ユーロのCFTC残高はベアマーケット入りを示唆
NY連銀製造業景気指数が急反発
昨日の東京時間に発表された中国10月の鉱工業生産は前年比+3.5%(予想、+3.0%)、小売売上高も同+4.9%(予想、+3.7%)とこのところ続いた低下傾向に底入れの動きがみられました。
交易を通じて中国経済と関係が深いオセアニア通貨は、欧米時間にかけて緩やかな反発をみせました。
米国時間に入り発表されたNY連銀製造業景気指数は30.9までの急反発、受注の伸びと雇用の加速が後押し、前後して金利は上昇に転じました。
為替市場では多くの通貨に対しドルが買われ、USDJPYで昨日高値114.21を示現しています。
ラガルド総裁が22年度の利上げ否定
こうした動きのなかで、ECBラガルド総裁が欧州議会で議会証言にのぞみ、「インフレ率は中期的に2%の目標を下回る、22年度の利上げ可能性は低い」と発言しています。
金融政策や景況感の大きな違いからEURUSDが売られ、再度年初来安値を更新、1.1400の大台もあっさり抜け、昨日安値1.1357を示現しています。
ユーロのCFTC残高が売り残へ ベアマーケット入りを示唆
過去のEURUSDのCFTC残高
CFTC(米商品先物取引委員会)は国内の全ての取引所に定期的に建玉の残高の公開を義務付けていますが、よく耳にするのはCME (シカゴ・マーカンタイル取引所)の通貨先物残高でしょう。
CFTC残高、シカゴ通貨先物市場の残高、IMMの残高等、複数の名称がありますが全て同じ、長年相場のなかで生き残った地場の投機筋の建玉残高です。
メディアなどでの間違った解説を時々耳にしますが、これは多額の投機マネーを投入するヘッジファンドの建玉ではありません。
ヘッジファンドはグローバルに展開する金融機関と直接相対で取引するわけですから、ここにポジションが反映されることはありません。
このCFTC残高で特に示唆的なのはEURUSDの建玉で、買い残から売り残に転じることで、ブルマーケットからベアマーケットに、その逆も成立していることが分かります。
今回の局面、10/15にこのステージで初めて22334枚の売り残に転じています。
場合によっては、大きな動きになるポテンシャルを秘めている可能性もあり、注目しています。
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