新興国に成り下がった英国?
トラス政権のミニ予算案を受け、英国は株安・債券安(長期金利上昇)・通貨安のトリプル安となっています。
クワルテング財務相が発表した予算案内容を受け、既にパンパンに借り入れが膨らんでいる英国財政の持続可能性についてマーケットは疑問を持ち、英国の株・国債などの資産を投げています。
ここまで赤字が増えてしまえば、政府が望んでいるような海外からの投資(これは海外勢による英国債の購入も当然、含まれています)が英国に入ってこなくなるリスクもあるでしょう。
ドイツ銀行のストラテジストは、
「先進国において、通貨安と長期金利上昇がこれだけのマグニチュードで同時進行することは、非常に稀である。投資家の英国投資に対する信頼感が大きく低下したことを心配している」と語りました。
親興国投資が専門のファンドのおじさんは、
「今回の動きは、金融政策(中央銀行)が 事態をコントロール出来なくなったという見方が出来る。こういうことは親興国で起きることで、金融政策の独立性が著しく毀損することを意味している。
通貨が急落するということは、投資家がその国への投資から手を引いている証拠であり、こういう状況が続けば(投資家が戻ってきてくれるよう)高い金利をつけて魅力的に見せなければならない」
本当にその通りだと思います。
英国の国債の25%は非居住者の保有によるものです。その人達が、赤字国債発行しまくって、赤字を垂れ流している国の国債を買ってくれるのでしょうか?買ってもらうには、トルコや他の親興国のように高い金利を払わないと割にあいませんね。
FXをやっている身として伝えなければいけないことは、
長期金利がグングン上昇しているのに、ポンドは急落したこと。
これは「親興国」でよく起こることです。だからサマーズさんは新興国を例に出したのでしょう。
例が古いですが、アメリカのレーガン大統領の頃は、赤字国債発行して長期金利も上がりましたが、ドルは強くなりました。
これが「先進国」で起きるべきことであり、金利上昇と通貨安のコンビネーションは、「親興国」特有の現象です。私が恐れていた何倍もヤバそうです・・・
2022年9月24日 のイーグルフライ掲示板より抜粋しています。
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