米財務長官と岸田総理 急激な円安修正に理解?
「西原宏一のシンプルトレード」メルマガの配信で、
ドル円が150円、もしくは155円にならないと介入の可能性は高まらないとしていたのにも関わらず、149.00円で介入に備えているのはなぜですか?
というご質問をいただきました。
その理由を配信していなかったので改めて。
イエレン米財務長官のコメント
まず1つめは、先週配信したイエレン米財務長官のコメント。
ロイター通信は19日、イエレン米財務長官が日本による円買い・ドル売りの為替介入に一定の条件で理解を示す趣旨の発言をしたと報じた。鈴木氏は日米の通貨当局が連携して対応しているとし、「過度の変動に対してはあらゆる選択肢を排除せず、適切な対応をとる」と改めて強調した。
これは米国にある程度の理解を得たと言っている意味になります。
我が国の総理
2つめは、我が国の総理。
岸田首相、為替相場「緊張感持って注視」円安対応問われ~9月25日
岸田文雄首相は25日、円安が進む為替市場について「引き続き高い緊張感を持って注視していきたい」と語った。首相官邸で円安への対応を巡る記者団の質問に答えた。
「為替相場はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映して安定的に推移することが重要だ。過度な変動は望ましくない」とも指摘した。(日経新聞)
鈴木財務相が「円安に対してあらゆる選択肢排除せず」と繰り返し警告しているのですが米国要人や、総理などからのコメントを引き出しているのをみると、いつでも介入をやれるように外堀は埋めてきたともいえます。
介入が入れば3~5円は円高に持っていくと想定しているので、risk and return(リスク&リターン)から考えて、介入に備えることにしました。
あとは、クロス円を牽引してきたスイス円が調整局面入しているので、スイス円をショート(=ユーロ円のショートとeurchfのロング)にするのは想定どおりともいえます。
ただ、米株が続落してrisk off(リスクオフ)のステージの時にスイス円をショートにするというのも、これまでのパターンと違うのでやりにくいところではありますが。
Position orderは全く変わらず。
西原宏一のシンプルトレードの一部を抜粋してお届けしています。
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