FXの勝ち方を見つけるには?自分に合ったトレードルールで着実に稼ごう!
今回のポイント!
- 勝ち方をわかっている人とわかっていない人の違いは技術・メンタル管理・リスク管理
- トレードスタイルによって勝ち方のポイントは違う
- FXで勝ち方を固めるためには試行錯誤が不可欠
FXの勝ち方がわからない人の特徴
FXで思うような成績が出せない人は、どのようなスキルが足りていないのでしょうか。また、どのような心理的な弱点を持っているのでしょうか。ここでは、FXの勝ち方がわからない人の特徴を解説します。
自分のトレードルールがない
FXの勝ち方がわからないと悩む人の多くは、そもそもマイルールを確立できていません。行き当たりばったりでチャートを解釈しているため、他人から見ればただのギャンブルトレードに見えるでしょう。
ポジションをとる明確なルールがなければ、必然的にポジションを解消するルールも持てなくなってしまいます。自分のトレードルールがないことから、ロスカットアラートが鳴るほど損失を出さなければ損切できない人も少なくありません。
以下にトレードルールがない人の典型的な特徴を挙げます。ひとつでも当てはまった人は、自分はトレードルールを持っていない初心者レベルだということを自覚しましょう。
- デイトレードやスイングトレードなどトレードスタイルが決まっていない
- 後から自分のトレードを説明できない
- エントリーした後に利益確定や損切りポイントを探すことが多い
- 同じテクニカル指標を使い続けていない
- 資金管理ルールを持っていない
FXの勉強が足りない
FXでは勝ち方を知らない初心者でも利益が出ることがあります。どこかで拾ってきたトレードアイデアがたまたま相場状況に適していると、ベテラントレーダーの成績を大きく上回ることもめずらしくありません。しかし、勉強せずに一時的に勝てたとしても継続することは難しく、トータルでは資金を失ってしまいます。調子に乗ってレバレッジをかけたトレードをしてしまい、すぐに退場してしまう人も後を絶ちません。
夢のない話かもしれませんが、資格勉強や受験勉強と同様に、正しい方法で地道な努力を続けることが必要です。FXの勝ち方を習得するには、チャートを分析するためのテクニカル分析の知識や、相場に影響を与える要因を分析するファンダメンタルズ分析、資金管理方法など、学ばなければならないことはたくさんあります。
感情に流される
「わかる」と「できる」は違います。たとえFXの勝ち方を知っていても、やはり勝てない人はたくさんいます。多くの場合、感情に流されるままにトレードしてしまうことが問題です。
例えば、トレンドフォローに徹して上昇相場で着実に利益を積み上げてきたものの、ある日エントリーチャンスを逃してしまったとしましょう。このような場面で、悔しさから逆張りの売りについ手を出し、踏み上げられて狼狽してナンピンを繰り返し、最後は「お祈り」を続けて口座を壊滅させてしまうのが典型的なパターンです。
このような失敗を繰り返してしまうことで、トレードすること自体が怖くなり、結果的にトレードをやめてしまう人も少なくありません。FXの勝ち方は、知識として覚えるだけでは役に立たず、体で覚えなければならないものです。
トレードを分析しない
トレードをするたびに勝った理由、負けた理由を分析することも大切です。特に負けた場合は、得意とする手法が通用しない相場環境を分析することや、自分の感情的な弱さを学ぶための最良の教科書になります。長年FXの勝ち方を見つけられないと悩んでいるトレーダーの多くは、トレード日誌を付けていないことが特徴です。
将棋の羽生さんによると、将棋の勝ち方にはある程度「型」のようなものがあるものの、最終的には自分の美意識のようなものを基準に手を選んでいるということです。良書と呼ばれるトレード本には優れた勝ち方がたくさん載っていますが、これらをそのまま使っても勝てないことが多いのは、自分が心の底から納得してトレードできていないからです。トレードにおいても、人から教えてもらったものをオリジナルにアレンジしないと勝ち方として定着させられません。
FXの勝ち方がわかっている人とは?
