AI流ワインの選び方と頼み方
ワイン愛飲家AIプロフィール:
西原宏一チーフディーラーのCitibank時代の部下。FX、金利、債券が守備範囲。ITに強くCitibank時代は電気屋さんとも呼ばれていた。
ワインは仕事上の事情で、ワインスクールに通い始めたのが本格的な出会い。ワインの人と人を繋ぐ力に魅了され、仕事の話や肩書抜きでワインを共にする仲間に恵まれ今日に至る。休暇を利用してワイナリー巡りをするのが趣味。今までにイタリア、フランス、ドイツ、ギリシャ、モルドバ、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、日本のワイナリー100軒以上を訪問。
好きな言葉は Half full, half empty.
日本ソムリエ協会 : ワインエキスパート、SAKE DIPLOMA
英国 Wine Education &Trust: WSET Level 4 Diploma Candidate、 WSET Level 3 Award in Sake
さて、実は筆者も10年くらい前まではワインに関して初心者でした。
いまでも普段は数千円で買えるようなワインを飲んでいる程度ですので、その目線でワイン初級中級の方のお役に立ちそうな情報を発信して行く予定です。
だから、もし読者の方が仕事でワインを扱っていたり、毎週ワイン会に参加していたり、食事にはいつもお気に入りのワインを飲まれていたり、さらには自宅のワインセラーにあるワインの価値が1か月の収入以上であるといったようなワイン上級者の方であれば、既に自分のスタイルをお持ちだと思いますのでどうか読み飛ばしてください(笑)。
では、まずは何回かに分けて、AI流のワインの選び方やレストランでのワインの頼み方などをお伝えしていこうと思います。
1.1 ワインって難しいですよね
筆者は40代までワインにはできる限り近寄らず生きてきました。
その頃はビール以外に飲むアルコール飲料と言えば日本酒かウィスキー、そしてたまにショート・カクテルのウォッカ・マティーニをステアではなくシェイクでと決めていました。
ワインはリスクが高いと感じていたからです。慣れない金融商品に手を出してやけどを負いたくなかった、という感じでしょうか。
ですので、この30年くらいの間にフランスの著名な造り手のワインがものすごい勢いで高騰していく現象がありましたが、世界的な金余りを背景とした需給ギャップが織りなす現象と割り切り傍観を決め込んでいました。ビットコインの急騰を外から眺めていたのと似ているかもしれません。
ちょっとした高級ワインをショップやレストランで何度かトライしたことはありましたが、あまり良い成果、すなわち満足感が得られなかったと言う背景もありました。
ポジションを持つたびに頻繁にストップロスを付けていたような感じですね。
仕事上、常にリスク・リターンを意識しながら物事に対峙してきたことから、目の前にあるワインが、どの様な味わいかを読み解く力もなく、毎回あてずっぽうに数千円か、特にレストランでは1-2万円以上のお金を投入する勇気がありませんでした。
と言うか、この場合それは勇気とは呼ばないですね。
きっとショップやレストランにはソムリエさんや、専門家がいたはずですが、気の弱い筆者は当時はなぜか高価でありながら高リスク(自分の嗜好に合わない)の高級ワインを押し売りされるのではないかと言う、全く誤った先入観に支配されていて、会話することすら避けていた気がします。
例えが良くないですが、何の金融リテラシーもないまま証券会社の支店店頭を訪問するような真似だけはしないように気を付けていたというと大げさでしょうか(ここに深い意味はありません)。
助けを求めるにも、依頼の仕方が分からなかったと言った方が正確かもしれませんし、親切心でいろいろ説明してもらっても、単語は頭の中で全てひらがな変換されてチンプンカンプンでよく理解できない自分が嫌だったのかもしれません。
その後、ひょん(?)なきっかけからワインスクールに通い、初心者クラスから受験コース、専門コースなど勉強を進めて身に付けることのできた一つのことは、専門家に助けてもらう方法です。つまりは専門家とのコミュニケーションの取り方です。
少しカッコよく言うと、プロトコルを使えるようになったと言えるかもしれません。
ワインの世界はとてつもなく広く深く、今現在もかなりの勢いで進化しているので、私の場合は資格試験の勉強をしたくらいでは、自分がワインのことについていかに知らないかと言うことを自覚できるようになるのが精一杯でした。やっとテクニカル分析やチャートの読み方が分かったレベルだと言えばよいかもしれません。
なので日々ワインと接しているソムリエさんや専門家の方々が手の届くところにいるのであれば、この方々の経験や知識を活用しない手はないのです。
1.2 ワインの頼み方
では、まずはワインショップやレストランでのワインの頼み方をお伝えします。
初心者であればあるほど、お店やレストランにいるソムリエバッジをつけているような「専門家」(ここ大事です。決して素人の店員さんに聞いてはいけません)に頼ってみることをお勧めします。
ソムリエさんやお店の方にお願いするときは事前に次のポイントを明確にしておきましょう。
①予算
②目的
③好み
④合わせたい料理があればその内容
最近は日本ソムリエ協会も、会員であるソムリエさん向けに、ホスピタリティ溢れる接客ができるような研修をしているようですので、我々がまごついていても丁寧に聞き取りをしてくれることが増えたと思いますが、それでも意識して事前に用意しておかないと即答しにくい内容もあります。
では、次回以降はそれぞれの内容について少し詳しく触れていきたいと思います。