初めての投資 〇〇投資家になるな
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ゴミ投資家とは
新NISAの登場もあり、初めて投資をされる人が増えています。
失礼な話ですが、金融の世界では一般の投資家のことを「ゴミ投資家」と呼んできました。
金融資産1億円以上の富裕層を個人投資家
金融資産1億円以下の中流層をゴミ投資家
と区分されている説があります。
ゴミ投資家は搾取の対象なのでリテラシーがないと、すぐに搾取されてしまいます。
また、ゴミ投資家は毎回の金融危機で消えていきますが、次々と新しいゴミ投資家が出てくるという感覚です。
金融資産1億円以下でも、正しいリテラシーを身に付けることでゴミ投資家にならないことは可能です。
ゴミ投資家にならないために正しい投資リテラシーを身に付けていきましょう。
商品先物 向かい玉(ぎょく)の闇
ゴミ投資家が搾取される具体例が「向い玉(ぎょく)」です。
向かい玉とは、商品先物業者が顧客と反対のポジション(自己玉)を持つことです。
たとえば、相場が高騰している時に、最初に顧客に少し勝たせ、だんだん大きな買いポジションを持たせます。
同時に商品先物会社は同量の売りポジションを持ちます。
急騰する相場は急落します。
顧客は大損することになり、商品先物会社は大きく利益になります。利益相反といいます。
投資資金の十倍の損失となることもあり、追加で損失分を補填(追証・追加証拠金)する必要が発生するので家を売ることになる人もいます。
こうして、失敗した投資家は市場から消えていくのです。
この搾取の対象になるのがゴミ投資家です。
ゴミ投資家は市場から消えていっても、新しい投資家が次々出てくるので、同じことを繰り返すことができます。
昔は、このような酷い商品先物会社は多かったですが、現在は、聞かなくなってきました。
今でも電話営業している商品先物会社があれば、まだ同じことをやっている可能性はあります。
投資商品を売るための教育が投資教育
ゴミ投資家に投資商品を売るための教育を投資教育といっていました。
それゆえ、投資教育や投資の教科書は売り手に都合が良くなっています。
何も考えずに毎月積み立てさせるため投資の教科書やセミナーなどでドルコスト平均法を教えます。
ドルコスト平均法は毎月一定の金額の株などを買う買い方で平均取得価格が下がるので、優れた投資法だと推奨されます。
しかし、これは右肩上がりの相場が前提であり、長期右肩下がりの相場では成り立ちません。
右肩下がりの相場では、そもそも買ってはいけないのです。
日本では右肩下がりの相場が23年続いていた間でもドルコスト平均法が推奨されていました。
つまり、20年以上、ずっと的外れが続いたのです。20年は十分長期間です。
日経225 月足
長期右肩下がりになるのは想定外だったという人もいますが、1990年のバブルの酷さを知っていれば、長期右肩下がりは明白でした。
不動産価格はピークの1/20という物件も多数あったほどのダメージだったのです。
投資の教科書の執筆者も、自分が学んだことが投資商品を売るための教育だったことを認識していないことも多いのでバイアスは続きます。
投資商品を売るのが金融機関の仕事
証券会社や銀行など金融機関の多くは投資商品(ファンド類)を売って利益にすることが業です。
それゆえ、日本ではファンドの売れる順番は
運用パフォーマンスが高い順ではなく
広告宣伝費や金融機関への紹介料の高い順に
売れています。
つまり、日本人はリテラシーが低いため、勧められるまま買うことから運用パフォーマンスが悪いファンドから売れるのです。
広告宣伝費や金融機関への紹介料の高いファンドはパフォーマンスがその分低下するのは当然です。
売り込まれるものに良いものはありません。
金融機関の店頭で言ってはいけない言葉
金融機関の店頭で次のように言えば、カモネギ状態です。
「私は何も分かりません。一番良いものを紹介してください。」
絶対に言っていけない言葉です。
窓口で、この言葉を言うとパフォーマンスが良いETF(上場投信)を勧められることはなく、手数料の高い投資信託・ファンドを勧められます。
悪意ではなくても善意であっても危険
それでは悪意ではなく善意のプロからアドバイスを貰えば良いかというと、そうでもありません。
なぜならプロも含めてほとんどの人が大衆心理であり、大衆心理は常に損をする心理だからです。
学者やプロも含めて9割の人が、これから株は上昇すると予測したところが天井となり、暴落開始するのが相場の本質です。
つまり、投資アドバイザーが善意であっても、最悪のタイミングで投資を勧められるのがオチです。
