関電金品受領問題の驚愕の裏側(1)
出色の11月24日付 産経記事
関西電力の役員ら20人が、福井県高浜町の元助役・森山栄治氏(故人)から巨額の金品を受領した問題が明るみに出たのは9月27日だった。既に2ヵ月が過ぎた国会で野党側が追求することもなく、何もなかったかの如くすべてが闇のままとなった。
確かに全国紙やキー局TVは当初こそ連日、報道を重ねたが核心に迫る取材は皆無に等しかった。ただ、その中で11月24日付産経新聞が、重要な事実を記事として掲載したことは評価される。
福井県高浜町が1970年度以降、関電側から少なくとも計43億円余りの寄付金を受け取っていたことが23日、町の決算書や関係者への取材で分かった。このうち6割超は高浜原発3、4号機の営業運転(1985年)が始まる直前の80年代前半に集中。多額の寄付金を提供することで円滑な原発運営を推進する狙いがあったとみられる。
関電側は電気事業営業会計規則に基づき、有価証券報告書では、電気事業営業費用の「諸費」に計上していると説明した。町は一部の寄付者を匿名としており、使途については「記録がなく、分からない」としている。
77~87年(昭和52~62年)に町助役を務めた森山栄治氏は長年にわたり関電の役員らに金品を提供。同社から町に多額の寄付金が渡っていたことになり、こうした不透明な“原発マネー”の流れを関電の第三者委員会(委員長・元検事総長)が検証する可能性もある。
町の決算書によると、関電と関連会社は1970年度以降、10回にわたり計34億8千万円を寄付(森山氏は当期間、高浜町役場で原発推進担当の管理職→収入役→助役)。他に寄付者が匿名の70年代の4件計8億6千万円も町関係者が関電からの寄付を認めた。
関電は3、4号機の工事に着手した1980年度に10億1800万円を、その後3号機に続き、4号機の営業運転が始まる85年度までに計17億3800万円を提供。高浜町の決算書には「地域振興事業寄付金」などと記載されているが実際に何に使われたのかは「記録が残っていない」(町総務課)という。
原発立地自治体には電源3法に基づく交付金が支給され、2019年度も町が受け取った交付金は約24億円だった。電源立地地域対策交付金交付規則によると交付金の使途は国の審査対象となり、交付後は金額や使途が経産省のホームページに掲載。
一方、電力会社からの寄付金は国や寄付者に使途を報告する必要がなく、外部チェックを受けない
今回の問題発覚は、2018年1月の金沢国税局の調査査察部が原発関連工事を受注してきた建設会社「吉田開発」(高浜町)を、法人税法違反容疑で強制調査に入ったことに端を発した。
真の狙いは森山栄治氏を仲介とした巨額資金の流れにあったとされる。なぜ森山氏という特定の人物なのか。
メルマガ&掲示板「イーグルフライ」より一部抜粋しています。
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(この記事は 2019.年12月1日に書かれたものです)