株と為替の相関性とドル円のVolatility
昨日の米国市場は本日大注目のCPI統計の発表を控え、大きな動きはないというのがコンセンサスだったと思うのですが、米国株はハイテク大手主導で上昇。
S&P500は最高値に迫る勢いで堅調に推移。米株の影響もあり、日経先物は38,700円に反発。日経平均とFXとの相関性がはっきりしません。
日経平均が急落しても、risk off(リスクオフ)でドル円が落ちるどころが急騰することもあります。
ポイントは米金利。米金利の上昇で米株や日本株が落ちている場合は、risk off(リスクオフ)にも関わらずドル円が上がるのは、体感的に理解しており、日経平均の下落にドル円のshort(ショート)でヘッジするようなことはしません。
一方、株の急落に対して、オセアニア通貨を中心にクロス円が下がる傾向があるのは継続しており、日本株の急落に対してクロス円をshort(ショート)にするときもあるのですが、最近のマーケットは、株が急落している時にクロス円も反発するときもあります。
一方、これまでのようにrisk off(リスクオフ)でクロス円が下がるときもあります。この相関性のなさでは、株との相関性でFXの行方を描けなくなっています。
去年まではもっとシンプルで、risk off(リスクオフ)のときは、「この惑星で唯一の避難通貨である」スイスフランをlongにしていれば大丈夫でした。
ところが今年はSNBのスタンスの変更によりrisk off(リスクオフ)でスイスフランのlong(ロング)は使えません。
僕は、日経平均先物のlong(ロング)を長くキープしていることもあり、これまでのように、risk off(リスクオフ)に傾斜すると一部FXでヘッジしていましたが、今年両者の相関性が不安定なので、日経平均とFXは別物として考えることにしました。
一方、そのドル円ですが、日銀がオペを減額しても米国の10年債利回りが低下しても、関係なく反発しています。昨日配信したように主要通貨のVolatilityが高まっています。
例えば、ドル円。介入が入るとVolatilityが高まるのは当然なので、先週の配信のように160.00円から4~5円下のレベルで買い下がりのorderをだし、それ以上に下がった場合きちんとstop lossを設定。
それがついてもまたドルlong(ロング)になるorderを出していました。ただ買い下がるのではなく、無理なくドル円のlong(ロング)が残るようにrisk管理していたわけです。
それがFOMCの時、ドル円は153.00円レベルまで介入で急落。僕は買い直して良かったわけですが、stop loss(ストップロス)を慎重に設定しても8円も急落するとstop loss(ストップロス)はついてしまいます。かといってstop loss(ストップロス)を出さないのはきわめてリスキー。
結果、少しずつpositionをふやしますが,Volatilityが高いため、stop loss(ストップロス)を少し遠くに設定したいため、Swingのポジションをむやみに増やせなくなっています。
今のところドル円が152.00円~158.00円程度のレンジを想定しており。反落すれば、少しずつlongを増やしますが介入が入る可能性も考慮すると、stop loss(ストップロス)とセットで買い注文を起きづらいのが難しいところ。
買い注文どころかstop loss(ストップロス)まで一気についてしまうためです。このように円を取り巻く環境が、株との相関性や、介入がはいったことにより、極めて不安定なため、少しトレードのやり方を変更する必要があるようです。
EURCHFはこれまでの文脈で考えられるので、long(ロング)継続。日経平均のlong(ロング)も継続。
Volatilityが極めて高くなっているドル円のトレードのorderの位置は少し検討します。今晩CPIを控えているため、いったんstopを158.00円に引き上げておきます。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
シンプルトレードでは、リアルタイムで相場観やポジションを配信しています。
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