潮に強く影響を受ける世の中になっている」と回答
「Q6.あなたは、個人としての考えが、世論や報道、社会的風潮に強く影響を受ける世の中になっていると思いますか。」(n=111)と質問したところ、「非常に思う」が28.9%、「少し思う」が39.6%という回答となりました。
Q6.あなたは、個人としての考えが、世論や報道、社会的風潮に強く影響を受ける世の中になっていると思いますか。
- 非常に思う:28.9%
- 少し思う:39.6%
- あまり思わない:23.4%
- 全く思わない:8.1%
「集団心理による不確定要素への過剰反応のため」や「影響力のある個人による発言力の増加」などが理由に
「Q7.Q6で「非常に思う」「少し思う」と回答した方にお聞きします。その理由を自由に教えてください。」(n=61)と質問したところ、「集団心理による不確定要素への過剰反応のため」や「SNSが影響を与えている」など61の回答を得ることができました。
<自由回答・一部抜粋>
- 36歳:新聞・ニュース・テレビ等の情報を、あたかも正しいと思って理解される方が周囲にたくさんいるため。
- 51歳:フェイクに簡単に踊る人や言動に責任を感じない人、あと集団心理による不確定要素への過剰反応のため。
- 55歳:影響力のある個人による発言力が大きくなっている。
- 57歳:世にインフルエンサーなど今まででは発言力のなかった人が力をつけているから。
- 46歳:SNSが影響を与えている。
正しい決断には「自分で考える」ことや「疑ってかかる姿勢を持つこと」が必要
「Q8.Q6で「非常に思う」「少し思う」と回答した方にお聞きします。このような時流の中で、正しい決断や判断をするためにどのようなことが重要だと思いますか。」(n=61)と質問したところ、「能動的に情報を集めること」や「人の意見などを鵜呑みにせずに自分で考える」など61の回答を得られました。
<自由回答・一部抜粋>
- 37歳:能動的に情報を集めること、情報のルーツやエビデンスをしっかり確認すること。
- 39歳:人の意見などを鵜呑みにせずに自分で考える。
- 44歳:一旦落ち着いて、他の情報も確認する。
- 49歳:その記事だけで判断せず、他の記事や文献を参考にして総合的に判断することが大切。
- 55歳:疑ってかかる姿勢を持つこと。
まとめ
本調査では、30~59歳の経営者・役員・会社員を対象に報道に対する意識調査を行いました。
結果、8割を超えるビジネスパーソンがコロナの影響で実体経済が厳しくなったと実感している中で、株価における実感値も両極端に意見が割れ、実体経済の実情と認識に齟齬があるがあることがわかりました。
また、コロナにより目まぐるしく変動する社会の中で、多くの情報が飛び交う現在、9割のビジネスパーソンが 「報道に対する調査・検証が必要だ」と回答している一方で、約5割の人は報道の真偽の検証までは何も行っていないことが明らかになりました。
現代は報道で流れるニュースのほかにも、SNSなどを利用した一個人からの発信も自由にされています。アンケートでも、約6割の人が個人の発信が社会にも影響をもたらすと考えていることから、自分が取得した情報が本当に正しいのか否かを疑い、検証することで、誤った情報の再拡散防止に繋がるだけでなく、自分がとるべき正しい行動に繋げられるのではないでしょうか。