FPは中立ではダメ
FPは中立では仕事にならない
FP(ファイナンシャルプランナー)は中立だという表現が使われることが多いですが、とても違和感があります。
たとえば、弁護士に依頼をする時に
「私は中立です」という人には依頼しません。
「私はあなたの代理人です」という人に依頼するものです。
依頼人がお金を払うのですから当然です。
同様に、「私は中立です」というFPは雑誌などの記事にはあっても個人的に依頼する対象にはなりません。
FPの3タイプ
FPには次のように立場によって3タイプに分かれるように思います。
①業者寄り
金融機関内のFPや独立していても、金融機関から販売報酬を受け取るFPは、金融商品を売るバイアスが強いFPが多いです。
業者から給料や報酬をもらい、金融商品の販売員的な立ち位置のケースが多いからです。
他社の方が良い商品があっても、他社商品を勧めることはありません。
その人が、どんなに真面目でも、会社が顧客に売りたくない商品は販売させてもらえません。
昔、高金利時代の時代、定期付終身保険が定番の時に終身保険単品だけを買おうとしたら「支店長の許可がないと売れない」と言われ断わられそうになったことがあります。
当時の終身保険は高金利を長期間(数十年)固定できるので投資としても素晴らしい保険だったのです。
ちなみに、その時は交渉して支店長の許可を得て売ってもらいました。
②中立
独立系の雑誌などの記事を書く時にFPは中立だという表現があります。
これは一般論で教科書的であり、顧客寄りにはなっていません。
たとえば、一般的には貯蓄を目的とする保険に養老保険や終身保険があります。
「今の低金利時代に長期に金利を固定する貯蓄目的の保険に入ってはいけない」というFPは多くはいません。
また、「あなたにとっては、この保険が最適です」のようなカスタマイズまでいかないことが多いです。
③顧客寄り
顧客寄りにならない限り本質的なアドバイスになりません。
また、顧客からアドバイス報酬をもらうことも難しいです。
一見同じように見える商品なども実際にはかなり違うこともあります。
たとえば、がん保険では、あるガンについて保険金の対象になる会社と対象にならない会社があります。
この差は結構大きくて対象になる会社の方が当然良いです。
保険料もほとんど同じです。
しかし、そのような実践的な比較、提案するには次のようなものが必要です。
本質の理解
深く、広い実践的な知識
完全に顧客寄りのアドバイス
正しい倫理観・マインドセット
実践的なリテラシーを身に付ける
今、銀行でもプロと呼ばれるプロの販売員が会社や自分に入る報酬の大きい商品やスキームを推奨してきますが、うのみにせず、必ず吟味が必要です。
私たちに実践的な本質の理解・リテラシーが必要です。