ここまでFXの勝ち方がわからない人の特徴を紹介してきましたが、それではFXの勝ち方をわかっている人の特徴とは何でしょうか。多くはコインの裏と表のような関係にあるので重複する部分もありますが、5つのポイントに分けて解説します。
ルールに従って冷静にトレードしている
『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』という著名な本のなかには「成功を収めているトレーダーは1人残らず“一貫性”という要素が成功するために絶対不可欠だということを理解している」という一文があります。自分の勝ち方をわかっている人は、ルールに従って淡々とトレードを繰り返しています。
それも複雑で高度なスキルを要するルールではなく、誰にでも実行できるようなシンプルなルールに従っていることが、FXで勝ち方をわかっている人の特徴です。このことは、例えば先ほどの『魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門』で紹介されているいくつかのロジックを調べてみるとわかるでしょう。
また、ワイルダーが100万ドルで購入した「アダムセオリー」が、常識的には詐欺と思えるほど単純でボリュームの少ないルールであることをみても納得できます(ちなみに現在は「ワイルダーのアダムセオリー」として4,000円ほどで購入できます)。
行動が複雑になるようなルールや感情が入り込んでギャンブルトレードになるようなルールではなく、一貫性を保てるルールによってトータルで利益を積み重ねていることが、FXで勝ち方を知っている人の特徴です。
引用:リンダ・ブラッドフォード・ラシュキ著「魔術師リンダ・ラリーの短期売買入門」パンローリング株式会社、出版日2019/3/17
自分のトレードを振り返っている
自分なりのFXの勝ち方をみつけるためには、トレード日誌が不可欠です。勝ち方を知っている人はトレードに一喜一憂せず、自分のトレードを客観的に分析することで日々技術を磨いています。もちろん勝ち方を確立した後は、トレード日誌を読み返すまでもなく、どこでエントリーしたのかわかるようになるでしょう。しかし、FXで勝ち方を会得するまでは、相場状況の分析やエントリーのタイミングなど、冷静な状態で時間をかけて振り返ることが重要です。
そもそもトレードとは、正しいエントリーをしたとしても勝てるとは限りません。そのため、結果に過度にこだわらず、プロセスを重視することが重要です。FXの勝ち方を知らない人の日誌には「すごく強いと思った」など主観的な内容が多く書かれる傾向があります。一方、FXの勝ち方がわかっている人は、箇条書きなどで必要なポイントだけ記録を残し、後から客観的に振り返ることができるようになっています。
損益比率を重視している
損益比率(リスクリワードレシオ)とは、利益率と損失額の比率のことで「利益幅÷損失幅」で求められます。仮に自分の損益比率の平均が2なら、「負け(-1)」「負け(-1)」「勝ち(+2)」のように3回に1回勝てばプラスマイナスゼロとなり、それより勝率が上がれば資金が増えていく計算になります。
FXで勝ち方を知っている人でも、例えば勝率を7割から8割に上げるのは至難の業です。そこで、利益確定と損切のポイントを事前に見積もり、損益比率が大きくなる場所でしかエントリーしないように工夫しています。
FXの勝ち方を知らない人ほど目先の勝ち負けに一喜一憂するのに対し、FXの勝ち方を知っている人はトータルで利益をあげるために損益比率を重視します。トータルで勝つ考え方に意識改革するためにも、損益比率に注目してみてはどうでしょうか。
情報収集を欠かさない
アメリカの雇用統計などの重要な経済指標の発表や日銀総裁などの要人発言は、ときに大きく相場を動かします。また、主要国の政策転換や資源国における紛争などは、通貨の値動きに長期的な影響を与えることがあります。相場に影響を与える情報を的確にスピーディーに仕入れてトレードを行うことは、FXの勝ち方のひとつです。
リスク管理の面でも情報収集は欠かせません。急な相場変動があった場合でも、心の準備があるだけで対応が迅速になるでしょう。また、リスクの高い状況でポジションを持ってしまうことも未然に防ぐこともできます。FXの勝ち方を知っているトレーダーは、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などが有効に働く場面を選ぶために、経済イベントのスケジュールやマーケットの季節性などの情報を上手に活用しています。
徹底したリスク管理をしている
FXにはさまざまなリスクがあります。自分が予期しない方向に価格が動く「為替変動リスク」、各国の金利政策転換などによって発生する「金利変動リスク」などがあります。また、相場参加者が少ないことで売買のタイミングが遅れる、または注文が執行されない「流動性リスク」も想定しておかなければなりません。その他、FX会社のシステム障害や通信不具合などのリスクもあります。
FXの勝ち方がわかっている人は、どのようなリスクがあるのか把握して、相場が急変しても大きな損失を出さないように対策を行っています。例えば、レバレッジは3倍未満にする、ストップ注文は常に入れておく、デイトレードと長期トレードの口座を分けるなど、FXの勝ち方を知っている人は資金を守る対策が万全です。
もちろん想定外のリスクもあるため、「口座資金の5%以上の損失を出した場合、すべてのポジションを無条件で決済する」「10%以上のドローダウン(最大資産からの下落率)が発生した場合は、トレードを中断する」など、緊急時の資金管理ルールも決めています。
FXのトレードスタイル別に勝ち方を見つけよう!
