正しいマインドセットを考察する
一番大切なことはマインドセット
最近、様々な分野で「一番大切なことはマインドセット(考え方・思考パターン・心理状態)」だと言われてきました。
多くの人が「マインドセットが一番大事」と気付いてきたものの、どのようなマインドセットが良いかを理解している人はほとんどいません。
正しいか間違いかは、時代、地域、人によって異なりますが、ここでは正しいマインドセットの基本とその延長線上にある使命について普遍性の高さを担保できるようなプロセスで解説していきます。
人が真に成功する要素
人が豊かで充実した幸せな生活をおくることを「真の成功」と定義します。
真に成功するための要素を突き詰めていくと次の3つに集約できそうです。
①最高の動機
②最高のセルフイメージ
③最高の目的
この3つが揃うことで、人の行動様式は良い方向に動機付けられ、成功していくことになるでしょう。
複数のコンサルタントなどに確認しても、この3要素は真の成功へ導かれる行動様式の基本との同意をいただきました。
正しいマインドセットの基本3原則
真に成功するための要素に基づいて具体的な正しいマインドセットを考察すると次のようになります。
正しいマインドセットの基本3原則
①愛されている存在 愛が動機(最高の動機)
②存在だけで価値がある(最高のセルフイメージ)
③人生には世の中を本質的に良くする使命がある(最高の目的)
あまりにもシンプルで、ある意味当たり前のことなので重要さが分からない人が多いと思います。
明文化されたことにより、正しいマインドセットが認識できるようになり、一人ひとり、そして日本と世界が良い方向に導かれることを願います。
正しいマインドセットの基本3原則をそれぞれ解説していきます。
① 愛が動機
愛が最高の動機だと思います。
愛を動機にするには、愛されている感が大切です。
愛されているから愛を動機にすることができます。
愛されている感がない人は、愛を動機にすることが難しくなります。
一般な動機は次のような悪い欲と悪い感情が動機であることが多いです。
・他人に負けたくない
・認められたい
・褒められたい
・愛されたい(愛が動機の反対)
・見返したい
・お金持ちになりたい
・恐れ 貧乏に戻りたくない
・怒り 実際には裁きが動機のことが多いです
・正義 実際には裁きが動機のことが多いです
どんなに素晴らしいことを成し遂げても動機が愛でなければ自己満足です。
② 存在だけで価値がある(最高のセルフイメージ)
存在だけで価値があるというセルフイメージは、健全で最高のセルフイメージだと思います。
家庭や義務教育では「成績が良いと褒め、悪いと叱る」という教育が一般的ですが、これは奴隷教育です。
「成績が良いと褒め、悪いと叱る」 は奴隷の訓練で使われる手法であり「存在だけで価値がある」を否定するからです。
成績が良ければ価値があり、成績が悪いと価値がないという意味なのです。
つまり、通常の教育を施すことでセルフイメージはどんどん低下することになります。
奴隷教育をすることで次のような状態に陥ります。
・自虐的
・承認欲求が強くなる
・拝金主義(お金の奴隷)
・自己中心
AIのトレードシステムに「利益が出ると褒め、損失が出ると叱る」教育をしたところ、損失を隠すことを覚えて、損失が巨額になり、最後には全資産が無くなったそうです。
奴隷教育は、人間にもAIにも失敗の原因を植え付けることになります。
③ 人生には世の中を本質的に良くする使命がある(最高の目的)
世の中を本質的に良くするのは最高の目的です。
世の中とは自分の外側だけではなく内側も含まれます。
品性・品格を身に付けていくのも大事な人生の目的であり使命です。
一方、一般に目的にするものは次のような自己中心的なものばかりです。
・年収1億円
・総理大臣
・名誉
・賞賛
・その他自己中心的なもの
自己中心的な目的になるのはセルフイメージが低い、つまり正しいマインドセットではないからです。
人生に目的がある?ない?
