金利から見るドル円の水準
金融引き締め強まる
昨日は米国時間に入り、FRBパウエル議長が全米エコノミスト協会で講演にのぞみ
「インフレは高すぎる。必要なら毎会合で25bpを上回る利上げを実施する可能性がある」としています。
この先の利上げの織り込みが一段と進み、2022年末でここからさらに7.32回を織り込み、米2年債金利が2.113%と2019年5月以来の水準へと上昇してきました。
今年残されたFOMC会合は5月以降で6回。
このなかで上述のように22年末までここから7.32回を織り込んだということは、単純に1回会合で1.22回分です。
毎会合で25bp×1.22回分ですから、利上げ幅では30.5bp。
こんなキレの悪い数字はムリですから、いずれかの会合で50bpの利上げが2回程度あると読むべきです。
低成長などから、今回の引き締め局面では最大で2.0-2.5%程度とみられていたFF金利(フェデラルファンド金利)の着地ですが、どうやらその程度では済まされない展開になってきました。
ある程度経済にブレーキをかけてもインフレを食い止めないと、将来の大きな景気の落ち込みが想定されるからです。
参考になるのは1994年1月から1995年2月までの引き締め局面。
FF金利を3.0%から6.0%に引き上げましたが、50bpの利上げが3回、75bpが1回ありました。
もう、2000年代や2010年代の引き締め局面があまり参考にならなくなり、この1994-95年型に近い引き締めが待っている可能性があります。
日米の2年債金利とUSDJPYとの相関
政策金利の動向を反映する日米の2年債金利でみれば、足元でその水準は2.137%まで拡大。
3月以降のUSDJPYとの相関は決定係数で0.9096まで上昇と、金利の動きがUSDJPYの水準を左右しているといっても過言でありません。
足元での相関式でみれば、y=7.6652x+103.42と表され、金利差の変動0.10%がもたらすUSDJPYの変動幅が約77銭ということになります。
この相関が続くと仮定すると120円台の達成は時間の問題、さらにyに122を代入して逆算すれば、2.424%と算出できます。
つまり、2年債金利差が2.50%まで拡大した場合、十分122円台乗せも可能と試算できるわけです。
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