FXで勝ち方を見つけるためには、自分にあったトレードスタイルを選ぶ必要があります。ここで大切なのは、それぞれのトレードスタイルで勝ち方のポイントが異なる点です。まずはトレードスタイルごとの特徴をよく知っておきましょう。
スキャルピングの勝ち方
スキャルピングとは数秒から数分、長くても1時間程度でトレードを完結させるトレードスタイルです。1回で得られる利益は少ないですがリスクも小さく、1日で何度もトレードをすることでコツコツ利益を積み重ねていけます。
スキャルピングでの勝ち方のコツは、スプレッドとスリッページ(注文価格と約定価格の差)の影響をできるだけ少なくすることです。したがって、流動性が高く(相場参加者が多くスリッページが狭い)、スプレッド幅が狭い通貨ペアを選ぶことが基本になります。スキャルピングなら何度もトレードチャンスがあるため、米ドル/円やユーロ/円など条件がよい通貨ペアに絞ってトレードするのがおすすめです。
また、スキャルピングのデメリットである損益比率の低さをカバーするには、価格変動が大きい時間帯を選ぶことも大切です。為替市場で一日の出来高の40%を占めるロンドン市場と同じく、20%を占めるNY市場の重なる日本時間21時から深夜1時位がゴールデンタイムといえるでしょう。この時間帯は市場参加者も特に多く、流動性という観点からもおススメの取引時間帯です。
デイトレードの勝ち方
デイトレードは数十分から数時間、長くても1日で取引を完結させるトレードスタイルです。スキャルピングよりは利益が大きく損益比率も大きくしやすいですが、やはりスプレッド、スリッページの影響が少ない通貨ペアと値動きが大きくなる時間帯を選ぶことが大切です。
スキャルピングと同じくデイトレードにおいての勝ち方は、テクニカル分析が主体になります。そのため、デイトレードにおいてはフォレックステスターなどの検証用ソフトやデモ口座などで優位性を確かめてルール化したトレードを淡々と繰り返すことが重要です。同じテクニカル指標や時間軸の組み合わせ(日足・1時間足・15分足・5分足など)を使い続けると、FXでの勝ち方を確立しやすくなるでしょう。
スイングトレードの勝ち方
スイングトレードは数日から数週間ポジションを保有するトレードスタイルです。スキャルピングやデイトレードよりも利益が大きくスプレッドの影響も少なくなるため、通貨ペアや取引時間の条件は緩くなります。ただし、リスクも大きいことからレバレッジは低めに設定しましょう。
手数で勝負のスキャルピングやデイトレードと違い、スイングトレードの勝ち方で重要なのは、できるだけ利を伸ばし続けることです。そのためトレンド発生の初期、つまり反転確認後の初押し・戻しでエントリーのタイミングを狙ってポジションを持つことが基本です。相場の大きな方向に沿ったトレンドフォローなら、「移動平均線を割るまで」「トレンドラインを割るまで」「MACDがクロスするまで」などの単純なルールで利益を伸ばしていけます。
長期トレードの勝ち方
長期トレードは数週間、数カ月など長期に渡りポジションを保有するトレードスタイルです。長期トレードにおいては、実体経済の影響や将来の予測など相場の大きなトレンドを把握する必要があるため、ファンダメンタルズ分析も重要です。新聞や経済ニュースによる情報収集を日課にすることや、信頼できる投資会社のメルマガや定期レポートを読むなど地道な努力が求められます。仕事で専門的な知識を持っている場合は、その分野を起点にして分析するのもよいでしょう。
長期トレードでは2国間の金利差であるスワップポイントを受けとることで利益を積み重ねる方法もあります。例えば、トルコリラ/円やメキシコペソ/円、南アフリカランド/円などは高金利の通貨ペアとして人気です。
自分に合ったFXの勝ち方を見つけるには?
