ユーロ円 15年ぶり高値を更新
米PPIと小売売上高に続いて発表された11月のNY連銀製造業景気指数は+9.1と7か月ぶりの水準に上昇、金利反転上昇、為替市場ではドル買いの流れが続きました。
昨日(2023/11/15)申し上げましたが、一昨日のCPIの結果から、PPIの低下が織り込まれていたということでしょう。
途中調整はあったものの、午後に入ってもこの流れは続き、USDJPYでは昨日高値151.42、EURJPYでは15年ぶり高値を更新する164.21まで上値を拡大しています。
トレードポイント
本日は米国で先週1週間の新規失業保険申請件数が発表される程度で、目立った経済指標やイベントの設定等はありません。
米CPIやPPIを通過してできた市場の流れの継続性を広く試す1日なるかと思います。
2010年代、ユーロ圏(ECB)やスイス(SNB)では長期間にわたりマイナス金利政策が採用されてきましたが、今では金利はしっかりプラス圏に浮上しています。
金利つかないことで、こうした通貨(EUR、CHF)を保有していた世界の主要中銀は外貨準備からこれらの通貨群を外し、他の通貨へとシフトしました。
しかし、コロナの需要爆発、サプライチェーンの混乱等からインフレが加速、政策金利を大幅に引き上げたことで、金利は過去にない水準までよみがえりました。
では、今主要中銀の外貨準備にどんな変化が起こっているのか?それはマイナス金利時代とは逆のことでしょう。
金利がつかなかったEURやCHFを半ば水準に関係なく、外貨準備のなかに戻しているということで、その規模は我々の想像を絶する量です。
これは国際的な分散投資のヘッジをするカレンシー・オーバーレイなどでも同じです。
円売りは対ドルだけで進んでいるのではなく、特に欧州通貨で顕著なのはこんな構図があります。
長年、対円での欧州通貨の低迷が続いてきたので、それを前提に作られた投資行動、企業活動、低下していたヘッジニーズに修正が急速に入っていると考えるとわかりやすいと思います。
つまり、水準に関係なく買わなければいけない人、投資家、企業などさまざまな買い手が存在するということです。
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