人は耳障りの良い話に耳を傾けるので、情報を得れば得るほど、アドバイスをもらえばもらうほど確信を持って間違えることになります。
毎回、毎回、バブルの天井で買って、直後に来る金融危機の底で売るということが繰り返されてきました。
金融危機の時だけではありません。
1960年~1990年迄の日本の高度成長時代、長期右肩上がりの株の相場では、ほとんど全ての人が利益になっていそうな相場でも、多くの人が天井で買って底で売り損をしたのです。
日経225 1960年~2024年3月
激動の時代の投資を理解する
ここまでは過去の相場の話でしたが、現在、激動の時代となり、過去の常識が通用しない時代になりました。
激動の時代は過去の経験が役立たない、想定外のことが多発する時代です。
今後、巨大な金融危機が来ると判断していますが、学者なども含めたプロの多くが、確信を持って否定しています。
この記事を合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2445/
今は激動の時代である認識が大切です。
投資の常識は非常識
投資の教科書では新聞テレビで情報収集を推奨します。
しかし、情報は鵜呑みにせずに吟味することが大事です。
■危険な情報
①後付けの講釈
相場が上昇、下落している講釈
②マスコミ情報・プロパガンダ
③SNS情報
特に、最近は偏向報道やプロパガンダが激しいので、なおさらです。
後付けの講釈は不要
報道などで、権威がありそうに見える人たちが
相場が上昇している理由
下落している理由の解説をしています。
このような後付けの解説は、間違っていることが多いです。
解説する人が、学者だったらなおさらです。
経営の教授に、会社経営させても、うまく経営できないのと同じです。
後付けの講釈を鵜呑みにしないとは
講釈のどこが間違っているかの視点を持つことです。
一番大事なマインドセット
投資リテラシーでもっとも大事だけど、軽視されているのがマインドセットです。
儲けたい気持ち、損したくなくという気持ちが強い人ほど大衆心理となり、欲と恐怖で取引することになり、大きな損失となるからです。
合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2138/
お金、投資の分野ではマインドセットが特に大切だと認識しましょう。
何もしないのもリスク
投資は危険だから何もしないで現金で持っていればよいわけでもありません。
今後、インフレが加速する局面がくる可能性が高いからです。
自動車価格は、10年数年前から上昇し、最近はさらにもう一段、上昇した感が強いです。
インフレは一時的に低くなることもあると思いますが、通貨発行量が右肩上がりなので通貨は価値が下落方向、インフレ方向です。
さらに、国の借金を減らす一番有効な手段がインフレなので、政府はインフレ誘導したいのです。
結論 その時々に一番美味しい投資をする
現状が分かったが、どのような投資スタイルが良いとなりますが、これは、昔から変わりません。
投資では「その時々に一番美味しい投資をする」が王道です。
これは分かりやすい相場の時だけポジションを持つという概念です。
つまり、
株(日本、米国、新興国)
為替(ドル、ユーロ、豪ドルなど)
商品(ゴールド、原油、穀物など)
債券
暗号資産・仮想通貨などの中で、
その時々に一番美味しい投資をするということです。
当たり前のことがなぜ常識にならない
「その時々に一番美味しい投資をする」は、当たり前なのですが、プロの専門が分かれているために、アドバイスする人は極めて少ないです。
為替のプロに株やゴールドのことを聞いても
「株のことは聞かないでください。」
「ゴールドのことは聞かないでください。」
となります。
世界全体、そして個々の相場を見渡すと、
その時々に一番美味しい相場
その時々に一番分かりやすい相場が見えてきます。
グローバルマクロといいます。
理想の投資教育
投資が初めての人に世界全体を見るように言われても困りますが、その時々に正しい情報と、その時々に何が一番美味しい相場かの投資助言を受けて学ぶことで実践的な投資教育となります。
■理想の投資教育
①正しい実践的知識
②その時々の正しい情報
③その時々の適切な助言を受ける
この記事を参照ください。
https://real-int.jp/articles/2152/
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投資の基本を学ぶ記事をまとめました。
https://real-int.jp/articles/1131/