トレードに一貫性を持たせるためには、同じことを繰り返すとトータルで必ず勝てるという確信が必要です。ここでは、そのために必要な自分にあったFXの勝ち方を見つけるポイントを4つ解説します。
トレードする通貨ペアを絞る
チャート分析の基本はどの通貨ペアでも使えますが、それぞれの特徴をつかんでおくことも大切です。特に、スキャルピングやデイトレードにおいては、1~2つの通貨ペアで十分であることが多いでしょう。多くのチャートを同時に監視する必要がないため、トレードに集中できるのもメリットです。
値動きの大きさで考えるとポンド/豪ドル、ポンド/円などがおすすめですが、しばしば「じゃじゃ馬」と呼ばれるような激しい動きをするため、初心者向きとはいえません。相場が適度に安定しているドル/円、ドル/ユーロ、ユーロ/円からはじめてみてはどうでしょうか。特に、ドル/円は雑誌やインターネットなどで情報を集めやすいため、日々のスキルアップにも最適です。
テクニカル分析を勉強する
テクニカル分析の勉強においては多くの指標を学ぶ必要はありませんが、自分にあったスタイルを見つけるために、一通り勉強しておくことがおすすめです。レンジ相場における逆張りに適した指標やトレンドフォローに適した指標など違いがあるので、自分のスタイルにあったものを選びやすくなるでしょう。
初心者のうちは、ダウ理論やグランビルの法則、チャートパターン、トレンドラインなど、基本的な手法をしっかりマスターすることがおすすめです。これらをベースに得意のテクニカル指標を組み合わせることで、損切りや利益確定のタイミングが的確にわかり、FXでの勝ち方が固まってくるはずです。
デモ口座で練習する
FXで勝ち方を学ぶには過去チャートで練習することも重要ですが、リアルタイムのチャートで経験を積むことも必要です。とはいえ、いきなり実戦トレードをはじめてしまうと大損してしまう可能性もあるので、まずはデモ口座で練習しましょう。仮想のお金を使ってトレードするため、無料でさまざまな手法を試せます。
勝ち方がわかってきたら、リアルトレードに移行しましょう。ただし、デモ口座においてはスリッページ(注文した価格と実際に約定した価格)が発生しないことに注意が必要です。特にスキャルピングやデイトレードでは損益に大きく影響するため、自分の技術を過信しすぎてしまうと、リアルトレードで失敗する場合があります。また、心理的なプレッシャーも違うため、徐々にポジション量やレバレッジを増やしていくことをおすすめします。
トレード記録をつける
自分のトレードを振り返るためには、トレードの記録を付けることが大切です。FX会社には売買履歴が残っていますが、勝ち方が固まっていないうちは、どのような理由でエントリーしたのかわからなくなってしまいます。自分のチャート分析やトレード手法が正しかったのか分析して次のトレードに活かすためにも、トレード日誌を付けましょう。
最低限必要な情報はトレードした日時、通貨ペア、相場分析、エントリーの理由、損切りや利益確定の価格および理由などです。記憶に残りやすいという理由から、あえてチャートをプリントアウトするなどして手書きで記入する人もいます。逆に便利なスマホアプリを活用してトレード日誌を付けている人もいます。自分にあった方法を選びましょう。
勝率や損益比率を把握することために、個々のトレードを集計することも重要です。現在では、これらの情報や最大ドローダウン、総トレード履歴などをグラフ化し、自動的にレポートを作成してくれるFX会社もあります。
まとめ:FXの勝ち方を見つけて利益を出そう!
FXの勝ち方を見つけるためには、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析などを学び、マイルールを作ってトレードを行い、トレード日誌を活用して技術を磨いていくことが必要です。一貫性を持ったトレードを続けていくことで、トータルで利益を出せるようになるでしょう。
FXで勝ち方を確立するためには、勝ち方を知っているだけでなく、実践できるようにならなければなりません。デモ口座や少額資金での実践トレードで心理面も含めて分析しながら、自分にあったトレードスタイルを確立していきましょう。