警官も騙される電話詐欺
巧妙になる詐欺
最近は、詐欺師が複数人で役割分担してチームを組んでいる劇場型の詐欺が増えています。
入れ替わり立ち替わりそれぞれの役を演じることで、相手を信用させ騙していくのです。
以前の詐欺よりも進化した巧妙で悪質な手口です。
警察からの電話(警察と名乗る電話)にも注意が必要だと警察の方から言われました。
現在の詐欺は巧妙になっているので、警官が隣にいたのにもかかわらず、一緒に騙されてしまうことさえあります。
自分は騙されないと思っている人が危ない
・電話詐欺になんか自分が騙されるはずない
・騙される年齢ではない
と思っている人が多いと思いますが、そのような人ほど危ないです。
自分は詐欺の手口を知っているつもりでも実際に自分に電話がかかってくると、まさか自分に詐欺の電話がくると思わずに騙される人が多いそうです。
また、高齢者に限ったことではなく30歳くらいの人でも騙されてしまいます。
ちなみに、金融詐欺では騙されやすいのは、学校の先生、銀行員、警察官だそうです。
自分が騙されるわけがないと思っているからです。
ATMで振込させる手口に注意
還付金詐欺は詐欺だと見抜きやすい分野です。
なぜ、ATMで詐欺師に振り込んでしまう人がいるのか不思議だと思う人が多いと思いますが、次のように携帯電話で巧妙に誘導されるのです。
ATMで振り込むには、
①振り込みボタンを押す
②振込先の口座番号を入力
③振込金額を入力
という3つのプロセスが必要になります。
被害者は還付金を受け取る手続きと誤解してATMを操作するのだそうです。
犯人のトークは以下の通りです。
①「還付金を振り込むので振り込みボタンを押してください」と、
あたかも自分の口座にお金を振り込むためだと誤認する表現をします。
②「こちらの口座番号を読み上げるので入力してください」と指示。
③金額入力画面では「整理番号を読み上げるので入力してください」と指示。
この整理番号というのは振込限度額ぎりぎり、つまり、限度額が50万円の場合、「499871」などと入力させられます。
つまり、49万9871円を振込んでしまうのです。
このような具体的な手口を知っていると詐欺を回避しやすくなります。
医療費還付金詐欺
最近増加している医療費還付金詐欺の手口です。
「市役所の健康保険課の〇〇です。」と電話がかかってきます。(健康保険課は存在しない)
「18951円の保険料の還付があり、通知書を送ったのですが、返信期限に返送がありませんでした。」
見覚えないと言うと、「それでは、再送します。」
「念のために携帯電話の番号を教えていただけますか?」
翌日、別の市役所の担当者から電話があり、「昨日、電話でお伝えした通知書の再送の件ですが、市役所だと対応できず、本庁から直接、送ってもらいます。
銀行から還付金を直接振り込んでもらうこともできますが、どうしますか?」
「それでは、銀行に振込んでください」
「それでは、銀行の担当者から電話をしてもらいます。
銀行名はどちらですか?
支店名や口座番号は不要です。」
「〇〇銀行です」
「銀行からの振込んでもらうためには2160円の手数料が発生しますが、預金口座が5年以上、残高が50万円以上あれば、手数料が免除されますが、該当しますか?」
「はい」
「それでは、本日、銀行から電話してもらいます。」
銀行の担当者から電話・・・ATMに導かれる
このケースだと、少なくても3人の詐欺師が役割分担していることが分かります。
市役所の人1 最初に電話がある(違和感は小さいが、携帯電話の番号を聞かれる)
市役所の人2 翌日に電話がある(違和感は大きい)
銀行員 電話でATMに誘導
18000円程度の違和感がない還付金を受け取るために言われるままに操作していると50万円近くを振り込むことになるわけです。
詐欺の特徴
・役所は還付の電話をしてこないので電話があるだけで詐欺
・表示県外からの電話(番号通知が不可能)
・携帯電話の番号を聞かれる
・銀行名を聞かれる
・残高が50万円以上あるか聞かれる
対策
・相手の電話番号と名前を聞く
それらしい番号を言われても、そこにはかけず、市役所等の担当部署に電話してみる。
・電話を常に留守電にして吹き込んだ人だけと話す。
・怪しいと思ったら警察に電話で聞いてみる。
・相手に警察に通報してあることや詐欺とばれていることを明確に伝える。
同じ詐欺師から詐欺に合わないため
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