公開日 2020年7月31日

商品(コモディティ)の種類と特徴

今回は、コモディティ市場における種類や特徴を解説したいと思う。
商品(コモディティ)の種類と特徴

商品市況やコモディティという言葉を聞くと、「原油」や「金(ゴールド)」を思い浮かべる方も多いだろう。

しかし、コモディティというのは数多くの種類があり、特性は千差万別である。

コモディティという言葉を一括りにして話をすることもあるが、その中の値動きは全く違うものなので、ここで代表的な商品の種類と特徴を一つずつ解説していく。

コモディティの大分類

コモディティといわれる種類でも、マーケットでは大分類で以下の2つに分けられる。

  1. ハードコモディティ
  2. ソフトコモディティ

ハードコモディティの代表的な種類としては、「原油」「金」「プラチナ」「天然ガス」等がある。

ソフトコモディティの代表的な種類は「乳製品」「小麦」等、農作物を指すケースが多い。

また、種類で分類した場合、以下の4つの種類に分けられる。

  1. 貴金属系の商品(金、プラチナ、銀等)
  2. 畜産物系の商品(牛や豚等)
  3. エネルギー系の商品(原油、ガソリン、天然ガス等)
  4. 農産物系の商品(小麦、コーヒー、大豆等)

コモディティの投資信託でも、両方に投資をしていることがある。投資信託を検討されている方がいたら投資先の内容をチェックして、どちらに投資割合が多いのか確認した方がいいだろう。

相場に影響するコモディティの代表的な種類

原油

まず、コモディティの代表格の一つである原油について解説したい。原油は中東での採掘が多いということで有名であるが、実は現在はアメリカの採掘量が世界一になりつつある。

そして、原油の値動きの特徴は「株式市場と連動しやすい」という特徴があり、景気が上向いている場合は原油の需要も高まるため、価格が自然と上昇することになる。

また、原油の値動きに影響する要因としては供給サイドの理由がある。

WTI先物原油がマイナス圏に突入したのは記憶に新しいかもしれないが、価格が下落するとOPEC等原油産油国の会合において、生産量に制限が加えられる。

コモディティ市場は需給バランスによる価格形成が大きいこともあり、供給サイドが引き締められるとマーケットに供給される物の量が減少する。そのため、需要が高まっていなくとも需給バランスがひっ迫するため価格は上昇する。

このように、原油に投資するときは中期的な経済情勢の影響や、一方で採掘を行っている供給サイドの動きを把握して投資をしないといけない。

原油と連動しやすい原油国通貨として、カナダドル、メキシコペソ、ノルウェークローネ等が挙げられる。FXを行っている方は、このような原油と関連性の高い通貨との相関関係をチェックしよう。

また、原油価格の下落によってオイル関連銘柄にも影響するため、株を行っている方はこのあたりの銘柄をチェックしておいた方がいいだろう。

金(ゴールド)

次に触れていくのは「金(ゴールド)」である。

金は「有事の金」と呼ばれており、昔から現金の代替資産としての立ち位置を守ってきた。

現代でも富裕層が困ったときは、現金ではなく金を購入するほど根強いニーズが残っている。

つまり、価値の保全のため金利がつかなくても金の信用性が高いことから、このような動きがあるといえるだろう。

教科書的には、株式市場が下落しながら景気悪化に向かうに連れて、金の価格が上昇するといわれている。

これは株式市場も含めて、リスクアセットに投資ができない時の資金の逃げ場として金という存在が利用されることが要因だ。金は利子や配当を生まず、そのため、景気後退時には金利の低下から金価格が上昇しやすいといわれている。

しかし、最近では株式市場が上昇しても金価格は上昇し続けている。

この理由は、金の供給量は50mプール3杯分しかないといわれており、供給サイドが限られているにも関わらず、必ず必要な国や中央銀行のニーズがあるからだ。需給的には上昇しやすい商品といえるだろう。

このような背景からも、株があまりにも上昇していたり、金価格が大きく下落したりする局面があれば、金を積み立てて購入するという手法も資産運用の一つとしてはありだろう。

実際に、最近では個人投資家も金の積立を行うようになっており、金の需要の強さを改めて伺うことができる。

余談だが、インドでは結婚式でかなりの金が必要になったりするため、各国の伝統的な行事の行方も時々相場に影響したりする。

鉄鉱石

次に、コモディティでも重要なのが鉄鉱石といえるだろう。鉄鉱石はFXで豪ドルが動く要因にもなるため、FXトレーダーがチェックしているコモディティの種類の一つだ。

鉄鉱石の輸出量はブラジルとオーストラリアで世界全体の63%を占めているといわれている。特に、オーストラリアが相手としている最大の輸出国が中国だ。

中国経済が落ち込むと、中国国内における鉄鉱石の需要が低下し、オーストラリアからの鉄鉱石の輸出量が減少することが予想される。その結果、豪ドルが下落するという動きが頻繁に見られる。

実際に、コロナショックで中国経済が大幅に落ち込む可能性が出た時も、鉄鉱石価格の下落にあわせて豪ドルの下落が見られており、相関関係が強いと認識しておくべきだろう。

また、ブラジルは鉄鉱石に加えて原油も最大の輸出品目であることから、特にハードコモディティ価格の下落がトレンドとして現れると、株式市場も弱気になるケースが多い。

一方で、ブラジルの内需が強い場合は外国の景気の影響を受けにくくなるため、対外貿易比率の高いオーストラリア等の方が鉄鉱石価格の下落に影響を受けやすい。

コモディティに投資する意味と注意点

代表的なコモディティの種類を解説したが、最後にコモディティ投資を行う意味と注意点について解説したい。

コモディティ投資で一番のメリットとして考えられるのは、「インフレヘッジとしての投資」ということだ。

コモディティというのは冒頭でも触れたように、実需の資金フローに価格が左右されやすい市場である。

そのため、需要が高まると価格は上昇しやすく、コモディティは何かしら生産を行う場合の川上の位置で使われることが多い。コモディティの価格が上昇すると、エンドユーザーが購入したり注文したりするときの価格にも当然反映される。

特に、原油や鉄鉱石等、物の原材料となるコモディティの価格が上昇すると、各国の物価も上昇しやすいということがわかるだろう。

物価の上昇リスクをヘッジしたいということであれば、コモディティ投資を行うことである程度ヘッジも可能になるということがメリットといわれている。

また、次のメリットとしては、他のアセットクラスとの相関係数が低いことから、ポートフォリオの一つとして入れることでリスク分散になるということだ。

株と債券で運用した場合、それぞれ常に逆に動きながらヘッジされるような動きが継続すれば、リスク分散として機能しているとも考えられる。しかし、相場次第では株と債券が同じような動きをすることもある。

コロナショックやリーマンショック時も実際にこの動きは見られており、中央銀行の政策次第ではこのようなリスクが顕在化することがあり得る。

そのため、長期的な資産運用のためのポートフォリオであれば、一部コモディティに投資をすることも選択肢の一つとなるだろう。

しかし、コモディティの投資信託は当然配当等が全くなく、手数料も比較的高い水準となっている。投資信託等に投資を行う場合は、信託報酬や購入時手数料はしっかりとチェックしておこう。

信託報酬が高い場合、毎年徐々に資産が目減りするリスクがあるため、手数料感覚をしっかりと持ちながら投資を検討すべきといえる。

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