カナダでインフレ率が予想外に急上昇
25日の米株は上昇。
このところ売り込まれていたNVIDIAが6.8%高と、4営業日ぶりに上昇。NVIDIAが牽引する形で、NASDAQが1.26%上昇。
日経平均先物も2ヶ月ほどの調整を終え、NASDAQに呼応する形でやっと39,550円に回復。
日経平均は、先物ロング、call option ロング、現物ロングと方針は変わらず。
一方、ボウマンFRB理事はインフレ見通しに対する幾つかの上振れリスクが見られると述べ、「まだ政策金利引き下げに適切な地点にはない」とコメント。
しかし、クック理事は「ある時点で」利下げを行うのが適切だろうとしています。インフレは今年徐々に改善し、2025年にはより急激に鈍化するとの見通しも示しています。
米国のインフレ見通しに関しては、理事によって見方が変わっています。
今後も、経済指標によって、見方が頻繁に変わってくると思いますが、総じてみれば、これだけ金利を高値にholdしてもなかなかインフレが収まってこないということになります。
ドル円は159.70円で推移。
ドル円は介入警戒感で不安定な値動きですが、下値は限定的で今週中に静かに160.00円を超えてくるのではないかと想定しています。
視点を他通貨に移すと、昨日のマーケットで話題になったのがカナダ。
カナダでインフレ率が予想外に急上昇し、金利先物市場では、7月の利下げの織り込み度が15.5%に急低下しています。
きっかけは5月の消費者物価指数。
カナダ統計局がオタワで25日発表した5月の消費者物価指数は前年同月比2.9%上昇し、前月の2.7%から上昇した。前月比では0.3%の上昇予想に対し0.6%の上昇となり、4月の0.5%を上回った。カナダ中銀の2つのコア・インフレ指標も加速し、年平均2.85%とエコノミストの予想を上回った。Bloombeg
トロント・ドミニオン銀行のエコノミスト、ジェームズ・オーランド氏は、「重要なのは、インフレの進展が米国のように反転することを懸念していることだ。火曜日のデータは、中央銀行が借入コストを引き下げる前にもっと証拠を待つべきだったかどうかについて疑問を投げかけるものだ。今日のレポートは、カナダ中銀にさらなる自信を与えるものではないだろう」とコメント。
他の中央銀行に比較すると利下げに対して明確だったカナダが不透明に。こうした中央銀行と比較するとSNBは明確に2回利下げしたことになり、この中央銀行のスタンスの違いが明確に。
CADCHFも大きく切り替えしています。避難通貨としてのスイスフランは変わりませんが、金利面からは他の主要国の利下げが遅れてくると低金利が目立ちます。
売る通貨は円と決めていますが、ロングにする通貨はスイスともう一つ加えたいところ。
株が反発しているので、もう一度NZDUSDのロングを検討しています。現状のポジションは変わらず。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
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