不動産投資のメリットとデメリット
不動産投資のメリットとリスクとは?
まずは、不動産投資のメリットとリスクについて考えていきます。
不動産投資のメリット
不動産投資のメリットは、何もしなくてよいというとちょっと語弊がありますが、株などのトレードに比べるとほとんど何もしなくても、固定収入家賃が入ります。
さらに、やり方によってはローリスクハイリターンが可能です。そして、不動産という現物の資産が残ってくるので、精神的にも安心です。よく言われている節税対策、インフレ対策にもなります。今インフレが起こるかどうかは、誰にもわかりませんが、インフレになりそうと言われています。加えて、相続税対策にもなります。
リスクについて考える
先程お伝えしたローリスクハイリターンが可能ということですが、リスクについて分けて考えてみたいと思います。一番安定している投資は、ローリスクローリターンで現金預金です。ですが、この間マイナス金利になったということで、そのうち銀行に預けると預かり料を取るのではないかと思っています。そうするとこれは、投資ではなくマイナスになってしまいます。
それから、ミドルリスクミドルリターンと言われているのが、不動産やJ-REITです。
ハイリスクハイリターンと言われているのが、株、信用取引、FXです。これは、レバレッジを上げすぎなければハイリスクハイリターンにはなりませんが、例えば FXで 20倍までレバレッジを効かせるなどは、一気に儲かる時は儲かりますが、失敗すると何もかも無くなってしまいます。これはハイリスクハイリターンです。
不動産投資のリスクについて考える
投資の中では、不動産はとても安定しています。ミドルリスクミドルリターンです。ですが、これを私はローリスクハイリターンにしたいと思っています。では、どうやったらできるのか?というと、一番大切なのはそのシミュレーションをすることです。
それと、時期を間違えないするということです。例えばリーマンショックの後、不動産がとても落ち込んだのですが、その時に買った方は、不動産のことを何も知らなくても今儲かっています。なぜかというと、あの時の不動産はとても安かったのです。
いっぱい良い不動産が出てきました。なので、そういう時期に買った方というのは、誰でも勝ち組になっています。そういう時期に買った不動産で儲かっているという本は、あまり信じない方がいいと思います。
不動産投資の具体的なメリット3つ
不動産投資の具体的なメリットを3つご紹介します。
①不動産は節税対策になる
先ほど不動産投資のメリットについて見てきましたが、その中で節税対策になるというのがよく言われていることです。
ワンルームの業者などが営業するときに、まず節税対策になりますというのが営業トークです。これの意味を少し考えていくと、例えば賃料収入から経費がマイナスになる事があります。これは投資自体が失敗で、最初からマイナスになるというパターンもありますが、そうではなく、例えば空室がとても長く続き、その後やっと決まったと思ったら、あとで計算するとマイナスになってしまったり、リフォーム費用が多大にかかってマイナスになってしまったりする場合もあります。
サラリーマンの場合は、赤字分を給与所得から差し引くことができるので、源泉税が戻ってきます。これが節税効果ありと言われている理由なのですが、「これで本当にいいのですか?」と私は思います。そもそも赤字になる不動産に投資する意味があるのでしょうか?
ワンルーム業者は、「でも35年経った後でも不動産は残りますよ」と言います。ですが、35年後にその不動産が残っていて、もう35年経っている、それでよいのでしょうか?
その間ずっと赤字持ち出しで、その間ずっと会社があって働けていればいいのですが、もしかしたらその会社がつぶれるかもしれません。そういうリスクを背負ってまでも、ずっとマイナスの不動産を持っているというのはよくないので、節税対策はおまけのようなものと考えた方がよいと思います。
②不動産はインフレ対策になる
不動産は、インフレ対策になると言われます。これは本当です。なぜかというとインフレになるとモノの値段が上がるので単純に不動産の価格も上がります。高額で売却可能。ただし今後インフレに強い不動産はどんどん限定されていきます。なぜかというと、少子高齢化で人は都心に集まると知ったからです。
都心とは、東京だけのことではありません。地方都市でも、都心部に集まります。例えば、四国だと香川の高松。九州だと福岡。北海道だと札幌。札幌だとどこの地区のように、どんどん集中している小さくなっていくところのことを指します。
だから、どこで買ってもいいというわけではなくて、インフレで強い不動産に限定されていくので、場所を選ぶ必要があるのです。不動産は、やはり場所選びがとても重要です。
③不動産は相続税対策になる
不動産投資は、実は相続税対策に大変有効です。相続税対策において、現金で持っているより有利なのです。例えば現金1億円は、1億円現金の評価ですが、実は不動産1億円を持っていると路線価格で評価します。路線価格というのは、実勢価格の8掛けです。ここでまず、2割は減ります。
これを例えば賃貸に出している場合は、貸家建付地という評価になります。それと、借家権価格という減価がありますので、全て合わせると3割~4割程度評価が下がります。
現金1億円だと1億円の評価ですが、不動産1億円は6割から7割ぐらいの評価になる。6000万円から7000万円の評価なので、資産家の方は現金ではなくて不動産で持っているということです。
もっと良いのは、区分所有マンションの場合、土地が共有なので評価がとても低いです。土地の登記簿謄本を見るとわかりますが、土地のところがたとえば12/10000とかいう評価になっているので、土地の評価額が低くなります。
都心タワーマンションの上層階が相続税対策に良い?
都心のタワーマンションの上層階が、相続税対策に良いと言われていました。相続税の評価は2階の部分も15階の部分も同じ評価額になります。しかし、実際に売ると2階よりも15階の方が高く売れるので、都心の上の階を持っていると相続税対策が終わって売り出したときに、お得だと思っています。こちらは今後変わっていきますが、区分所有マンションの場合は、土地が共有のために相続税対策に良いと思います。
不動産投資のデメリットとは?
一方で、不動産投資にはデメリットもあります。
不動産投資のデメリット
不動産投資のデメリットについてはこれが1番ですが、流動性が低いことです。売りたい時に売れない、現金がほしい時にすぐに現金化できない。一番わかりやすい例は、リーマンショックでした。
あの時、不動産業者は、資金繰りがとても苦しくなっていたのですが、買い手がいないという状況が起き、銀行は貸し出しを渋っていました。なので、不動産の一番のデメリットはこの「売りたい時に売れない」というところです。逆に言うと、安い不動産がそういう時に出てきます。