人生には目的はない、あるはずないという人もいらっしゃいます。
人生には目的がないとしたら、どこまでも享楽的に生きるか、あるいは生きている価値がなく、むなしい人生になります。
万一、人生には目的・使命がなかったとしても、あると思って生きる方が、生きがいがあって楽しい人生になるでしょう。
・人生は意味も目的もない、単なるゲーム
・人生には素晴らしい自分にしかできない目的がある
どちらの方が良いマインドセットかは一目瞭然です。
またどちらの価値観をベースに社会を設計するのか、という視点でもこうした前提論は非常に重要です。
社会が前提を間違えているから、混乱に陥っているようなことも少なからずあるからです。
反対に使命があるから辛いと思うのだとすれば、それは使命を運命的なもの、あるいはガチガチに固められた、正しいことしかしてけないかのような窮屈なもの、と使命自体を捉え違えているからです。
使命とは自然体で、楽しく、その人らしく生きる本来の姿です。
人生には素晴らしい目的・使命があると思うと良い方向に行き、人生には目的がないとすると、無価値観や拝金主義に陥り、真の成功(豊かで充実した幸せな生活)から遠ざかります。
自然界では、サケは産卵をすると死にます。
サケは産卵をするとサケの社会にとって存在意義がなくなるからです。
つまり生きている目的がなくなると自然に死にます。
サケが生きている間は目的があるのです。
自然の法則的にも人生には目的・使命があるといえるでしょう。
また、使命に進むことで実感もしていきます。
理解、支持してくれる人が現れたりするからです。
使命とは
使命には次のような要素があります
・7つの富を拡大する
・性格・才能・役割を知り、活用する
・世の中を本質的に良くする
・正しいマインドセットを身に付ける
・正しいマインドセットを拡大する
7つの富を拡大することが分かりやすい使命の本質の1つなので、これだけを解説します。
7つの富を拡大する(真の富)
7つの富とは、お金・才能・知恵・愛情・環境・自分・使命の7つです。
お金以外の富もバランスよく拡大することが本当の豊かさにつながりますが、現代の日本では、ほぼお金しか見えていないのではないでしょうか。
こうした富の概念も言語化すると誰もが簡単に気付くと思います。
7つの富とは次のものです。
①お金などの資産
お金や株・金・宝石・不動産などの目に見える富です。
投資やビジネスではこれだけを増やそうとしますが、7つの富をバランス良く拡大することが大切です。
②才能
私たちに与えられている才能は富です。
与えられている才能を発揮することは簡単なことですし、楽しいことです。
才能を使うと収入も大きくなります。
自分に与えられていない才能を頑張って身に付けたり、活用しようとするのはストレスが大きく仕事が嫌いになってしまいます。
③知恵
自分は当たり前だと思っていても、他人が聞いたら、それは誰も気付かなかった知恵だということがあります。
知恵も大事な富です。
知恵は頑張って獲得するものではないところが特徴です。
④愛情(家族や友人、周囲の人間関係)
家族や友人などの人間関係、人脈は富です。
そして人間関係の間には愛があり、愛されること、愛することは大きな富です。
愛は相手がいて成り立つものなので、相手がいないところに愛はありません。
仕事では人脈が仕事の拡大のチャンスや応援者になるので人脈も富です。
⑤環境(生まれ育ち、経験)
私たちが生まれ育った国、教育、学んできたこと、経験したことなども富です。
大変な環境さえも本来の方向(使命の方向)に転換させるためのものであったり、人の品性を磨いたり、ステップアップにつながるものなので良いことです。
そうした試練の意味と価値を知ることが必要です。
⑥自分という富(健康・感情・品格・正しいマインドセット)
私たちは存在するだけで価値があり、私たち自身が大きな富です。
例えば、健康を損ねていては、美味しいものを食べても美味しく感じないことがあるように、自分自身という富が人生の根本にあります。
もし、幸せや喜びを感じていないのであれば、他の富がいくらあっても本質的に豊かとは言えないのではないでしょうか。
⑦使命
私たちに与えられた最大の富が使命です。
使命とは自分自身と自分の周りを良い方向に変革することなので⑥自分と⑦使命は一体のもので、どちらも使命です。
そして使命に進むために他の富があります。
つまり、7つの富のうち①から⑤までの富は、使命に向かって進むために存在するといって良いでしょう。
そして、使命に向かって進むと自分の才能や能力が発揮、あるいはそれを超える知恵やチャンスが得られ、7つの富全部がどんどん拡大していきます。
お金を目的にして、家族を犠牲にしたり、品性を落としたら富を毀損(きそん)することになります。
価値観の変革により使命が分かる時代になった
今、世界は次のように価値観が大きく変化してきていると思います。
肩書より「アイデンティティ」「世界観」
能力より「人間力」「魅力」
知識より「体験」「経験」
凄いより「素敵」
損得より「ときめき」
正しいマインドセットや使命の本質が理解できる時代になったのだと思います。
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参考書籍
「ビジネスと人生に飛躍をもたらす使命の本質」(幻冬舎)
https://www.real-mission.com/amazon1/