高確率で起こる株暴落に備える「空売り」は普通の投資方法
現在のバブル崩壊のトリガーになる材料には中国と米国との貿易戦争(実質的には経済戦争)、英国のEU離脱(ブレグジット)、中東紛争、韓国・北朝鮮問題などがあります。
今の世界の株式相場は、過去に人類が体験したことがない「各国政府がつくった官製相場」なので、金融危機再燃のタイミングを予測することは難しいですが、今月から来年末までに株価は暴落していく確率は高いと判断しています。その時々に一番おいしい投資をすることが投資の王道であり、日本株・米国株・金(ゴールド)・為替など一番おいしい投資先や戦略は変化していきます。
現在は、日経225の目先の天井で売りポジションを持ち、バブル崩壊で利益にするのが一番分かりやすい戦略だという認識です。日本では「下落で利益」にする概念は希薄ですが、10年かけて淡々と上昇した相場は1年でドスンと下落するので、10倍のパフォーマンスになるのです。
具体的には、日経225のETF(上場投資信託)かCFD(差金決済取引)を、目先の天井でレバレッジ1倍の売りポジションを持つことになります。ETFは証券会社の信用取引口座、CFDはCFD口座が必要となります。
売りポジションを持つとは手元にない株を売り、下落したら買い戻すことで、手元にないものを売ることから空売りといいます。
電器店が在庫のないテレビを販売するのと一緒
空売りは特別なことではなく小売店でも普通の取引です。例えば電器店が在庫にないテレビを店先やネットで売り、後から取り寄せて顧客に届けることも、手元にないものを売るので空売りです。
一般に日本では空売りが推奨されないので、投資をするといえば常に買いばかりです。空売りが推奨されない一番の理由は、政府が株価を上げたいため皆に株を買って欲しいという考え方があると思います。
投資が買いだけとなると、先日の年金が2000万円足りない報道をきっかけに株式投資を開始する人は高値圏で株を買うことになり、最悪のタイミングの報道だったことになります。
相場は上がる時もあれば下がる時もあります。売りポジションは比較的短期で必ず買い戻すため、市場ではニュートラルです。つまり、売りの数と同じだけ買いを入れるのでトレンドに影響を与えません。
現在は売り戦略が良いと思いますが、注意点があります。それは空売りをする人はレバレッジを高く、ストップロスを入れない傾向があることと、売っている期間は配当や金利を支払うので、長期に何年も保有するのは避けるということです。気をつけて下さい。