賃貸、購入どちらが得 ではない住宅選びの本質
思考停止が多い住宅関連
多様性、個別性が高い住宅ですが、前提となる条件、情報を無視して、
少子高齢化で不動産が余る時代に家を買うのはあり得ない
住宅には価値がない
購入より賃貸が良い
と判断するインフルエンサーや自称コンサルタントたちが目立ちます。
個々の状況や物件とは無関係に単純に賃貸が良いと結論を出すのは思考停止と同じです。
無意識に前提を決めてしまっているのです。
(自分の頭の中にある前提を明確にして語るのであれば問題ありません)
個人的には、賃貸が良いか購入が良いかは、
ケースバイケース、
前提が人によって大きく異なるので
多くの情報を総合して判断しない限り、
どちらが良いとは言えません。
個別性が高い
そもそも、人によって、物件、地域、時期などによって判断は全く変わります。
人によって変わるもの
性格
定住したい人と多動な人では考え方は全く異なります
年齢
若い人と高齢の人では全く異なります
高齢になると賃貸入居を断わられる民間物件が多くなります
(公団住宅などは入居可能です)
ライフプラン
仕事の性質(安定している給料か、転勤があるか等)
サラリーマンか自営業か
転職する可能性
子供の学校、教育などで引っ越す
子供が増えて狭くなる
子供が独立して部屋が余る
将来、実家に戻るなど
物件、地域によって変わるもの
中古か新築か
マンションか一戸建てか
地域
東京と地方ではかなり異なります
東京都心部の不動産価格が上がる一方で多摩地域が下がることもあります
東京23区内でも港区と足立区では異なります
個々の物件次第(不動産は同じ物件はありません)
その他
相続対策
自宅を購入し相続財産評価を下げる
(自宅の相続財産評価はかなり低い)
遺産争いしないように不動産を持たない
(不動産は分割が難しいので相続争いになりやすい)
不動産にすることで売りにくくして無駄使いさせない
(換金しにくして財産を代々引き継がせる)
ローンを使うか使わないか
「変動金利」か「固定金利」か「完全固定金利フラット35」か
金利が低い時に固定金利で借りるのは良いですが、一般の銀行ローンの固定金利は大きく金利が上昇した時に金利が高くなる可能性があります。
https://real-int.jp/articles/846/
これらは、一般的な視点ですが、激動の時代にはさらに次の視点が必要です。
激動の時代に必要な視点
今の激動の時代は、次のようなことも合わせて考える必要があります。
・インフレが来るだろうから購入する
・金融危機がくると不動産価格は下げるから金融危機がきてから購入する
・金利が上昇する前に購入する
・自給自足の時代が来るので田舎に住む(田舎の物件は安い)
・地震に弱い建物に住んでいるのであれば購入でも賃貸でも引っ越しが優先
・安全な家に住む
・在宅勤務ができるので郊外が良い
・建築資材が上昇する前に家を建てる
どのように考えるかと、その人の性格などで、賃貸か購入かだけではなく方針も大きく変わってきます。
住宅は、どのように生きるかという前提が大事だということです。
世の中の動向を把握する
住宅の場合は自分のライフスタイル優先が基本ですが、世の中の動向を把握することも大事です。
金利上昇は不動産価格下落方向です。
景気が良くてインフレになるのと、現在のような景気が悪い中の悪性インフレ(スタグフレーション)は違うので、単純にインフレになるから不動産を買うというものでもありません。
住宅ローンは上昇開始
住宅ローンの固定金利は上昇開始しています。
金利が上昇する局面では固定金利で借りると良いことになります。
diamond-fudosan.jp
不動産価格は上昇
不動産価格は上昇しています。
国土交通省HPより
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_tk5_000085.html
消費者物価指数は上昇
消費者物価指数も上昇傾向です。
円安になると物価上昇方向です。
pref.hokkaido.lg.jp
現状の枠の中で考えるだけではなく、
日本の住宅を変える
住宅を資産にする
という視点を持つことも大事です。
住宅を資産にする
不動産を買っても資産にならないという意見があります。
住宅は資産にならないから賃貸が良いという考え方がでてきます。
これは、日本ではある意味正しい部分もありますが、それも物件次第です。
日本の一戸建ての建物部分は消費財的視点で、スクラップ&ビルド方式、20年持てば良い設計が多いです。
このような日本の住宅の多くは海外基準では欠陥住宅となります。
住宅(建物)は少しの工夫で、資産にすることが可能です。
こちらの記事を合わせてお読みください。
https://real-int.jp/articles/2233/
一般にローコスト住宅はコスト低減を目的にするので、資産価値は下がります。
無駄なコストをかけないで資産となる建物を建てる視点が大切です。
自然との調和・素材
資産となる建物の視点の一つにパッシブデザイン住宅という自然エネルギーを活用して快適な住環境を実現する省エネ住宅もあります。
自然との調和、つまり、太陽の光や風を上手に使うことで快適で無駄なエネルギーを使わない家になります。
資産となる建物にするにはメンテナンスも大切です。
メンテナンスフリーの材料を使う
劣化するものを使わない
という配慮が必要です。
たとえば多くの家の壁はサイディングなどを使用し、隙間にコーキング剤を使用していますが、劣化しやすいです。
劣化が遅いコーキング剤にしたり、コーキング剤を使わない仕様にすることでメンテナンスが楽になります。
建築資材だけではなく、世の中に存在する素材やその特性を知ることも大事です。
多くの分野の知恵が必要
住宅は生活の基盤なので多くの分野の知恵が必要です。
今年の夏、日本は猛暑で熱射病になる人も多くなっていますが、実は屋根の色を白にするだけで室内温度が数度低くなることも、ほとんど知られていません。
https://real-int.jp/articles/1706/
現在のような電磁波が強い時代は住宅の電磁波対策も大事ですが、電磁波対策の多くは間違っています。
住宅関連には改善点がいくらでもあると考えると良いのでしょう。
実践的なリテラシーを高めることが求められています。
個別性が強すぎる不動産
不動産や建築は個別性が強く、不動産のプロが知らない驚くようなローカルルールも多いです。
今後、記事にしていきたいと思いますが、不動産は金融とは別の意味で奥深い世界です。
ちなみに金融と不動産の両方を理解している人は、ほとんどいないといって良いでしょう。
さらに住宅は生活の基盤なので、多くの分野の知恵が必要です。
思考停止からの脱出
多くの人は無意識に前提を決めてしまうことで結論を大きく間違えます。
無意識に前提を決めることで思考停止に陥ります。
たとえば保険でも
終身保険が良いという話が広まると終身保険に入りたい人ばかりになり
掛け捨て保険が良いという話が広まると掛け捨て保険に入りたい人ばかりになります。
その人によって、時期によって変わるのに考慮しないのです。
思考停止に陥ると無意識に前提を作ってしまうともいえます。
人によって異なるという視点がどの分野でも抜ける傾向が強いです。
思考停止を解除して
実践的、本質的に考えることがリアルインテリジェンスです。
不動産投資に興味がある人はこちら。
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