公開日 2021年10月28日

主要国中銀の目指す目標

主要国中銀の利上げ、金融政策の行方についてまとめました。
主要国中銀の目指す目標

本日のECB理事会に向けて

ECB( 欧州中銀 )については、重要決定は12月の理事会となるというのがコンセンサスになっており、本日の会合は特に何もないという予想が多いです。

ただし、注意すべき点としては、米英加などの中銀と、ECBとは目指す目標が違います。たぶん本日の会合では、長期金利上昇による金融環境の目に見えない引き締め効果について、ラガルド総裁は警鐘を鳴らすことが予想されます。

つまり、米英加などの出口戦略の鮮明化に対し、ECBは緩和の継続・金融環境の引き締めの解除に焦点を合わせてくることが予想されます。

簡単に言ってしまえば、将来の利上げ予想を遅らせるだけ遅らす努力を本日 してくるのだと考えています。

英中銀利上げの可能性

先週発表された消費者信頼感指数と小売売上高が不振だったことを受け、11月4日の英中銀Super Thursday での利上げの可能性がやや下がりました。

先週月曜日には、11月の会合での15bps利上げの可能性を90%織り込んでいましたが、2つの指標の低下を受け、56%へ低下。

マーケットでは、もし11月の会合で何もなくても、12月の会合時期になれば、9月末で終了した給与80%補償制度後の雇用市場の様子や、供給ボトルネックの改善などが期待出来るかもせず、将来の利上げ期待は変わらないでしょう。

英国の利上げとRBA(オーストラリア準備銀行)のYCC断念

月曜日に日経CNBCテレビにちょっとだけ出るので、ZOOMで打ち合わせをしていました。

そこで話していた時にアナウンサーの方に聞かれた質問が、イギリスって金利上げるほど景気いいんですか?という質問。

私は、「そんなに良い訳でもないのですが、インフレが上昇している時に政策金利を上げておかないと、次にXX危機になった時、金利を下げる糊代がなくて困るのが目に見えているんです。なので、上げられる時に上げ、財政も均衡できる時にしておかないと、次の危機で自滅するのが関の山なんでしょうね。

あとこれは英国だけの話しですが、そもそも政策金利の水準は5%とかが当たり前の時代が長かったので、0.1%を0.25%にしても、まだまだ絶対的に超低金利であることに変わりはありません。

それとは全く逆で、日本の総選挙に向け議員さんたちのお話しをテレビで見ていると、ばら撒きの話しばかりで、全く将来への危機感を持っていないのには、驚きます。」 と私は答えました。


利上げについては、昨日のカナダ中銀もそうですが、最近 私の目につくのが、オーストラリアRBAのYCC(イールドカーブコントロール)。

RBAは3年物国債(具体的には、2024年4月の国債)の利回りを0.1%にコントロールするため、週3回だったと記憶していますが、介入しています。
https://www.rba.gov.au/statistics/ags-target/

しかし、最近 中銀が3年物の介入をやっていないんですよね・・・

当然、中銀が出てこないので、オーストラリア3年物国債利回りは上昇しています。マーケットでは、RBAはもう介入しても長期金利を意図的に抑え込めるとは思えず、ギブアップしたんだろうと解釈しています。

その意味では、未だにYCCをギブアップしていない日本。
金融環境の引き締めに警鐘を鳴らしているECB。

この2つの通貨(円とユーロ)の中銀(日銀とECB)は、(他の国とは違い)まだまだ緩和からの出口を発表していないので、引き続き 売られるのかな?とぼんやり考えていました。

ただ、IMMのポジションを見ると、円ショートが異常に溜まっているので、一気に走ることはないかなとは思っています。

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プロフィール

松崎美子

松崎美子

1986年にスイス銀行東京支店入行、ディーラーアシスタントとしてスタート。1988年結婚のために渡英。 翌年より英バークレイズ銀行本店ディーリングルーム勤務、初の日本人FXオプション・セールスとなる。

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